2002年03月の記事


春雷とバラの風呂とsummertime123
菱沼さんがオフィスに、summertime2002春バージョンを持参で遊びに。
入れ違いでおれは会えなかったが、渡辺経由でCD-ROMを受け取った。
全123曲のsummertime。
昨日、湯治部のメーリングに「弥生を閉じる」と書いた。
あけて今日は春嵐。春雷の夕。
ノートブックとデスクトップにsummertime123をコピーし、
House of ROSEに。
今日はクナイプは買わずに、ひさしぶりにバラの花のバスジュエルを選ぶ。
EVELYN。製法を変えたので前よりも生の香りが濃くなったと勧められた。
風呂に入れ、ノートブックを浴室の前に。
菱沼さんいちおしのマヘリア・ジャクソンをリピートにし、
バラの風呂につかった。

上がってシャワーで洗い流しても、
いつまでもバラの香りがまとわりついている。
悪くねえな、とひとりごち、リピートを解除。
ランダムに再生。
窓を開け放ち、嵐の後のオゾンがぴりぴりする空気を部屋に入れる。
裸の胸から湯気が上がり、窓の外の夜に溶けていく。
マンションの入り口を見下ろすと、狼藉の後のように水銀灯に照らされた花びら。
水たまりにけなげに色を散らしている。

彼がはじめてsummertimeコレクションを聴かせてくれたのは、
むじなの森のフィナーレの夜だった。
夏の終りに、聴かされたsummertimeは、
そのまま挽歌のごとく耳に残った。
あれからちょうど半年が過ぎた。
術後のため今年の花見をあきらめたという彼に、
森田童子の「春爛漫」を添えた桜ムービーを贈った。
彼はご家族でリビングの電気を消して、
それぞれのマックでディスプレイの花見の宴を催してくれたらしい。
そのメールを読みながら干刈あがたのデビュー短編「樹下の家族」を思い浮かべた。
仕事についていない無頼な暮らしに明け暮れていたころに読んだせいか
鮮烈な印象が残っている。

6ヶ月の時間を経てさらに曲数の増えたsummertimeコレクションは、
挽歌の気配は皆無。
はじまっていく新しい夏の時間を、
しずかに掻き立てていく、そんな気分がある。

春を花吹雪とともに打ち払って、夏に迎え、
そう後押しされるような想いが強い。
30曲ほど聴いた。
まだ90曲余り残っている。
夏は、ここからはじめよう。

菱沼さん、ありがとうございました。
しかし、よくぞここまで集めたもんだな。
感服。
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《イルマーレ》★ 《トームレーダー》★
VHSとDVDで。
いずれもペケ。
《イルマーレ》は単なる未整理。
《トームレーダー》はゴミ。

どちらも外れだったが
無為な時間が、ありがたかった?


口直しに寝床で北方の水滸伝の31回を読もう。まぶたが開いて入ればの話だが。
31回目のタイトルは「本気」。
マジかよ、
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木と風とG4デュアル。
いわきの安藤さんから「木」の絵と「風」の木彫が届いた。
作品展オープンの日に予約したもの。
海辺から届いた「木」と「風」。

仕上げの勢いで
渡辺が秋葉原にG4デュアルを買いに行っている。

自宅とパワーブックのEGBRIDGEを11.8にアップ。
オフィスのG4はEGBRIDGE13にする予定。

思い描いた以上の仕上がりができたせいか、
やけに風通しがよくなった、そんな気分。
のんびり風呂にでもつかり、借りてきたビデオでも観よう。
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これにて、弥生を閉じる。
件名 : [tojibu2:00282] 弥生を閉じます。
送信日時 : 2002年 3月 30日 土曜日 3:08 PM
差出人 : Toru Mashiko


益子です。


●序論
有栖川rstudio地下。p.m2:30
We's DYNEのミックスダウン、いま終了。
文句なしの出来となった。
混乱の中でいくつかの方法の試みを重ね
途中、春の桜も手に入れることもできたし、
難関だった音楽問題も、昨日の四人の家族の気配追加で、解決。
各セクションのそれぞれの先へ行こうという心意気が、
こんなふうなカタチになった。
外は青空の下、桜の花片が風に舞っている。
こういうのもなんだが、ま、花道。
今日くらいは、歩いて帰ろう。

ほんの5分ばかりだけど。なべちゃん、後で拾ってね。



●本論
撮影スタッフ、美術スタッフ、編集スタッフ、音楽スタッフ
なによりも制作スタッフのみなさん
We's DYNE、仕上がりました。
史上最速のうつくしい春に一歩もひかぬ、
みごとな一本となったこと、ご報告します。

今回の作品で試みたこと、学んだことは
数ヶ月の時間を経て、腑に落ちることになります。
桜が散って葉桜になって新緑となり、
夏の木陰をつくるころになると、
3月のWe's DYNEで試みたことのすべてが
意味とカタチを明らかにするはず。



ほんとうにお疲れさまでした。
ウィズ・ダイン、グルニエ・ダインシリーズ改訂版、βLABO社内用
以上3タイトル、花散る有栖川の地下に残し、今年の弥生を閉じます。


-
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有栖川地下スタジオから21人に出したメール
いま有栖川公園そばのスタジオに入ったところですが、
真っ青な空の下を風に吹かれて飛んでいく花びらを見ていたら
地下に降りるのが罪のように感じました。

MAなのでなんとか二時間でかたづけ
そのあたりをぶらつこうと思ってます。

なんだかほんとうに、春爛漫ですね。


http://homepage.mac.com/torum_3/moon/
ここを見ると、24日に撮った桜のムービーあり。
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12時間経過
さっきクライアントが帰った。
ウィズ・ダインの録音と音楽付け、SEの整理

グルニエ・ダインシリーズのナレーション録音と、音楽付け、
βラボの第2回編集までが同時に進行。
朝地下に降りたのが午前十時。
12時間半が経過。
MAVで12時間というのは、なかなかのもの。
明日は午前中が音の整理。
昼からミックス。
おれは昼までに来ればいい。

今夜こそ爆睡できそうだ。
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回復。
とりあえずナレーション録りはスムーズに推移。
その後、家族達の気配を、オフィス・トクヒロの方達で収録。
思いつきでスタジオにあったギターをつま弾いてもらい、CMの原曲「ちょうちょ」を親子でやりとりしてもらったが、なんとも言えない間に、笑いがとまらなかった。
セリフを書こうとして、シチュエーションにとどめ、気分でやってもらったが、正解だった。
特に泰明小学校の小学生二人のおしゃぺりは奇妙なリアリティがあり、感心。
あんなセリフ、書けと言われても、俺にはムリだ。
さて、こいつをどう料理するか。
夕方までの楽しみができたぞ。

しかし、ねむい。
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終わったが、快感はゼロ。放り出したい。
午前6時。ナレーションの改定、いまアップ。予想以上に赤が多く、途中でやめようかとも思ったが、なんとか。
一部だけプリントし、あとはイントラネットにアップ。
しかし、何のために事前にナレーターに原稿を渡したのか、呆然とした気分あり。
事前に目を通し、イントネーションや読みをチェックして、最良のコンディションをつくってスタジオに来た彼らが、
赤で埋められた訂正原稿を目にした瞬間に見せる疲労感を、また見ることになる。

不思議なことにベテランだったり名前が売れている連中ほど、事前の読み込みがハード。
それだけに、恥ずかしい。

こんなものなのだろうけど、
昨日一日、ひさしぶりに保てたゆとりは
きれいに消えた。

砂を噛むような、思いだけが濃い。

あれもこれも潮時なのか。

満月の高揚、一晩で霧消。



ま、それはともかく。
満月を知らせたメールへのリアクションが多く、正直おどろいている。

しみじみとしたメールばかりだった。
女も男も、ほぼ同じ数になっていた。
ちょっと救われた感あり。

彼らと
あるいは彼女たちと
いつかどこかで
一緒に月の光でも浴びてみたい、そう思った。

共有した満月と感情ゆえ、
彼らは我が親愛なる人たちである。


一時間は眠れるだろうか。
今日は広尾で2本MA。
もろもろの関係で終日こもることになる。
広尾のスタジオもまた、地下。

こういうのもいささか飽きてきた。


しばらく東京を離れたい。
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その秋の《蒼き夜は》のこと
森田童子[ぼくたちの失敗]を聴いてしまった。まいった。

at 2001 10/27 16:36 編集

先の見えないままにタイトルだけは思いつけた。
書体は痩金体を斜体でサイズは30ポ。
   「その先の、《明日》。」
ここにサブタイトをlegend of the 《C》と入れてみた。12ポ。
語源の「読まれるべきもの」の意を強く意識して。悪くないように見えた。
で、止まった/ストップ。昼から4杯目のコナ。プリントアウト。
[environment for the earth=daynight]-[workingliving=stylebook=]
-[imaging technology] -[三極]-[environment for products=for the earth]
おおざっぱにそう考えた。オーストラリア・紫外線ホールからスタートとして止まった。
つまるところ進んだのはタイトル。それだけ。
てきとうにCDを探す。どういうわけか森田童子[ぼくたちの失敗]が目に入った。
なんでいまごろ、とぼやきつつセット。たぶんここで終わりにして2時間くらい
ソファに横になれば良かったのだ。あとで悔やむから後悔。すでに1時間経過。
[蒼き夜は]をリピートし続けている。まいった。
  《春はまぼろし/ふたりは悲しい夢の中/君といっそこのまま/
   だめになってしまおうか/もどろうか/もどろうか/それとももう少し/
   このまま君と眠ろうか/春はまぼろし/やさしいばかりの今夜の気持/
   君はぼくのひざまくら/眠れそうかい/眠れそうかい/それともこのまま/
   君と死んでしまおうか/春はまぼろし/淋しいだけのふたりなら/
   何にもいわずに/せめて君と軽やかに/踊ろうよ/踊ろうよ/
   それともこのまま/君と落ちてしまおうか/君と落ちてしまおうか》
べつだん毎日の暮らしにどんな屈託も、屈折もあるわけでもないが。
野島伸司が[高校教師]の冒頭で「ワタシガタスケテアゲル」とオフで
かぶせたあのシーンをふいに思い浮かべてしまった。
ビデオでまとめて見たとき、あのつかみで野島の凄みの底を知ったのだ。
森田童子ベストコレクション[ぼくたちの失敗]。
こんなもの抜き出してしまった、俺の失敗だ。
今日は、ここまで。あとは知らぬ。
[高校教師]でも買うか、借りるかするしかねえな。
それから蒲団かぶって寝ちまおう。
明日が、あるだろう。
きっと。
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●春爛漫/蒼き夜は…版 を寂しい男達に捧げたい
http://homepage.mac.com/torum_3/moon
ここに
●春爛漫/蒼き夜は…版 �|� ●月と桜/蒼き夜は…版 �|� ●緋桜/蒼き夜は…版


男はだめかなと書いた後で2つのメールがあった。
そのひとつに胸打たれた。
雲突くような大男のせつない春の胸の内を垣間見せられ、言葉を失った。

7年前の暮れに、目と鼻の先で死に目に逢いそこなった父との別れを思いだした。

ひさしぶりに、ファラーチでも読みたい。
オリアナ・ファラーチ。女性ジャーナリストが書いた美しい一冊。
そのタイトルは、

   《ひとりの男》
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今夜の満月を見た人からのメールなど
件名 : Re:春宵値千金。空を見るべし。
送信日時 : 2002年 3月 28日 木曜日 8:01 PM

宛先 :

このところ あまりに多忙でもうろうとしていたところ、思わず外に飛び出して満月のすがたを探しました。
そして、この場所で月がどっちにでているかさえ知らなかったことに初めて気付きました。
追い立てられるような時間の過ごし方をしているこのごろを反省。
いまこのメールをみた何人の人と一緒に月を見上げているんだろう・・・秘密を共有したような嬉しさとひやりとした風に眼を覚まされて、また仕事にもどります。

心地良い時間をありがとうございました。


++++++++++++++++++++++++++++++++++++


知人からこんなメールあり。
五十人ほどに同報で知らせたが
彼らの幸運を祈ろうじゃねえか。

こんな宵、
仕事を費やすのは、徒労というもの。

みなさん徒労死なんて、
奴隷のような末路をたどらんように。
いまは、この現在にしか、ないのだから。

ほかに、月を見たという人数人から電話。
いずれも仕事中の女性たち。

男は、すこし寂しいな。
明日に回せねえような仕事などなかろうに。不憫なことである。


では、気晴らしに夜桜と月でも眺めに出てみる。
闇のピアノは、聴こえてくるのだろうか。
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春宵値千金。空を見るべし。
件名 : 春宵値千金。空を見るべし。
送信日時 : 2002年 3月 28日 木曜日 7:07 PM
差出人 : Toru Mashiko

