夕日と三日月の小名浜。
午後6時30分。
小名浜から勿来のランプに向かう県道沿い。
ローソンで仕入れた握りと桜アンパンと缶コーヒーで
遅い昼食をとったところ。
焦っていたので昼を食べそこね腹がクウクウ鳴っていた。
腹がすくとしかし、何を食っても笑いだしたくなるほどうまい。
さらに、厚焼きせんべいとカリントウも仕入れ、帰京の準備OK。

空いていれば常磐道をひた走り2時間で着けるだろう。

小名浜のアクアマリンは港に面した
まことに美しい建築だった。
とりわけデッキが気に入った。
タバコを吸いながら潮風と春の光を受け
カモメが遊ぶビオトープの水面に
総ガラスの建物が映っているのを眺めていると、わけもなく感動する。

シアターは想像以上にしっかりしたつくりだった。
試写。オーエン博士の映像がほぼ300インチ大に。続いて