もし仕事の最中だったとしたら、どうか3分でいい。
窓の外に出て空を見上げて欲しい。

まだほんのすこし青ののこった空に、
春の満月が出ています。14.7 夜の月。

風があって花冷えの宵だけど、
たぶんぼくたちが生きている間には
もう巡り合うこともないだろう
超スピードで訪れた今年の春。
満開の桜と葉桜が混在した狂ったような東京を
1年でいちばん光が強いと言われる春の満月が照らしている。



すでに今日の仕事をフィニッシュして
さて軽く一杯という方は、
夜の底に降りていく前にちょっとだけ足をとめてほしい。

街灯に照らされた夜風に震える葉桜のその真上に
こうこうと照る満月が、ある。


では、値千金の春宵を
どちらさまもお見逃しなく。
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ゆく春を、惜しみましょう。一期は、夢だから。
件名 : [tojibu2:00279] ウィズ・ダインのウエブアーカイブテスト終了
送信日時 : 2002年 3月 28日 木曜日 5:24 PM
差出人 : Toru Mashiko



ウィズ・ダインの編集が終ったので
アーカイブのテストを終了します。

静止画のデータは残っていますが、
リンクしてあったムービーデータは外しました。
《東京星菫派》に間借りしていたムービーも外しました。
したがってアクセスしていただいても動画とのリンクはできません。
次は《シャーメゾン》でテスト版をつくり、検証予定。
一部をROMメディアでもチェックできるようにしたいと考えています。
渡辺君と中山君に余力があればダミーでウエブページもつくり、
ROMメディア、ウェブ、アーカイブをシームレスに連動させてみます。
乞うご期待。

予定した効果を、2週間のテスとで充分に検証でき、
荒編集、本編集ともに、ウエブアーカイブの効用が
想像以上に大きいことを実感できました。
ADSLの限界もまた、確認できました。

とどまるところを知らない、
という世界があることは、
じつに嬉しく胸はずむことだと、思う。

しかし、観測史上始まって以来の早い春らしく
湯治部もバージョンアップできたこと、
めでたいじゃないの。

夢見ることもなく、夢のような眠りの一昼夜。
やっとさっき目覚めたところです。

ちまたには、もう若い緑があふれだした。


なんだよ、もう初夏じゃん。
こまったね。



なお、山岡さんからのメールによると
探せばまだまだ桜を楽しめるとのこと。
今年の春は史上最速だとか。
生き急ぐ新世紀の春を記憶にとどめるためには
まだ少し時間があるらしい。
こころなしか、この春の桜には
凛とした美しさを感じます。

ゆく春を、惜しみましょう。
一期は、夢だから。
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連続7日の編集終了。春雨。
8時30分改訂版アップ。
これから改訂版とウィズ・ダインのチェック用コピーをとり、新宿と大阪に。

雨。

帰ってひと眠りしたら夕方は電通テック。
別件の打合せ。
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《水曜の朝、午前三時》★★★
水曜日朝7時。まだ六本木地下スタジオ。
これで7日連続の編集となった。
もう少しである。

蓮見圭一の《水曜の朝、午前三時》読了。
読み終ってかすかな違和感が残った。
死んだ直美と臼井の、関係の消息がもうひとつ見えにくいこと。
書き手となる《僕》が直美に向けた感情の濃さが腑に落ちにくい。
流れるようなきれいな文体が、そのわからなさを覆い隠している。
書くことの上手さはありながら、
焦点がどこかぼやけた、ふしぎな出来の小説だった。
この作家の別な小説を読んでみたい、そう思った。
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アフガンのベーコンカレーが恋しい。
倉持さん、長岡君がロケ帰りにいま寄っていった。
ロビーでDVCの桜素材を一緒に見る。
早朝、夕の斜光だけで狙ってみようかと話が出る。

清里の近くの不動滝の横広の苔の密生した
あたりの話も出た。ことしの新緑は早そうなので早速あたってみよう。
アフガンのベーコンカレーもひさしく食べていないしな。

編集は、このまま朝までかかりそうだ。
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エピローグ終了。続いて改定版に突入。
エンディングが終った。全体で約17分。
引き続き改訂版のまとめに突入。
ロビーでは渡辺がβラボの改定内容をクライアントと打ち合わせ中。
こちらはさっきまでの編集内容を盛り込んだ画像入りの台本第3稿/満開バージョンを今プリントを終った。即モノクロで8セットコピーを中山が。
もう一人、誰でもいい手がほしい。
インフラだけが進みながら、人のインフラが追いつかず。

ま、あと一山だ。

ワッショイ!
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Andrea BocelliのRomanzaで
エピローグの編集の勢いづけにRomanzaをエンドレスで。
Bocelliあたりを使えれば、文句はねえのだが。

まったく考えていなかったエピローグながら、おもいがけない世界になりつつある。
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エピローグ
午後6時30分。エピローグ、花と水でまとめることを思いつく。
山岡君とラフに検討し、即入る。
悪くなさそう。
パート3のラストシーンの薄暮全景に
深々とあの《緑陰幻影》の緑が重なっていく。
みごとだ。

この先を何とか30分でまとめ、残りのテロップを入れてしまい、
台本第3稿に落とし、そ
の間に改訂版の修正をすすめてもらう。

今夜は、ここからが綱渡り。
いよいよサーカス団出動である。

春はいいな。
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六本木地下暮らし六日目の午後。雨。
雨。六本木地下スタジオ。六日目の午後。

なんとか起きた。
軽くハイになっているのか、短い眠りなのに頭は動いている。

今日からAirHの128kbbsパケット通信が開始になるので、DTIのアクセス番号を変更。カードのバージョンアップを済ます。

渡辺と中山に地上でテストしてもらったら、まちがいなく64kbbsの倍のスピード実感できた、と。

これで出先でも最低限のことはできる。
去年の六月は須賀川で半月使って10万を越える請求書が届いたが、定額サービスなので、気楽である。なにより速さがありがたい。

もっとも地下のスタジオはPHSがNG。
ADSL8mbbsをエアマック経由の無線が快適である。

無線LANの実効速度はほぼ2mbbs。
自宅の1.5mbbsと比べると数倍速い感じあり。

ウィズ・ダインの修正は、最初に提案したプランに戻りつつある。
この頃は、こんなことが多い。
つくりこみに時間をかけているので、
スタジオにはどこか醒めた空気が流れている。
花冷えのせいもいくらかはあるが…


「水曜の朝、午前三時」昼飯の時に少し読み進む。蓮見の勢いは、一向に衰えず。
このいきなりデビューした作家は、あるいは大金星なのではないか。
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水曜の朝、午前三時を愉しみに。
風呂から上がったところ。
クナイプのユーカリ。
面倒だったからボトルの残りを全投入。
鼻通りは良くなったけど、上がったらやけに下腹部がすーすーする。

蓮見の「水曜の朝、午前三時」まだ1/5。
この段階でどうかとも思うが、先行きはともかく、文体がいい。
なんだかひさしぶりにバカではない作家の小説を読んでいるような気にさせられる。
バカじゃないというのは、行間にニュアンスがある、という程度の意味だが。
先を一気にいきたいのだが、スタジオ篭り中ではままならず、
めずらしく牛歩である。
これからベッドで少しは読めるか。

眠りこけるのだろうな。

明日は11時にスタジオ。
たぶん午前様。
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眠気覚まし
件名 : [tojibu2:00277] 道具は選ぼうね
送信日時 : 2002年 3月 26日 火曜日 1:38 AM
差出人 : Toru Mashiko


《東京星菫派》の[●dj資料/げに春は…桜 ]は十年前に
βカムで撮影した千鳥ケ淵の春霞と春雨の桜。
《月澄む空に》の[●春爛漫/千鳥ケ淵 ]は
昨晩デジタルHD-F900で撮影した曇り日の桜。
カメラマンは同じ倉持さん。VEも同じ長岡さん。
ほぼ同じ場所の、あるいは同じ樹の枝かもしれない桜だが、
比較してみるとカメラマンが桜に向ける眼差しは変わらず
静謐さを維持しているが、キャメラそのものの質が激変している。
そのことがこれほど明りょうに出るとは思わなかった。

高画質になるということは、対象のアラが目立つなどという
減点法とは対極にある美質なのだ。
問われるのはただ二点。
キャメラマンの資質。つまり才能。
対象物の価値。つまり存在意義。
それだけだということが、よくわかる。

撮るに足るターゲットを
撮るべき才能がおさめる。
なんと自由で大らかな神話的世界であることか。

デジタルを笑うことの愚を、
もうすべての業界人は慎むべきである。

ビデオはギラつきがという嘘も、もう取り下げるべきである。
十年前に倉持さんがβカムで撮った映像を見れば一目瞭然。
彼の桜には一瞬のギラつきもなく、気品と気概に満ちている。
十年の歳月が経過してなお、その二つは盛んである。
デジタルHD-F900という屈指の道具が彼の才能を
さらに押し広げていることがわかる。
巷間伝えられるフィルムとビデオの違いなど
じつはとっくの昔から存在していない。
あるのはただつまらない才能とすぐれた才能だけである。
その無窮の差異だけである。

撮影部の若いカメラマン達にお願いしたい。
筆を選ばずに書をものにしていいのは弘法大師。
君たちはとことん筆を選ぼうね。
いい筆を選び抜いているうちに、いつか才能も鍛えられることがある。
いやありえる。だから道具は選びましょう。
すぐ近くに倉持さんがいるのだから、参考にしてくださいな。


連続編集も六日目に突入したディレクターとしては、
疲れてくると、こういうことぼやきたくなるんだよなあ。
人生は一度しかないものね。


2つのほぼ同じ場所で撮られた桜をウェブチェックしながら、
そんなことを誰かに話したくなったので…


眠くて眠くて、
もう疲れ果てた。あとは明日に託して今夜はここまで。
編集済みをプリントしてもらったら帰ろう。
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まだ地下生活続行中。
まだ六本木地下スタジオ。
ねむい。ひたすら眠い。
もうほとんど頭がまわらないが、
あと少しだけ修正をして、今夜はアップ。
明日の最終日に一気にまとめることになる。

オフィスでのβLABO仕上げを入れて
連続五日目の本編集。
計3タイトルを同時仕上げ中。
さすがに疲れ、飽きてきた。
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27日pm5:00
27日pm5:00打合せ/電通テック4ビル4階白川プロデューサー/05EXPO企画の件/高橋CPからの連絡
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夜桜のムービーをアップ
左の《月澄む空に》
http://homepage.mac.com/torum_3/moon/
へ昨夜の夜桜撮影の撮影カット記録/スチール 撮影素材/場所・内容別ムービーをアップ。
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さしいれとかいだし
メーリングでお願いしたのにまだ何の差し入れも来ないな、と不安になっていたら、山形の試写から戻った相馬プロデューサーが名物「白山だだちゃ饅頭」を手土産に地下スタジオに。続いて演出部わたなべくんが六本木名物おつな寿司の「ゆず稲荷」をぶらさげて。
なんだかさみしいなあ。
自分たちで自分たちに差し入れしている。
これでは差し入れではなくおやつを買いだししただけではないのだろーか。

と、思うと、すこしかなしい。春だから…


それはともかくここからが本論。
すべて順調に進行中。ではあるがな
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編集部地下スタジオ無線LAN成功
六本木地下スタジオ。

編集部のADSLに持ち込んだエアマックベースステーションを接続。
スタジオ内のPBG3を無線LANでリンク。
このPBG3は1999製なのてサードパーティのカードを買ってPCスロットにさしているが、なんの問題もなく接続成功。

一昨日まで床をはっていた品のないケープルとはさよならである。

渡辺が仕事を放りだして奮闘してくれたのでつながったが、正直言って自分でやっていたら途中でやめていた。

設定の説明書が難しすぎる。
ウィンドウズOSを使っている、この国の約95%の人たちは、ほんとうにこんな日本語以前の文章で書かれた、ちんぷんかんぷんな代物を読みながら、あちこちの家庭で無線LANの導入をすることになるのだろうか。

説明書の大半がウィンドウズ用に割かれていて、ついでに目を通すと笑いだしたくなるほど、アホの書いた文章。
メーカーは何でも自分でやっちゃいかんな。金が足りなくとも、任せるところはプロに任せないと。
ユーザーは不思議の国のアリスだけじゃないのだから。


それにしても快適なことである。
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夕べの余韻。
六本木地下スタジオで。
ウィズ・ダインの編集続行中。

DVCの小さな液晶画面でいま渡辺から見せてもらったが、
魂をわしづかみにされたような感覚あり。

森田童子の《春爛漫》をあてたが、
さっき菱沼さんから来たメールによると、
森田の伝説のコンサートのライフ照明を担当したのが彼だったらしい。
まだ、その仕事を越えられない、とあったが、それは謙遜だとしても、
彼とは妙に重なり合うところが多い
ことにあらためて気づかされる。

むかし読んだ太宰治のどの短編だったかに、

  《明るさは滅びの…》

とかいう一節があった。
森田童子。たしかに暗い。
一人で聴いていると、もう終わってもいいな、
そんな想いが満ちていくことあり。

でもいいんじゃねえのか。


人は、いつかは終わる。もの。


あの散ってくる緋色の桜を顔に浮け、
樹冠のその先にひかりかがやく月を眺めていれば、
凡人も、また、今西行。

気の利いたせりふの一つも吐きたくもなる。


桜の妖しさは、古来からそこだけにある。


数日で散ることを知りながら
乞食のような青いシートに円陣を組んで
上を観ることもなく、ひたすらうつむいて飲み食らっている姿を見ていると、
寂しいというのではなく、虚脱感だけが残る。

震災直後のロケハンで、伊丹から芦屋にかけて、家々の屋根を覆うブルーシートの群れがまだ鮮やかに残っている。

避難なら、いたしかたないあのくそのような青も、
遊びの世界にあっては鼻白むばかりである。
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《慕情2002春》を《月澄む空に》にアップ
夜桜ムービーは《月澄む空に》のトップ
《慕情2002春》のタイトルでアップ。
ラストカットの「月と桜吹雪」は静謐かつ圧巻。8月の満月捕獲以来の金星である。

そのほかのカットは、近日中に渡辺が整理の上、《東京星菫派》にアップ予定。
《東京星菫派》のメニューがタイトルだらけだが、これはウィズ・ダインの仕上げが終われば、もう少しすっきりする予定。
スクロールすれば、いつかムービーと会えるはず。
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《春爛漫》
菱沼さんからのメールに森田童子の《春爛漫》でも聴きたくなる気分とあった。
去年の秋たけなわに、この歌を、いや森田のアルバムを繰り返し聴いていたことを思いだす。ウェブメモをたどると、こんなことを書いていた。5ヶ月前。きつい秋だった。

+++++++++++++++++++++++++++++++++++++

最後の《春爛漫》の凄絶なまでの抑揚。

at 2001 10/27 18:14 編集

[春爛漫]。これほど美しく抒情的でありながら、ほとばしる激情を感じさせる歌を、俺は聴いたことがなかった。アルバムとして、何度かかけたはずなのに、どうして記憶にひっかかることがなかったのか。
春と青の畳み込みのすさまじさ、最後の《春爛漫》の抑揚。なぜ引っ掛からなかったのか。
 
  
    [春爛漫]
     《桜の花びら
      踏んで 歩いた
      君と肩くんで 熱くこみあげた
      春よ 春に 春は 春の
      春は遠く
      春よ 春に 春は 春の
      春は遠く
      悲しみは 水色にとけて
      青い空の 青さの中へ
      青く 青き 青の 青い
      青さの中へ
      青く 青き 青の 青い
      青さの中へ
      哀しい夢 花吹雪 水の流れ
      春爛漫》

6時。その青も溶けて夕闇。
洒落にならねえな。


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まず熱い風呂。それから菱沼さんに夜桜を
帰宅、午前3時40分。

一風呂浴びた頃には、渡辺が今夜の夜桜をラフにつないでアップできるはず。
《春爛漫》を入れるようにした。
どんなに眠くても、今夜はその夜桜ムービーを菱沼さんに見せたい。今夜中にだ。

あきらめかけていたときに、
さわっと風が吹いて、花びらが降ってきたときには背筋が凍りついた。
見上げた桜の向こうに冴え冴えと光る月が見えた。

スタジオに戻り、予定したパートを仕上げる。終わったのが2時過ぎ。チェック用にプリントして3時近く。
六本木の地下が三日目。オフィスで一日。
四日連続での編集が続く。明日と明後日も含め六日連続の本編集。

ほぼ乗り切れた。
思いがけず夜桜もこの手におさめた。

中山君の活躍が、今回の大きな力となっている。
人も含めてインフラがやっと整いつつある。

渡辺には悪いが、レンダリングとウエブ保存にまだ一時間はかかるだろう。
熱い風呂に入って待とう。
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夜桜ゲット。
二十五日午前一時。
六本木TSPの地下スタジオにて。

ウィズ・ダインのエピローグまで白をほぼつくり終わったところ。これから一本にまとめる。

夕方から夜にかけて、中抜けし千鳥ケ淵と上野に夜桜を撮影に。
その間、中山君が改訂版のパーツを修正。

九時過ぎにスタジオ着。
ウィズの編集再開。
順調に推移。

中山君が夜食用に仕入れてきた
おっとと/のり味と日本茶玄米/トンパ文字入りはなかなかである。
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桜の撮影は千鳥ケ淵と上野で
花冷えから一転。春うらら。

が、
この身は六本木の地下スタジオ、
新しいスタイルを模索しながら、
現時点ではすべ順調に推移。

今日は夕方から中抜けし、千鳥ケ淵と上野公園で夕桜を撮る予定。

千鳥ケ淵では、薄暮の桜。
上野で赤いぼんぼりとの対比。
このふたつがデジタルHD-F900でどうおさめられるか。
狂い咲いた新世紀首都の桜をどう残せるのか。そのあたり。

4時に撮影部と合流。
それまではウィズ・ダインの色遊びに集中である。

気分は上々。
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浅田次郎の《オー・マイ・ガーッ》は★
βラボの編集で興奮状態がさめず、一時間余りで目が覚めた。そのまま起きた。寒い。温度計を見ると昨日の朝は17℃だったのが、
けさは9℃。いっきに春は名のみの、となった。
さてこの冷え込みが、桜にどんな影響を及ぼすことになるのか。
明日の撮影にどう影響するのか。

とびとびで読んでいた浅田次郎の《オー・マイ・ガーッ》の残りをベッドで。途中の腑抜けぶりは毎度のこととはいえ、こんな適当な仕事をしていて、させていていいのだろうか。浅田自身がここまでなのか、担当している編集者がダメなのか。たぶんここでもそのいずれもなのだろう。出版社は毎日新聞社。高村薫の《レディ・ジョーカー》を掲載したサンデー毎日の連載。信じられない。オー・マイ・ガーッ!!

なんだかなあ。

ゆっくりと朝飯を食べたら渡辺に電話し、
六本木の地下へ。
今日から四日連続で地下生活である。
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件名 : [tojibu2:00275] 花より団子
件名 : [tojibu2:00275] 花より団子
送信日時 : 2002年 3月 23日 土曜日 4:19 AM
差出人 : Toru Mashiko


益子です。



http://homepage.mac.com/torum_3/r1118/iMovieTheater434.html

をクリックすると
βラボのショートムービー2分バージョンを見ることができます。
一月のあの寒さの中で震えながら撮影した
国立のアパート素材を簡潔にまとめたもの。
24日に使うものの一部です。
この映像にさらに古河のシャーメゾン素材を合わせ、
四月以降に新たにまとめることになりますが、まずはご覧下さい。
螺旋階段があったり、吹き抜け天井があったり
三階建てが一目瞭然の階段の見せ方があったり、
なかなかではあります(自賛)。
デジタルHD-F900のニュアンスをウエブでは伝えられませんが
さっき自宅の古いソニーで見て、画質の良さは確かめたので
どうぞご安心下さい。

また明日、いや今日から26日までウィズ・ダインの編集にカムバック。
花見もせずに地下生活となりますので
お志のある方は、どうぞどしどし差し入れを。
さいきん知った北千住の「もちや」の「塩大福」
麻布十番の「たぬきせんべい」「鯛焼き」
東京駅の回文菓子(度忘れ/加納さんが差し入れてくれたやつ)
六本木のパンドラの「アリババ」…
ま、手ぶらでもいいですが。花より団子と言うことで。
なお、編集状況ですが、
21日に古河ロケ分と町田ロケ分を使った
メインシークエンスをすべて終了。
トーンマナーをつくったところで山岡ワールドに入ります。
土曜23日はメインタイトルの映像デザイン
三つのキーワードパートの映像デザイン
パート3のテクスチャー、
カラーバリエーションの映像デザインなど
デザインワークに集中。
日曜24日は、ダインコンクリートテクノロジー、
快適居住性能部分のまとめとテロップ入れ。
月曜25日はダインシリーズ総合版の改定編集。
25日夕から福田さんのチェックと直し。
火曜26日は両編の微調整とします。
ま、あくまで予定ではありますが。






井口さん
なお、使用した音楽はDiana MarvinのYou Are Everythingですが、
これはダミー。社内検討用ということで、
とりあえず私の責任であてたものです。
対外的にオープンにすることはありません。
正式に制作する場合には、
このDiana MarvinのYou Are Everythingは参考にする必要なし。
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Diana MarvinのYou Are Everything
虹の彼方にのアルバムが見つからず
結局Diana MarvinのYou Are Everythingにする。

あててみれば、なかなかである。

そりゃそうだよな。曲がいいもの。

これで晩飯にありつける。
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編集アップ。ラストはコンテンポラリー・ハワイアンの《虹の彼方に》
なんとか。

迷ったあげくコンテンポラリーハワイアンの《虹の彼方に》をあててみることに。
オフィス中を探したが見つからず、駐車場のクルマのダッシュボードを探しに渡辺が走った。

全体で約十二分半。
ま、予定通り。

これから音楽をつけて、DVCに書きだし、終了。
明日は11時にしてくれたので、いささか気が楽になった。
部屋に戻って風呂に入り、期待の蓮見圭一「水曜の朝、午前三時」を読み始めたい。

明日からはまた、ウィズ・ダインに戻る。
ひさしぶりの手作り編集、なかなかおもしろかった。

春の雨、まだやまず。
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レンダリングのバカ。
番組の素材がβカムだったから画質が悪すぎて画面サイズを小さくして使うとなると、レンダリングに気が遠くなるような時間をとられている。
G3400、そろそろ限界である。
ブロードバンドいいじゃねえかと勧めているうちに、ひざ元のマックが追いつかなくなった。苦笑するしかねえが。

相馬さんと渡辺は近くのコンビニに仲良く一つ傘に身を寄せながら買いだし。レンダリングタイムはこうして新しい愛を育む場合もあろーが、おれはつらい。

福田さん、新幹線から連絡。
編集中のウィズ・ダインの構成の件で。
東京に着いてからのやりとりということに。
まだいますか、と言われたが、
このレンダリングの調子だと明日まで帰れそうもなさそうだ。
しかし福田さんは毎週毎週大阪の行き来で休む暇がない。よく持っているなと思う。

相合い傘の二人が出かけたのが14%の状態。
いま戻ってきたところで41%。
レンダリングなんとかならんか。おい。
渡辺と相馬さんにとっては新しい世界が開けたようだがね。
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ゆめうつつ
番組を80%の縮小。フレーム付きに。
新聞/雑誌は4:3のフルフレームで。
βLABOの紹介映像を16:9のHDサイズで。

構成を決めた。

昨夜、渡辺が奮闘しておいてくれたので
タイムライン上の入れ替えに新しくタイトルデザインを考えることが中心。
あとはβLLABO部分を素でいくか、
音楽をつけるか、少し悩む。


デスクトップで編集ワークする渡辺と少し離れた直角の位置に俺。
こちらはシャープの液晶15インチに表示された編集画面をチェックしながら、パワーブックでウエブ保存した動画素材を先行チェックしつつ映像を選んでいく。
スタジオで言えば、オペレーター助手の役割を兼ねるディレクター?
本邦初だな、こりゃ。


しかしこの方法はとんでもなくラクである。

これで電通テックがまともにブロードバンドになっていれば、
相馬プロデューサーは今夜ここにくる必要もない。
彼のデスクで鼻毛を抜きながらOKと嘘ぶけるはず。
代理店もクライアントもまた同様である。

無線LANカードをさしてあれば、別にオフィスでなくともスターバックスだろうと三軒茶屋の商店街だろうと東京駅のホームだろうと六本木のテレビ朝日の広場だろうといいわけだ。

おれもまた、渡辺とのやりとりを
オフィスではなく近くの桜が満開の公園のベンチで
降りかかる花びらなど払いながら
浮浪の者たちと旨酒片手に笑いながら指示を出せる。

目の前に、そんな世界がありながら
実現できているのは、この狭いオフィスの中だけというのが、
なんともばからしい。


と、ここまで書いたら
やる気が消えた。


さぼって春の雨に打たれる
狂い咲きの桜でも見に行ってくるか。
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カタチは色を夢に見る…そのまんまだな
目の前でテロップのサイズが変わり書体が変わり、色が変わっていく。
オフィスでファイナルカットプロでの編集。

レンダリングの間のみじかい待ち時間。

ずいぶんひさしぶりに黒バックを使う。
黒バックに文字を抜く。
あの頃は予算のない仕事ばかりが続いて
それでもなんとか違いを出そうと、
文字の配置、書体、字詰め、行間、色に工夫を凝らした。
そこで工夫する以外に、ブラッシュアップの手が無かった。

金を使えるようになって、
いつか黒バックから離れていった。
得たものと失ったものがあることを実感する。
よくも悪くも、それがおれの《いま》ではあるが。

スタジオで金をかけるのと
デスクトップで淡々と、しかし
渾身こめてワンカットごとにレンダリングを見守っているのと
そのいずれもが面白い。

手作業でテープを扱っていた頃には
今日の十分の一もカタチにはならなかった。

デジタルであることの意味がここにある。
夢見ることがあるとすれば、
その夢の一部は、こうしてたやすくカタチを結ぶ。
パソコンが苦手なままに、使いだして8年。

自分の中に眠っていた、あるいは予想しなかった
いくつかの可能性を引きだしてくれる
そのマジックタイムを目の前に
きょうは何だか気分がいい。
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件名 : 報告 2002年 3月 22日 金曜日 2:34 PM
件名 : 報告
送信日時 : 2002年 3月 22日 金曜日 2:34 PM
差出人 : TM

報告が遅くなりました。


東京の桜が満開となった三月二十日水曜日
いわき小名浜のアクアマリンに[水の惑星 ジ・アース]
450インチハイビジョン版がぶじに春の引っ越しをしました。

アクアマリンを初めて訪れましたが
展示方法の斬新さもさることながら
建築の際だった美しさに魅了されました。
小名浜の港に面した建物は総ガラス貼り。
春の太陽と雲一つない青い空を映して
太平洋の巨大な波頭のような印象を受けた。
八十年代末にパリやロンドンで流行った
建築スタイルを彷彿とさせますが、
都市の風景の一つとしての魅力はともかく、
小名浜の海に面したアクアマリンは
海も空もとりこんだ不思議な巨大水槽のようで
心の晴れる思いがありました。

アクアマリンは海に面して
大きなウッドデッキがある。
そのウッドデッキと建物の間はビオトープ。
海猫の群れが遊んでいました。
真ん前が太平洋だから、
記憶の中のむじなの森と重ねると、よく似た構造なんだよね。

ジ・アースの前には「森のひと」がいた。
そこは小さなビオトープになって
カエルが遊び、苔が育っていた。
真ん前には「集いのみずうみ」あるいはむじなの森=海があった。

ちょっと強引かも知れませんが
タバコを吸いながらデッキで風に吹かれていると
あの夏のジ・アース前を思いだした。

もっとも振り返っても
あのジ・アースは無いんだけどね。
真っ黒な顔でお客さんを誘導しているスタッフ達も
感想を話しながら興奮して通り過ぎる家族連れもいない
入場を待つ行列もない。
ビオトープの水と、太平洋の潮騒と
美しいガラスの建物があるだけだ。

でも、悪くは、ないよ。

森も海も、ひとつだから。


いつか、機会があったら訪れてみて下さい。
さびれた海岸ぞいをとことこ走る電車に揺られて
小さな駅に降りたら、そこからタクシーで十分余り。
あの夏が、カタチを変えて待っている。

ジ・アースは、
もともと海に誕生したいのちの消息の物語。
森も人も水でできている。つまり海で生まれたのだから。


納品の日、電通の西田さん、電通テックの高橋さん、益子のインタビューを
例によって記録当番わたなべくんが撮影。
http://homepage.mac.com/torum_3/Voices/
Voicesに2002春としてアップロードしました。

ブロードバンド受信可能な方はお時間のあるときにご覧下さい。
笑えるからね。


ことしの春は記録破りの駆け足で過ぎていく。
家の近くではすでに葉桜となった樹も。
彼岸も終わらぬ間に桜も終わる。

さて、あのくそ暑い、いやくそ熱かったむじなの夏の
明くる年の夏は、どんな夏の衣裳をまとってあらわれるのか。
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春雨じゃ、とは言いながら…
オフィス。

葉桜に春の雨。
春雨はなぜ、こんなやさしげな降りかたをするのか。

立ち止まって、しばらく雨を受けていた。
ぬれたのか、どうか。
気配のような、雨。

風情のある女に愛撫されているようで
なんともなまめかしい午後だ。


そんな気分でオフィスのドアをあければ、
ひげ面の男が待ち受ける。
胴間声で「おはようございます」と。
午後も三時を過ぎて「おはよう」なのである。
これから俺はこのひげ面と艶めいた春の夕を過ごすのだ。
狂い咲きの花が散るのを愛でることもなく。


ああ、我が人生は…
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この切迫した春の過ぎ方は、吉か凶か。あるいは狂?
ことしの春はどこか切迫感がある。
ちかくの公園の桜が葉を出していた。
開花、満開、葉桜へと
これほど急ぎ足で過ぎていく春を知らず。

国にあわせて四季までが壊れていく、
そんなばかげた思いもよぎる。
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6日で3タイトルの編集週間ぶじにスタート
春の嵐が吹き荒れた春分を六本木の地下スタジオで。
編集スタイルをひさしぶりに変更。
トーンを決めるためにベーシックな部分を先行して編集。
これは正解だったと思う。

中一日冷やして、23日から26日までで追い込む。

22日はオフィスでβLABOの編集と仕上げ。
DYNEの音楽打ちあわせは夜、オフィスで予定。

ナレーターは佐藤氏に決定。

地下を出たらきれいな月と星。
街のあちこちに落ち葉。春の嵐が吹き荒れたらしい。

春分の日から26日まで連続6日間で3タイトルを仕上げる編集週間ぶじにスタート。

アップルのシネマディスプレイHD23インチのスペックを読んだが、なんとも垂涎ものだ。
他の発表は寂しかったが、このディスプレイは刺激的である。

映像で使った花
ベルフラワー、デイジー。
染井吉野、深山桜、ガーベラ、ミニガーベラ、先の尖ったチューリップ、ミニ薔薇。
夜の月花房で印象に残った花。


ねむい。
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満開朝寝
さらに寝過ごす。あわてて飛び出ようとしたところ山岡君からの連絡で一時間おくれると渡辺から。ほっとしてシャワーを浴び、飯を食べた。

なんだかもうかった気分。

編集も録音も、
ほんとうは午前中は仕事にならないから
昼からがベターなんだけど、
なかなか理解してもらえない。

相馬さんの憮然とした顔が思い浮かぶが
春分の日の満開というニュースもあったことだし…

春らしくていいじゃないの。
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春を分けて、開花宣言ムービーをアップ。
電通の西田さん、電通テックの高橋さん、
そして俺自身、三人のコメントムービーを
《Voices》にアップ。
撮影は3月20日夕。場所は福島県いわき市小名浜のアクアマリン。
俺のコメントは、第2章展開のための開花宣言、とした。
照れくさくはあるが、この間の安藤さんと会ったことに続いて、いわきの海を見ているうちに、
ああここから始めればいいのだと、思い立った。

まあ、いいじゃねえか。
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東京もきれいな星月夜。これからアップ予定
東京10時過ぎ着。
夕方にかけて小名浜で撮ったインタビューを、これから渡辺がキャプチャー。
12時前にアップできたら文句なし。

東京も月がさえざえとしている。
第2章への皮切りの日は、
なかなかの夜となった。

Voicesにアップ予定。
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夕日と三日月の小名浜。
午後6時30分。
小名浜から勿来のランプに向かう県道沿い。
ローソンで仕入れた握りと桜アンパンと缶コーヒーで
遅い昼食をとったところ。
焦っていたので昼を食べそこね腹がクウクウ鳴っていた。
腹がすくとしかし、何を食っても笑いだしたくなるほどうまい。
さらに、厚焼きせんべいとカリントウも仕入れ、帰京の準備OK。

空いていれば常磐道をひた走り2時間で着けるだろう。

小名浜のアクアマリンは港に面した
まことに美しい建築だった。
とりわけデッキが気に入った。
タバコを吸いながら潮風と春の光を受け
カモメが遊ぶビオトープの水面に
総ガラスの建物が映っているのを眺めていると、わけもなく感動する。

シアターは想像以上にしっかりしたつくりだった。
試写。オーエン博士の映像がほぼ300インチ大に。続いて450インチのフルスクリーンで本編が。
CGの部分の暗さが気になった以外は、
画質、迫力、音場ともによかった。
とくに音に関してはテントではないぶんだけ優れていた。
ただ、むじなの森の、空気感だけがなかった。

試写後、デッキで渡辺にメッセージを撮ってもらった。
Voicesには解団式の挨拶をあてただけだった。
話したことは、いよいよ水の惑星 ジ・アースの第2章、第2幕が始まるということ。
そしてそのスタートはきっとこの場所からになる、というような内容を。

走り出したら、月が出ていた。
やや太めの三日月。
クルマを停め、渡辺がその月を撮っている。
月のかたわらには星。
何という星か知らぬが、きれいに輝いている。

水の惑星が森から海へと移った夜、
いわき海辺にあざやかな日が沈み
さえざえとした月を見た。

いいじゃねえか。

では一路、東京へ。

     
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AirH接続実験。東京からいわきの春の海まで
水戸を通過。午後2時少し前。
行き先は勿来のインターから少し走ったところだから、ゆうゆう間にあいそうだ。

湾岸は渋滞していたが
常磐道は快適。渡辺は120から140km/hk
で安定走行。
BGMはラカトシュのジプシー音楽。

テストの積もりで、品川からずっとパワーブックをつなぎっぱなしにしている。
AirH、まだ32Kだが大したものである。
一度も切れず、ハアハア言いながら接続を続けている。
3月末からは128kに変わるから、
これなら使えそうだ。

いくつかの重いページもなんとかチェックできた。

その甲斐あってか、
思いがけないものと出会うことができた。

春の海に向かってひた走りながら
水戸にさしかるあたりで、その出会いを体験。
魂をわしづかみにされた思いあり。
ウエブにアップされた天使の肖像。
ただ一枚の写真を時速140kmの助手席で
デスクトップにダウンロード。
画面サイズを大きくして見入った。
涙がにじむ。


黒い神父のようなスタイルのいかやけに暑い。
ことしはじめてエアコンを入れてもらう。
水の惑星 ジ・アースのハイビジョン2D450インチバージョンの納品試写。

むじなの森からいわきの海辺へと
森のひとの世界が、今日から広がるのだ。

先日会った、安藤さんの小学生の娘、沙羅ちゃんが通う田人小学校もこの近くのはず。
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遅刻と黒服。
遅刻しそうだ。
いままだ湾岸。
行き先は福島県いわき市。
太平洋はまだまだ遠い。
春眠は暁を覚えずどころか危うく昼。
クナイプの菩提樹が効き過ぎたか。

あせったので上着を何にするか迷った。
あげく、イッセイの黒のラウンドカラーに。
なんだかどさ回りのいんちき神父のようだが。
時間切れ。
このところずっとセーターとコーデュロイでどこにでも行っていた。
いつもの格好だと
この陽気ですっかり弛緩した顔になりそうだった。
「色の出が…」と小さなクレームをつける役回りだから、あんまりのんびりした顔でもと考えたのだが、
黒い上下というのはつらい。
こんな格好で毎日生きていく人がいるのかと思うと
イッセイには悪いが、笑える。

さて、午後三時の約束に間にあうのだろうか。

渋滞。

眠くなってきたぞ。
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《e.》★★★★★奇妙キテレツかつ超エッジ
《e.》マット・ボーモント著/小学館刊
読了。いやなんともはや。オモシロイ。
徹底してemailだけで構成された小説。
スタイルは画期的だが、下手に真似すると火傷しそうなホットさあり。
ロンドン在住の現役コピーライター。
日本の広告屋とは根本的なところで体力が違う。
おみそれしました。




菩提樹の湯に入りヒゲを剃った。
このあいだ右側を切りすぎたので
今夜は左側を少しツメる。
鏡を見ずにてきとうにやっていたら
どんどん狂っていってあせる。
あせっている内に汗が噴きだした。
これだけあたたかい夜がつづくと
もう菩提樹ではなくハッカ系にしたくなるな。

午前二時四十分を回った。
汗、ひかず。
ヒゲものびず。

明日、いわきに行くのやめよーかな。


羽根田さんからのメールに
「そろそろ、静かな田舎でガーデニング暮らしをしたいと考えているこの頃です」
と書かれていた。

その風景を思い浮かべた。
風の匂いや光のきらめきを感じることができた。
出会ってから、もう16年は経つだろうか。
ペルシャ絨毯…
亡命イラン人たち。どろどろの甘いコーヒー。ピスタッチオ。節くれ立った手と暗い目をした絨毯の織り手たち。
そういえば三月二十一日はムスリムたちの正月だった。たしかサーレモバラックとか言っていた。そんなコピーをいくつも書いたな。

記憶の底。ペルシャ絨毯の最初のコピー。

  《人の夢。夢の美》

次のポスターのキャッチ。

  《名は、アザリ。19歳》

日本にやってきた19歳の亡命イラン人の青年、アザリ。暗い目をしていたが笑うと花のようだった。
絨毯職人は生涯に十枚も手織りを続けていると、失明することが多いと語ってくれた。
そのことをストレートにボディコピーにした記憶。
別れるときに焼き立てのピスタチオを両手いっぱい分くれた。
恥ずかしそうに笑いながら。
そして、「もう国に帰れない」と片言の英語で言った。

アザリは、いまごろどうしているのだろうか。
無事ならば35歳。男盛りである。はずだが…
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ウィズ・ダインの1週間
件名 : [tojibu2:00272] ウィズ・ダインの1週間
送信日時 : 2002年 3月 20日 水曜日 1:01 AM
差出人 : Toru Mashiko



 ●関係各位
 ウィズ・ダイン台本第2稿をイントラネットにアップしました。
 PDFで約1MBあります。
 この内容にそって春分の日21日から編集をスタートします。
 

 編集ならびに音楽関係の方はダウンロードして目を通しておいてください。




 ●進行予定
 初日21日は、CGなどの仕込みを後回しにし
 まず新しいパートを先につないで、トーンを決定します。
 その後でパーツとしてのCGを処理。
 22日をブレイクタイムにし
 23日はキーワード部分、タイトルバックなどデザインワークを中心に。
 24日にまとめとスーパー。
 25日はダインシリーズの改定編集を予定。

 福田さんは24日と25日の両日にスタジオ入り予定。




 ●井口さん
 音楽関係の打合せですが
 22日にメディアのオフィスで終日βLABOの編集をするので
 寄っていただければありがたいな。
 つもる話もあることだし…
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台本アップ。
台本第2稿アップ。
イントラネットにアップしたところ。
予定より1時間あまりよぶんにかかったが
ま、順調に推移。

渡辺は、明日のいわき行きに備えランドリーと温泉に。
このところオフィス泊まりが続いたので着替えが底をついたらしい。

台本はげんをかついで3/21春分版とした。


これで本日は打ち止め。
オフィスにたどり着いたのが午後7時過ぎだから滞在約五時間。
ナレーターのボイスチェック、タイトルデザインの画僧やりとりもあったのだから、
いいあんばいではある。

春宵をそぞろ歩しながら帰るとする。
明日はいわき。
春の海を見ることになる。


コーヒー・ルンバで一気にと思ったが
最後はナラ・レオンでしめた。
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陽水のコーヒールンバで2時間スパート!
やっとオフィス。
紀伊国屋書店で思わぬ時間をつぶしすぎた。

少しあせる。
台本第2稿、これからスパート。
目標2時間。
テンポを出すために陽水のコーヒールンバをリピートに。
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うれしい春のメールが届いた
件名 : Re: 春の、森のひとは元気。
送信日時 : 2002年 3月 19日 水曜日 5:04 PM
差出人 : s.sada
宛先 :TM

 益子透様

 ご無沙汰しております、さかもとです。
メールありがとうございます。監督はお元気そうですね。
僕の近況としては仕事がないのは、相変わらずですが元気しております。
そんな理由もあったので、先日ジアースのアテ6人と沖縄旅行へ行ってきました。
普段は一人旅しかしない僕が久しぶりの友人との旅行でした。
日本一早い桜を観たり、東シナ海に広がる美しい海など二泊三日の駆け足だったので
すが
とてもイイ時間を過ごせました。そしてなによりも、あの夏の宴が終わって半年以上
にもなって全員別々の道を歩んでいるのに、旅行と言う形で会って短い時間でしたが
同じ空間にいたと言うことに喜びを感じています。
これが最近の近況です。

4月からアクアマリン〜で監督の伝説の作品、ジアースが公開されるんですね!!
また福島へ行く楽しみが増えました・・・観てきた感想をメールします。

では!!
さかもとさだひろ
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《キャピタルダンス》井上尚登は★★★
《キャピタルダンス》井上尚登著/角川書店刊

夕4時30分。目覚めたのが午後2時。ゆっくり朝昼飯をとり、新聞をのんびり読んで、クナイプのユーカリを溶かし、読みかけの「キャピタルダンス」とタバコと灰皿を持ち込んで一時間風呂で過ごした。読了。
オープンリソースの分散型コンピュータシステムをユートピアのコアにするその着想は面白かったが、力量不足なのか角川の編集担当のセンスの悪さか、たぶんその両方なのだろうが、突っ込み不足。
世界標準の可能性を秘めた検索エンジンシステムの何がどう群を抜いているのかについても、テーマ倒れで実感が薄い。
全体に良くできたシノプシスにとどまっている。
380ページ一段組の小説だが、この5倍は必要なのだ。書くものの体力と、書かせ続けるものの文字通りキャピタルゲインと、加えて読み楽しむ側の体力の不足が、少し哀しい。
キャピタルダンス…
このキッチュなタイトルにたどり着けたのにも関わらず、ここどまり、となることが、ま、いかにもニッポン
だが。

これからオフィス。
台本第二稿を今夜中に仕上げ、明日はいわきのアクアマリンだ。
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[tojibu2:00269] 六本木 BB 実験中継
件名 : [tojibu2:00269] 六本木 BB 実験中継
送信日時 : 2002年 3月 18日 月曜日 2:23 PM
差出人 : Toru Mashiko


益子@六本木TSP撮影部です。


現在TSPの撮影部でβラボの新聞と雑誌記事掲載分の素材撮影中。
撮影部の通信インフラがADSL8MBとなったので
前回の古河ロケでは不可能だった、撮影と同時にほぼリアルタイムで
ウエブにアップしています。

午後1時過ぎから撮影が始まり、
現在以下の6シーンが終了。
7シーン目のセッティング中。
収録と同時にハードディスクレコーダーにダウンコンバート。
そこからパワーブックG4のimovieでキャプチャー。
そのままウエブ用に変換保存。ウエブにアップデート。
ここまではカメラの近くに置いたベース。
3メートルくらい奥のオフィススペースのパワーブックG3で
そのウエブ上のファイルをコントロール。
それぞれは10MBのイーサーネットで。
これで無線LANのステーションを入れれば、文句ナシ。

1時間あまりで、すでにホームページ上に撮影進行中の一部がオープンになった。
これ、スゴイよなあ。


東京星菫派http://homepage.mac.com/torum_3/r1118/

βラボ新聞 | βラボ/雑誌ENGINE | βラボ/雑誌Vacation/CM | βラボ/雑
誌Vacation | βラボ/雑誌ハウジング

さらに撮影の進行に合わせてアップしていきます。
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二つの慕情。
東京星菫派に
●dj資料/げに春は…桜 �
●dj資料/ある慕情。
の2タイトルムービーをアップ。

βカム時代の作品だが、
史上最速の開花宣言も出たことだし
日本でいちばん美しい樹影の映像をHD-F900撮影のための参考に載せた。

あらためて観ると、しかしたまらんな。
おれはこの桜が吹雪くころ、
千鳥ケ淵でボートに乗って昼寝することが多かった。
17歳。高校生の頃のこと。


βカムでこれだけの世界が撮れたのだ。
倉持さんにHD-F900を使わせ、
山岡にデザインさせたら、
こんどはどんな世界を描き出せるのか。


まことに
げに春は…じゃねえか。


賢明が駆け落ちして十年。
いまごろどこで開花の知らせを耳にしてるのか。
笑顔を思うと、涙がにじむ。


授業をさぼってボートに揺られながら
いつも目の前に彼の笑顔があった。


彼が小石川から消えたとき、
引き継いだ仕事が第1回の地球環境サミットのための作品。
環境システム研究所の原田さんと組んだもの。
桜が満開のある夜を境に、ふっつりと消えた。

だから、タイトルを「ある慕情」とした。


原田さんが、なぜこのタイトルを受け入れてくれたのか、今もなぞだ。
彼にとっての1000m超・超高層ビル構想は
自律する生命のビル=オートノマス構想以来の本願のはず。
おちこんでいた俺の気分を斟酌し、苦笑しながら「それでいい」と引き受けてくれた。

あれから十年近くたった昨年、
「ある慕情」と書かれたメールを貰ったときには、正直おどろいたが。

真っすぐな人らしいな、と苦笑が出た。
愛知万博のチーフプロデューサーなど、
損な役回りを引き受けてしまったのも、彼らしい。

森のひと、安藤さんと久しぶりに会って
高揚したのか、狂ったように早咲きとなった桜のせいか、
今夜は感傷が、濃い。これも春だ。


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沙羅という名と巨木伝。
安藤さんの娘は小学2年生。
兄の夏太郎くんに彼女の名はどんな字を書くのか、と聞き、ちょっと不思議な気分にさせられた。

去年の秋にウエブを通して知った
「沙羅源氏」の、入院中の「沙羅さん」と同じ字だった。

重い痾で入院を続けているという「沙羅さん」を励まそうと
彼女の年若い友人たちが集って、かつて「沙羅さん」が主宰していた勉強会をウエブ上で再現しているページを偶然知り、
知遇を得た。

回復を願うこといがいに、なす術もないのだが、
抱え込んだ難問にどこまでもけなげに明るく対処している人たちに、柄にもなく共感した。

共感し、手助けできることがあればと思っても
祈るほかに術もなく、もどかしさが募っていた。

絶対安静だという人のために
せめて月でも送ろうと、渡辺が東奔西走したのも、
その歯がゆさゆえのこと。

知ったのは秋。
巡り巡ってもう桜の季節。

おれは「沙羅さん」という人の顔も声も知らない。
数年前に書いたというウエブ日記の一部を読ませてもらったことと、
彼女を支えようという若い友人たちの書くことだけで、想像しているだけだ。

映像の仕事をしながら
一切の姿やカタチ、色、声音の手がかりもなく
にもかかわらず奇妙なまでに「沙羅」という名の病床の人のことを
はっきりと思い描くことができていた。

いわきの夜。
細い鎌のような三日月の宵に出あった
安藤さんの小学校二年生の娘さんは
抱きしめたくなるようなはにかみかたをする少女だった。
兄の夏太郎くんから「沙羅」という字を教えられ、どんな少女か実際に見る勇気が持てず、
渡辺に頼んで撮影してもらう間、クルマで待っていた。
だから当人の顔を実際にこの目で見たわけではない。
撮影した映像を帰りのクルマの中で見せられて、
その話し声と照れくさそうな表情を見て
なぜだか納得できた。
名にふさわしい子だな、わけもなくそう思った。

病床にいる沙羅さんが、どんな女性なのか
知る由もないが、しかし
その人はきっと少女の頃に
今夜いわきで知った沙羅ちゃんのように
はずかしがりやでかわいい子だったのだろうなと、そのはずだと、思えた。

彫刻家安藤さんは、
巨木の本を読んで、日本中の巨木を見て歩いたらしい。
その巨木のひとつがいわきにあり、それが縁で12年前に彫刻家の奥さんと移り住んだとか。

昔、大阪の花博の仕事で「生命樹」の話を
まとめたことがあり、その仕事を機に牧野某の「本朝巨木伝」という本を手に入れて読みふけったことがある。

彼が巨木を求めて日本中をさまよい歩いた、という時期と重なっている。
だからどうした、ということもないが、
沙羅という名といい、巨木といい、
観測史上最速の開花宣言が首都に出された日には
どこかよく似合う気がする。

いくつもの点が線になり面となっていく。
そんな予感もある。
ま、いいじゃねえか。


十数年前の花博の《生命樹》の冒頭は

  「わたしは樹木だ」

たしかそんなふうに始めた。
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ニアオンデマンドWATANABE
渡辺が今夜7時から8時にかけて
福島県いわき市の安藤栄作木彫作品展のパーティ会場で
突撃撮影したビデオを、常磐道を吹っ飛ばして帰り、キャプチャーし、ラフにつないでウェブデータに変換、アップロード。
さらにおれがそれを自宅からアクセスしコメントをつけて公開。
いわき市から帰京しアップまで、わずか4時間あまり。
携帯の環境がエアエッジなので現地でのアップロードはやめたが、
無線LANエリアが高速のサービスエリアごとに、あるいはガソリンスタンドごとに、あるいはコンビニごとに設置されると、
ほとんどリアルタイムで公開できることになる。
もちろん現場がBB環境なら、簡易中継になる。

えれえ時代ではあるよな。
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Voicesに彫刻家安藤栄作氏のムービーをアップ
Voicesの3月16日撮影の安藤さんのページより引用

+++++++++++++++++++++++++++++++++++++

第二幕の幕を開ける。
《常に宇宙のスピリットと一体で、人間ととモノを越えていつもすべてが通じ合っている、そういう世界を取り戻しましょう…》
2002年3月16日夜7時いわき市平のギャラリーいわきの作品展会場にて。
むじなの森出身の彫刻家森のひとは、
いわきの海辺で健在である。
このとき春の夜空に真っ赤な鎌のように細い三日月が出ていた。
観測史上最速の開花宣言が東京に出された日でもある。
唐突だが、
第二章、いよいよ幕開けとする。
どこまで行けるか。
…ひとつ、行けるところまで、ご一緒に。
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首都に開花宣言の夜、いわきで森のひとと再会す。
いわき市泉。彫刻家安藤さんの作品展会場前の車内にて。
空には鎌のよな三日月。
須賀川で六月二十四日の夜におとぎ話の宿に向かう途中で見上げた、あの細い鎌のような月をひさしぶりに観た。

安藤さんとはフィナーレの夜、9月の末に「森のひと」の灰をまいて以来。
作品展の案内を見たら、急に合いたくなった。元気そうだった。
樹の絵を1点と風の彫刻を1点、いたたくことにした。
風と、樹。

つながっていくことを、約し、別れた。

彼の長男の名は夏太郎。長女の名は沙羅というと、今夜、知った。


東京に開花宣言。
観測史上最速記録だとか。
おれもいよいよ、開花宣言、というところ。


泉は、水の惑星ジ・アースのラストシーン、暁闇の海を撮った勿来海岸にほど近い所だった。


いずれも、縁だな。


東京からの土産は考えた末に
塩大福三十個。


さて都に帰る。
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彼岸前に初夏。桜も狂う、ぞ。
ルンバ疲れか、。真夜中に半裸でキーボード叩いて鼻カゼにかかったか、ベッドにもぐりこんで2時間くらい眠れず。
12時前にしぶしぶ起きた。

5月上旬の陽気だとか。

春をこして、初夏。


きのうコーヒー・ルンバを聴きすぎた、か。


これから新宿。積水ハウス。
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午前3時。ルンバ終了。
なんとか今、アップ。
プリントアウトしてチェックしたらPDFにして電通テックに送る。

これで編集と台本を2日で仕上げた。

最後はひさかたぶりのもろ肌脱ぎで。
興奮で熱くなるのは1年ぶりか。

だいぶ調子が出てきた。
深夜になってまたコーヒー・ルンバに戻す。
軽薄こそ、深夜のビタミン。

同時に、いわきのアクアマリンの
ジ・アース紹介用パネルの映像を6点ほど選び、渡辺にメールでキャラクターを送ってもらう。
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コーヒー・ルンバから月の砂漠に
CMの音楽、MP3ファイルで届く。
聴く。
忘れる。
パート3をとりあえず書き終える。

あとはテクノロジーと居住性能のぶら下がりを2シークエンスまとめなければいけないのだが、
力を出し切ったようだ。
急速に気持ちが沈んでいく。

とりあえず見直ししながら
どうするか決めるが、水をかけられれば火は消えるよな、ふつう。

コーヒー・ルンバを100回は聴いたろうか。
今夜は、ここから「月の砂漠」に切り替える。

大丈夫だろうか、おれは。
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踊りたい夜である。
パート2まで行った。
国歌「コーヒールンバ」をもう50回はリピートしたか。

快調である。
書いていて興奮する。
ロジアの薄暮のMEとナレーションを書きながら、
やったな、と何度も繰り返した。

リズムを取り戻しつつあるのが、実感できる。

休息をいれて、パート3へ。

渡辺が買ってきたのは
モカ・マタリならぬモカ・ハイ?
どこまで行っても猿まねの国は、しかし…
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やがて心うきうきコーヒー・ルンバは我が心の歌?
B.E.KINGの「Don't play that song」をリピートしてたが飽きた。
渡辺先生はまだスタンバイを解除しない。頑固なやつである。
安藤さんに渡したCDを引っ張り出す。
なぜか井上陽水。「UNITED COVER」。
二月の雪の長州ロケの時に出たばかりのシングルCDを
コーディネーターに頼んで宇部の町まで買いに行ってもらった。
雪の中、初夏のシーンを「コーヒー・ルンバ」を繰り返しかけて
スタッフに、ひとつここは陽気な気分で行こうじゃねえかと、
かじかむ手をさすりながら聴かせた。クレッセのロケ。
六月にむじなの森に向かう前日、駅ビルのヴァージンレコードで
そのコーヒー・ルンバの入ったアルバムを入手。
東北道を須賀川に向かいながら胸に染みたのが「月の砂漠」。
コーヒー・ルンバと月の砂漠の落差というのもかなりなものだが、
同時に受け入れてしまったのも、また事実。
現場事務所の二階で、このアルバムをしつこく流しては
忙しい諸君のひんしゅくを買っていたのだ。
彫刻家安藤さんは、ときには聴いてくれているだろうか。
おれは、あのとき以来、八ヶ月ぶりに聴く。
コーヒー・ルンバをリピートしながら、
それにしてもなんつう気楽な歌詞かと、あらためて腰が抜けた。
腰が抜けながら、いいじゃねえか、と納得。
本日より、唐突だが、このお気楽な「コーヒー・ルンバ」を
我が東京星菫派の主題歌としたい。

クライアントに冷たくされた昼下がり
撮影と台本かテレコになってしまった夕
膨らんだ?アイディアにキーボードがついていかない宵
まだ先に行けるのだろうかと柄にもなく殊勝になる夜…
こころとからだが萎えてしまうすべての昼と夜
くじけてしまう前に唇はこの歌をくちずさむ。
するとたちまち憂いは晴れて、勇気と元気が沸き上がる。はず。

ま、かどうかはともかく。春もたけなわ。
Besame Mucho団ならびにサーカス団ならびにマルシー東京星菫派は
3月14日木曜日午後3時を区切りに、名歌コーヒー・ルンバを国歌に
いや団歌、派歌とする。
ちなみに、今日は朔。月齢は零。新月大潮の夜。
ことを決めるには、ほどがいい。

なお、東京星菫派のばあい
歌は鼻歌にとどめること。
よそさまの面前で声はりあげることは厳禁。
マイクなぞで増幅することも厳禁。
気分がよくなって身振り手振りが出てしまうことは許可。

渡辺もやっと準備が終り、デスクトップG3を引き渡してくれるという。
ひとっ走り「モカ・マタリ」でも買ってきます、と飛び出していった。
ほんとうはハワイ・コナがいいのだが、というおれの声を無視して。

それではみなさんご一緒にご唱和ください。
わたしはこれから台本にかかるので。


  
  昔アラブの偉いお坊さんが
  恋を忘れた あわれな男に
  しびれるような
  香りいっぱいの
  こはく色した
  飲みものを教えてあげました
  やがて心うきうき
  とっても不思議このムード
  たちまち男は
  若い娘に恋をした

  コンガ マラカス
  楽しいルンバのリズム
  南の国の情熱のアロマ
  それは素敵な飲みもの
  コーヒー モカ・マタリ
  みんな陽気に飲んで踊ろう
  愛のコーヒー・ルンバ

   
     コーヒー・ルンバ
     訳詞 中沢清二
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引き続きB.E.KINGで台本にかかる。
オフィス。十二時少し前に起きた。
渡辺から電話が入っていたようだがそのま1時間眠り続けたようだ。
ややあせる。
1時少し前にオフィスへ。

ひとを起こしておきながら、渡辺も寝過ごしたらしく、
まだ。約束の状態になっていない。
途方に暮れたおれは、あてもなく音楽を聴いている。
窓の外は、春。

起きて2時間。
すでに眠たい。

編集終ってからの台本書きというのは
しかし、なんだかいんちきしてるみたいで
気が引ける。

BGMは本日もB.E.KING。
気分は茅ケ崎のボードウォーク。

渡辺、はやくよこせぇ。
映画観に行っちゃうよ。
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帆を、あげる。
珍しく12時少し前にすべてが終わったので
渡辺を誘って近くの公園に夜桜を観に行った。
三日で満開になってしまった枝垂れ桜。
セブンイレブンで中国緑茶のハーフボトルを買い、
枝垂れ桜の下のベンチに座り、男二人で夜桜を観る。
見上げた枝垂れ桜のてっぺんの少し右にきらめく星が一つ。
タバコを三本灰にした。
熱いうどんでもすすってくるという渡辺と別れ
納豆に生卵という朝飯のような晩飯を白湯でかっこんだ。

久しぶりに作品集を取り出し、デッキにかけた。
ヘッドホンをつけボリュームをあげて最後まで。
八月のあの満月に恥じない仕事をしたいと痛切に思う。

深夜に机の上を整理。
年末から探していた安藤さんのエッセイ「降りてくる空気」を発見。
積み上げられた書類と読んでいない小説の下で埃をかぶっていた。

「森のひと」のオブジェにとりかかっていた安藤さんに
六月のある夕、現場事務所の二階でかけていた
井上陽水の「月の砂漠」の入ったCDをあげたら、
オープン前日の七月六日にお返しだと言って渡された。
いわき民報に一年にわたって連載したエッセイをまとめたもの。
夕日と虹のきれいな日だった。
満月の夜だったが夜になって雨となり、観そこねた。
この夜に観そこねた満月を一ヶ月おくれて、舘岩村湯の花で撮った。

生涯二度とは観ることがないと思わせられる月の出を
作品集の冒頭に置いた。
そして道端に咲いていた早咲きのコスモスを添えた。
あらためて見直し、背筋が震えた。
倉持さんの感性とデジタルHD-F900というスーパーカメラがとらえた
2001年8月5日の超満月。漆黒の闇を切り裂いたその超月光。
いつかこいつを真っすぐに世に出したいと思う。いや望む。

疲れたひとや、わけもなくさみしいと感じるひとが
一杯の酒とともに、この月光で始まる映像を見ることで
ほんのすこしだけ慰謝されてくれたら…
ささやかな元気と勇気を取り戻し、明日があるじゃねえか、
そうつぶやいて微笑んで眠りについてもらえたら…
そんなことを夢想する。

「森のひと」安藤さんからの便りが届いた同じ夜に
まったく新しい次元での編集を試し
例年になくはやい満開の桜を眺め
行方不明だった本を探し出せた。


行こうじゃねえか。
たぶん、そういうことなのだ。


デジタルジャパネスク。ここが潮時である。
東京星菫派、帆をあげる。
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B.E.KINGを胸に夜桜でも眺めてくるか。
大枠の荒編集アップ。午後9時半。
エピローグはコラージュとし、全体でほぼ15分と、予定通り。

ここから台本にかかるという
アクロバティックな進行だが、よくやった。と、思う。

これから渡辺が細部の整理をする間、
早咲きの夜桜でも眺めてくるか。

いや、快感である。
1年ぶりで仕事に頭を使った気分。

いわきの彫刻家安藤さんから作品展の知らせあり。
この勢いで森のひとにも突入したい。

春は、いい。


なお、昨日今日と荒編集のBGMは
B.E.KINGのベストアルバム。
どうだ、しぶいじゃねえか。
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枝垂れ桜いきなり七分咲きに
オフィス、午後2時過ぎ。

五時間眠って十時前に起きるつもりが十二時半過ぎまで熟睡。あわてて起きて、ゆっくり朝飯と朝風呂に。

オフィスまで間に汗ばむほど。
公園の枝垂れ桜、一気に七分咲きに。
ことしの春は勢いがいい。

これから山岡君と打ち合わせ。
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ナチュラルハイ
まだニンニクの匂いが強い。


オフィスでつないだものをテープに落とし
自宅のテレビでチェック。やっぱり、スゴイ。

ハイテンションを維持したまま、
これからクナイプ/ヘイフラワーを入れた風呂に入り眠るとしよう。

朝まででもできそうだな、と言ったら渡辺いわく
「起きたのが遅いからね」だと。

そりゃそうだ。
しかしテンションが下がらない。まいったよ。
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荒編集絶好調につき自画自賛。
プロローグ、本編パート1のラフ編集アップ。
ファイナルカットプロでつなぐ。
予想をはるかにうわまる出来。
自画自賛しつつ焼き肉でも食いに行くか。
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ハダカの王様
《東京星菫派》の《●dj資料/花》はそれぞれの写真をクリックして
拡大表示して見てほしい。デジタルハイビジョンF900というカメラのスゴミがわかるはず。
ダウンサイズを重ねた上で、なおここまでの質感を出せている。
元データをダイレクトに使っていくと、どういう結果になるか
想像してみて下さい。
《フィルムトーン》《フィルムタッチ》という
一見こだわりに見える「映画屋」的発想がいかに貧困な
経験主義であるかを、理解してください。
《職人的世界》に明日はありえない。絶対に。
たぶん経験を智慧と勘違いすることのない子供に判断を仰ぐのが
いちばんなんだろうね。
  「おじちゃん、これきたないよ」
…そして、王様はハダカであることに気づき、世の中は明るくなる…
そうもいかねえだろうが、な。
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引用:あるやりとり/あえて無断転載
アーカイブの件で、渡辺と電通テック相馬プロデューサーの間で交わされたメールの引用。
感動が「感動」だけで終わらないことを祈り、あえて無断転載。

ま、よかったじゃねえか、渡辺。



+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
>Date: Mon 11 Mar 2002 16:54:14 +0900
>To: tokio
>From: hiroshi soma
>Subject: Re: アーカイブのこと。
>
>At 20:05 02/03/10 +0900 you wrote:
>> メディアサーカスの渡辺です。
>>
>> We's Dyneのデジタルアーカイブのページを
>> 作りました。
>
>相馬です。
>
>観ました。ちょっと感激しました。
>ご苦労さん、と同時にありがとうございます、と
>頭を垂れます。感心しました。
>日頃の地道な積み重ねがここに成果となって結実したのだ! と
>拍手を送りたく、また本来私が開設すべくことと反省をしていますが・・・
>素晴らしいことと感動しきりです。
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爆睡。外気20℃。
10時間爆睡。
二週間あまり続いていた睡眠不足も、
気分的にはこれで解消?

構成なしの撮影をスタッフの勢いと
恵まれた好天でなんとかクリアし
ラフプランもほぼしのげ、
なにより漠然と想定していたアーカイブのプロトタイプを
週末にかけて渡辺がカタチにしてくれたことが大きい。

今日の熟睡は、その褒美だろう。

これから一風呂浴びて、オフィスへ。
撮影分のラフつなぎを明日の山岡君用に終わらせて
いよいよ台本にとりかかる。
今年の初仕上げになる。
気を引き締めて、遊ぶことにする。
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春の夜は寂しき極みわがむねの闇のピアノが鳴りいづるとも
夜桜を撮るとすれば、薄暮。
黒い枝とほの白い花の塊の間に沈んだ深い青。篝火。焔に染まる白。
デジタルHD-F900が、どこまで気配を描写できるか。
その春宵が匂うような甘噛みの色彩を出せるのか。
djシリーズとして欲しいのは、
たとえば福島泰樹のこんな《歌》の匂いだ。


  春の夜は寂しき極みわがむねの闇のピアノが鳴りいづるとも
           中也断唱「春の夜」

  げに春は驟雨とともに始まるを咲かぬ桜よ慕情というは
           転調哀傷歌「春秋望郷歌」

  一期は夢なれどくるわずおりしかば花吹雪せよひぐれまで飲む
           転調哀傷歌「春秋望郷歌」

  東京に未練はなきを肩にふる九段の桜 白山の雪
           転調哀傷歌「白山抄」

  村人を欺き親を裏切って月光の中溺れるごとく
           夕暮「月光の娘」


ラストの一首は「光の日本」の録音の時に福島さんがその場で付け加えた。そしてこう続けた。

  葱むけば遥かならぬやそのひとの開きしむねが匂うごとくに
           エチカ・1969年以降

  
で、夜桜はどこに行き着くのか?


  しなやかな華奢なあなたのくちびるもゆびにもふれぬ桜降りけり
           晩秋晩夏「何処にもゆかぬ」



窓を開けていると、さすがに冷える。外気10℃。
《色の日本》でも久しぶりに見てみるか。
エピローグ。雨。九段の桜。永畑雅人のピアノソロ。
黒い幹に落ちるひとひらの花びらに、冷たい焔のような音色がよく似合っていた。
まだ3/4だったか、初期のβカムだったか。
倉持さんの艶っぽいキャメラワークが懐かしい。
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閑居。
このあいだ撮ったベルフラワー、ビオラ、マーガレットのアップをフォトカードにしてあちこちに春の挨拶を兼ねた。

長岡のオーダーの桜、さてどう仕掛けるか。
デジタルHD-F900の桜を、おれもこの目で確かめてみたい。

近くの公園の枝垂れ桜が三分咲きに。

ビデオ屋に行き、ドラマと映画を8タイトル借りだしたが、まだ1本も見ていない。

明日は、昼からオフィスで編集の予定。
あの素材をどう料理するか、楽しみだ。
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東京星菫派に●dj資料/花の静止画をアップ
デジタルHD-F900
F-900で撮影したムービーを静止画キャプチャーし、フォトショップ・エレメンツでウエブデータに超圧縮。遊びでコピーを重ねた、文字込みのPSDデータ。当然のことだが元データは圧倒的である。撮影対象はベルフラワー/ビオラ/マーガレット、露草など、ごくふつうの花。あるいは草。
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期間限定公開http://www.m-circus.com/sekisuihouse/wesDYNE.html
左のメニューの《We's DYNE》は
渡辺君が公開したデジタル・アーカイブのプロトタイプ。
ADSL以上の環境向けにつくったものだが、演出泣かせのすぐれもんなので業界人向けに
当分のあいだ、公開。
《ガーベラの日々》は、しばしお休み。
ただしブックマークしている人はそのままどうぞ。
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ナラ・レオンと絶品水ギョウザとBB
件名 : [tojibu2:00266] ナラ・レオンと絶品水ギョウザとBB
送信日時 : 2002年 3月 11日 月曜日 3:33 AM
差出人 : Toru Mashiko



「We's DYNEの素材を使って、懸案だった
デジタル・アーカイブのプロトタイプをつくりたい。
いますぐにね!!!」



ロケと仮・仮編集疲れで目がうつろになっていたヒゲ男渡辺に
こう切りだしたのが四日前の木曜日。

それから正味三日間。
クルマとオフィスをホテル代わりに
原型となるウエブ・アーカイブが、日曜日深夜にできあがった。



ラフなデザインの打合せで顔を合わせた以外
すべてはウエブ上のやりとりで進行。
フレッツADSL1.5MBの益子自宅と
SonetADSL8MBのオフィスと
Bフレッツ10MBの知人宅の3ヶ所で、実験を兼ねて作業。
ノンストレスで作動する互いのディスプレイを共通デスクとし、
やりとりはメールと最悪品質の携帯電話imode。
ほぼリアルタイムにテレビ会議ならぬ「テレビ制作」を
経験したことになります。



さらに金曜の夕に入手したCGデータを中山君が処理して
ウエブ上の共有ディスクに保存。これをダウンロードし
即座にCG素材ページを渡辺が追加。


この3日間のすべての作業を、いつものパターンで進めるとすれば
何人のアルバイトやバイク便の青年や制作進行やADたちが
新宿と築地と六本木と蒲田とを行ったり来たりすることになったのか。
何枚のMOディスクが焼かれ、消費されることになったのか。


3日間のトライではっきりしたことは記録メディアとしては
DVDですらもう不要なのではないか、という予感。
ブロードバンドの普及スピードと無線LAN環境さえヒートアップすれば、
DVDも次世代青色DVD(BlueD)もHDも要らないのではないか。
すべては「宙に」。
ウエブ上に配される。
ユビキタスという概念は、絵空事でも未来屋の大風呂敷でもなく、
すぐ目の前の明日の現実。そんなふうに夢想できました。


撮影部長岡君がシドニーロケの疲れもものとせず試みた
D-HDからその場で全カットムービーファイル化と静止画キャプチャーを
同時進行させるという曲芸。
その試みを即日ウエブデータに変化しPHSでアップロードという
無謀な愚行に挑み、さらに続けてアーカイブのプロトタイプを完成させた
演出部渡辺君。
この2人のあくなき好奇心と前に行きたいという野蛮な遺伝子がなければ
この成果が日の目を見るのは、まだまだ先のことだった。

なにしろメディアサーカスが8MBになったのは、まだ数週間前で
撮影部が8MBになったのは10日前。
長岡君の自宅が8MBになったのは1週間前。
知人宅がBフレッツになっのが4日前。


世の中は、こんなふうに変わっていく。


ここまでは長岡君と渡辺君という2人の好漢の
いわば志だけでたどりつけました。無償の成果です。
ひとつの企業から全幅の信頼を受けて10年を遊ばせてもらった2人の
ま、心意気の成果です。

徒手空拳に近い2人が創意と工夫だけでやりとげたものは
まだまだ不格好で効率の悪いものではありますが、
この先はどうか代理店や制作会社のボーダーを越えて
たわわな果実を実らせていただきたい。

電通テックの相馬さん
電通の加納さん
日本一の映像制作会社と
日本一の広告代理店が音頭をとって
日本一の住宅メーカーを舞台に、
なんとかこの先をカタチにしてください。



先週の日曜日に、古河で美術部からビオラを盗んできたワタシは
昨日曜日の午後、Bフレッツを使わせてくれたお礼に
生まれてはじめてコンテナに寄せ植えするという体験をするハメになりました。
Bフレッツ経由でリアルタイムに疲労困ぱいの渡辺君を遠隔叱咤しながら
ガーデニングの真似事をしていたわけです。
町田で撮影に使ったベルフラワーとパンジーも一緒に寄せ植えしてみました。
(これは盗んだのではなく買ったけど)
わかったことが1つ。
土とか花をいじるというのは、リラクゼーション効果絶大なんだね。
子供の頃の泥んこ遊びの延長みたいで、いい気晴らしになりました。
いままではこのテのシーンを女性と子供だけでプランしてたけど、
ちょっと違うのかも知れないな、そんなふうにも感じました。

ナラ・レオンの遺作を肴に、
上海出身の平田満似のコックのつくる水ギョウザに舌鼓を打ち、
視野の片隅に、Bフレッツを無線LANで飛ばしたパワーブックのディスプレイで
刻々とでき上がりつつある渡辺のアーカイブワークをとらえながら。



要するに、ワタシは暇だった?



これがBBのスゴイとこなんだよなあ。





さて、台本、書かなくちゃ…ね。
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ムービー10カットアップ
《東京星菫派》に
We'sD_ベルフラワーと滴CU-1 �|� We'sD_ベルフラワーと滴CU-2 �|� We'sD_マーガレットと滴CU-1 �|� マーガレットと滴CU-2 �|� マーガレットと滴CU-3 �|� マーガレットと滴CU-4 �|� マーガレットと滴CU-5 �|� マーガレットと滴CU-6 �|� マーガレットと滴CU-7 �|� マーガレットと滴CU-8
の10カット分のムービーをアップ。

ベルフラワーとマーガレットについた水滴のバリエーション。
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《緑陰幻影2》《緑陰幻影3》の2つのムービーをアップ
アイビーのイメージムービーを
《東京星菫派》に2カットアップ。
《緑陰幻影2》と《緑陰幻影3》のタイトルで。
逆光ぎみのアイビーに霧吹きでかけた水が細かい水滴となって、緑そのものから染み出したように感じられる。
クローズアップの状態で茎に沿ってやわらかなパン。
デジタルHDの描写能力をまじまじと実感させられた素材の一つ。
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春や春。
構成プランの反応は、いまひとつだった。
撮影が終ってしまってからの構成だけに、
目を瞠らせるような切り口にはたどり着けなかったが、
自分としては、いい素材を前に、ひさしぶりに書く気になって取り組めた。
まともに書く、という意味では昨年春の
クレッサとベルサ以来ほぼ1年ぶりかもしれない。

頭の中でたどり着けている世界を、
このあとどのあたりまでカタチにできるか。
そのへんを愉しみにしたい。

オフィス。窓を開ければ春の風。
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ダインな春の人々の記録/中山撮影
件名 : [tojibu2:00264] ダインな春の人々の記録/中山撮影
送信日時 : 2002年 3月 8日 金曜日 10:24 PM
差出人 : Toru Mashiko


打合せの帰りにひさしぶりにえびすラーメンに寄ったら
 ごまラーメンというメニューが追加されていた。
 しゃぶしやぶを食べ終わったごまだれの方にラーメンを入れたような
 面妖でとぼけた味でした。寒かったのでぜんぶ食べたけどね。



 古河ロケのときに中山君が撮ったスナップが届いたので
 http://homepage.mac.com/torum_3/r1118
 にアップしました。安いカメラは出来が悪いと謙遜してますが
 クリックして大きいサイズにするとなかなかの描写力。笑えるよ。
 時間がある方はどうぞ。

「ダインな春の人々の記録/中山撮影 」というタイトルです。
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Have You Ever Seen The Rain.
件名 : [tojibu2:00263] Have You Ever Seen The Rain.
送信日時 : 2002年 3月 8日 金曜日 0:24 PM
差出人 : Toru Mashiko


益子です。



  ウィズ・ダインの構成案「We'sD_3-8.pdf」を
http://homepage.mac.com/torum_3/r1118/にいまアップしました。
  目次がずらりと並んではいますが<
  上から五行目あたりの左端に「ファイル共有」というコンテンツがあります。
  クリックして開くとMyiDiskというさつま色のような書類入れがあり
  その真ん中あたりにあるはず。
  PDFでも約1.3MBあるので、ダウンロードは環境を選んでお願いします。


  本日午後2時半から新宿で打合せしてきますが
  仕上げ関係のみなさんはとりあえずアウトラインをつかんでおいてください。


  来週前半に、本日の打合せを反映させた第一稿を提出し、
  後半には編集ならびに音楽の打合せをしたいと考えています。





    なお構成案を書くときにかけていた音楽は
    昨日がナラ・レオンの「Dez Anos Depois」。
    今日はボニー・タイラーの
    「Have You Ever Seen The Rain」をエンドレスで。
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夜と昼。
薄暮の昼。異なる時間がひとつの空間、デザイン、気配に別な印象、あるいは色彩を与える。
彩り、色彩がテーマだとすれば、モノそれ自体のカラーより、むしろ「もたらされる世界」がどんな色に満ちているのかを訴求してもいいのではないか。

たとえば、ロジアに面した円窓。
スクラッチパターンの外壁。
寝室のステンドグラス。
玄関のたたずまい。
バルコニーの昼と夜。
ロジアの昼と夜。

2日夕の薄暮のテイストが抜群なので
欲が出てくる。
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あるウエブ占い
ログに「月33」とあったのでたどってみたら運気占いがあった。
景気づけに占ったら下の結果。
気を良くしたので引用。

というところで書きだすか。


+++++++++++++++++++++++++++++++++++++

現在のあなたの確信は
漆黒の夜に登った満月近くの・・、そう13夜あたり
ひかり輝く希望に満ちています


その確信をもって
つき進まれることが、勝利を引き寄せ、
時の運と相乗効果を発揮します
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その歌《草原情歌》のこと。
このあいだ古河から町田へと移動する途中で立ち寄ったギョウザ屋でうまい水ギョウザを食べた。
上海から来たという、俳優の平田満の若いころのような顔をした料理人が底なしの笑顔でやっている小さな店。
居合わせた年配の客が二人、ギョウザをつまみながらほろ酔いで中国の歌を口ずさんだら、店主が中国の流行歌の入ったCDをかけた。
去年の秋から冬にかけて、この旋律を繰り返し耳にしていたことに店を出てから気づいた。

《草原情歌》。

耳に残っていたのは歌ではなく、胡弓だった。
《家》とは何か。そんなことをあらためて考えていた頃のこと。メモを引いておく。


+++++++++++++++++++++++++++++++++++++
Besame Muchoの記録から


at 2001 10/09 21:53 編集

書くつもりが、冬のような寒さにほんろうされたか、単なるさぼりのせいか、寝てしまった。
8時頃にいちど目覚めたが布団をかぶり直して二度寝。さらに6時間眠ってやっと起きた。
日が暮れてオフィスに。資料を広げ、さてはじめようとしたが、音楽を聴きたくなり、
一年ほど前にテレビ朝日映像の甲田さんに教えてもらった楊興新のCD《黄砂》をかけた。
買ってから放り出したままで封も切ってなかったが、一曲目の《草原情歌》からわしづかみにされた。

胡弓は、しかしいい。
《彝郷月夜》《七夕伝説》《黄砂》と聴き継ぐ。
ときどき開けた窓から風のざわめきが聴こえてて、楊興新の胡弓の音色に重なっていく。

タバコに火をつけ、目を閉じる。
東京のはずれの変哲もない街の一角が、
一瞬、とこまでも続く大草原のように変容する。
たとえば地平線の彼方に巨大な火の玉のような太陽が沈んでいく。
その手前を猛烈な勢いで砂煙が横に移動している。
砂塵を突き破るように一頭の奔馬のシルエットが疾走していく。
そのシルエットにはさらに人影が。
地の果ての愛するものの待つパオに向かう男である。
髪をなびかせ、馬に鞭をくれながら、ひたすら駆けていくのだ。

愛するものの待つ地平線の彼方に向かって、思いきり体を前傾させ、
少しでも早くたどりつきたいと願うように、疾駆していく。

《家》とは、きっとそういうものだ。
帰り着く、たどりつく、とは、そういうことなのだ。

これから書き始めるシャーウッドの根っこに、そんな思いを据えてみる。

これなら、キーを打てそうだ。
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斎戒沐浴
本日の春一番は吹かず。
とはいえしっとりとしたいい春の午後になった。

これから風呂に入り、斎戒沐浴し
構成プランにとりかかる。


さて、どこまで行けるだろうか。
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We'sD_緑陰幻影/CU/Pan→
東京星菫派にアップした《 We'sD_緑陰幻影/CU/Pan→ 》は、今回の撮影の成果をいちばん象徴している。
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[tojibu2:00260] カタチは色を夢に見た。
件名 : [tojibu2:00260] カタチは色を夢に見た。
送信日時 : 2002年 3月 6日 水曜日 1:02 AM
差出人 : Toru Mashiko




  啓蟄の、あるいは春一番のましこです。


  HD-F900は
  昨夏のテスト撮影から、昨秋のマキシオ、今年のβラボ/シャーメゾンと
  4度目のチャレンジになりますが、この春のWe's DYNEで
  オープン撮影/ロケセット撮影時のベーシックな技術的側面をほぼ
  完全に把握しきれたと考えます。

  今後は、
  フィルターワークなどを含めた特殊撮影をおいおいチェックしつつ
  スタジオ撮影をテストできれば、言うことなし。

  昨日までの分のOK出しをまとめたものをビデオにして持ち帰り
  いま家庭用のテレビでチェックし終わったのですが、
  自分のディレクターとして過ごしてき経験の中で
  もっとも美しくキレの良い映像をモノにできたな、と思います。

  撮影条件、タイミング、ターゲットの出来など好条件が揃ったとはいえ
  ここまで見ごたえのある空気感を表現できるとは想像していなかった。
  目の前に広がるユビキタスな世界では、
  すでにプロとアマとのボーダーが急速に消失しつつあります。

  業界を自称する私たちがタカをくくっている間に
  就学前からパソコンゲームやテレビゲームに慣れ親しんだ子供たちが
  いつのまにか二十歳を過ぎています。
  「こんなもんだろう」と貧しい経験だけを頼りに
  縁日のテキ屋のようなごまかしをぎっしり詰めたブラックボックスを
  後生大事に守ってきた「映像業界」はいま、
  たかが二十歳そこそこの学生たちが暇にまかせてつくり出す遊びの延長に
  あっさりと置いてきぼりにされ、そのことに気づけずにいる。
  問題なのは「情報デバイド」ではなく「感性デバイド」なのにね。

  ま、そういう不安をさっと吹き払わせてもらうのに
  HD-F900は福音の1つである、ということをしみじみと実感させられました。


  何を大げさな、ビデオカタログの素材を撮ったくらいで…
  と苦笑される人もいるだろうけど、
  この世界、「思い込み」が最大の武器だから、ね。


  できたら今回の素材から
  DVD-R0Mによるライブラリー化をスタートさせたいと考えてます。
  ウエブ・ライブラリーがスタートすればそのまま移行しますが、
  当面はディスク上でランダムかつインタラクテイブな
  素材の交通整理をはじめましょう。
  長岡君達のチャレンジのおかげで、つい数時間前まで
  撮影素材の処理はハードディスクとブロードバンド上で
  徹底したランダム性を維持することができていました。
  ランダムであるということは、モノを作るうえで
  実は最も大切かつ基本的な要素だと思います。
  
  アナログの代名詞のように言われているフィルムだけど
  いちばん重要なラッシュ編集時には
  実は各カットを切りだしてずらっと並べて俯瞰しながらムビオラで確認する。
  
  つないだものを見ながらコンティニューを決めるというのは嘘です。
  デジタルであることのスゴミは、
  この俯瞰と眺望という行為を一気にパラレルに可能にするわけです。

  そしてコンティニューにもしマジックの要素があるとすれば、
  それはこの俯瞰と眺望にこそ、つまり渾沌の中にこそあります。


  マジック=思いつき
  ではありますが。


  撮影から数時間前まで、
  ぼくはディレクターとしてはじめて「ランダム」な時間の中に
  身を置き、眼を遊ばせることができました。
  浮かんでは消えていく無数の思いつきに翻弄されながら
  軽い酩酊感を味わっています。


  HD-F900の卓越性、倉持さんの感覚、長岡君の実験精神…
  もちろんすぐれた撮影対象と機会を提供してくれたクライアント?
  あれもこれもが一気に揃った春だからなんだろうけど。


  記念すべきステップになるのか、
  春の椿事で終わるのか、怪しむ向きもあるかとは思いますが、
  大好物のえさを目の前にした、ぽちのような今夜のワタクシとしては、
  興奮をお伝えしておくことで背水の陣をしきたいと考えます。


  ご期待下さい。
  と、結びたかったので。





  P.S.
  素材を見直しながら浮かんだ冒頭の1行は、

    「この家がコンクリートでつくられていることを、
     あなたが信じられるといいのですが」

     あるいは、

    「カタチは色を夢に見た」
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36のムービー、5時間でアップ。
渡辺がOK素材を整理中なので
ロケ素材の整理を引き受ける。
12時から5時間かけてウエブ保存ズミのムービーを36ファイルホームページに入れた。
ADSLでこれだけかかった。

いや、すっかり飽きた。
ひどく疲れた。・
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東京星菫派にロケムービー続々。
渡辺がロケのムービーをがんぱってアップロード中。
撮影中に千手観音もどきにがんばったVE長岡と、ロケ中に64Kなどという頓馬なスピードで寝不足でふらふらしながらアップロードを続けた渡辺の情熱は、
今日の現場の最後にはドンキホーテの扱いで終わった。
雲ひとつない春には珍しい青空の下でかけたラストスパートも、
気まぐれな遊びにうつったようだ。


湯治部を広げすぎたのか、とも思う。

いちどぜんぶご破算にする潮時なのか。
そんな思いが三日に一度はよぎっていく。


仕事をなめているのか
おれがなめられているのか。


片腹痛いと笑ってしのぐのも
ちよっと飽きてきた。





半村良が亡くなったと、川田君がメールで。
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火照りと覚醒。
町田から都心に戻るのに二時間近くかかった。
茨城の古河からよりも遠い東京。

九時過ぎまで四谷のピュアで眠った。
起きたら他人のように短い髪になっていた。
前が見えにくく頭が重かったのは髪がのびすぎていたためだと納得。
昨日、横江が来たと言っていた。
横江は国立に桜でも見に行こうと伝言を残していた。
高輪生まれの横江が国立くんだりなど
どんな心境の変化があったのか。
新しいオフィスを青山にしたとのこと。
この前会ったのは九月。パレスのコーヒーハウスで。もう半年になる。

戸梶の新作を買って帰る。
風呂に入って髭を剃ったら、
別人のようになった。

このまま別人になるのもいいじゃねえか
とふと思った。
男でも髪を切ると感傷的になるのだろうか。

木曜から足かけ5日間のロケ。
天候に恵まれためずらしいロケだった。
顔が日焼けで火照っている。

平均睡眠時間が3時間だったから、
今夜はさすがに眠い。

撮影そのものはうまくいったが、
なんだかむなしい気分だけが残っている。

爆睡で回復できればいいが。


顔の火照りと醒めた気分とが同居するというおかしな春になったな。
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sexy…
東京町田。午後一時半。

初夏のような午後。
予定したシーンがかんたんに終ったので
ひさしぶりにひざしにさそわれて
花と水を撮った。

水滴を含んだ春の花のおもいきったクローズアップは
むせかえるような官能に満ちていて
モニターを眺めながらため息が続いた。

計算していては絶対に到達できない時間
瞬間に、ずいぶんひさしぶりに出会ったな。


今日は、これから四谷に寄って
髪でも切ってこよう。

まだ、日は、高い。
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東京星菫派にロケムービーをアップ
東京星菫派にロケムービーをアップ。
長岡が撮影中にキャプチャーし、
渡辺が睡眠を削ってPHSでアップという
かなり乱暴なことをしたが、
あくまでテスト。
通信環境さえ整えばノンストレスに近い環境になることを実感できた。
バイク便もテープもDVDすらも不要。
すべては、空に、ある。
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ビオラ。花と炎と水の夜。
薄暮を過ぎて、エンジンがかかった。
ペンダントライトと卓上の花が映りこんだ窓。
ロジアのテーブルに置かれた水鉢のビオラとキャンドルの炎。
この2カットは快心である。
どうとらえたらいいか考えあぐねたままにロケに挑んだが、
二日間、北関東の陽射しと木枯らしに体をさらしているうちに、
なんとか見えた、と思う。

HD-F900の備えた力を3作目でやっとつかみかけた、
そんなふうに感じた。
ここから先にどんな世界が広がっていくのか、
その姿をかいま見た気がする。

こんどのロケでテストした1シーンごとのHDへのキャプチャー。
ベースとカメラ前のコミュニケーションをスムーズにするためのスピーカーの採用。

撮影部がの二つの試みが大きな効果と結果に結びついた。

二日続けて寝不足のまま挑んだが
スタッフの力と心意気でなんの滞りもなくすすんだ。

感謝あるのみである。
今夜こそ、熟睡できそうだ。
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こんなところか。
7時に雀の声で目が覚めた。
けっきょく3時過ぎまで眠れなかった。
カゼがすっきりぬけていないからなのか
眠いのか眠くないのかはっきりせずに時間だけが過ぎた。
さすがに古河にも飽きたのかな。

予報に反して曇天。

ま、何とかなるだろう。

ざらついていた気分が、
眠りそこなった闇にきれいに消えていた。
熱がすっと引いた。


こんなとこだろう。
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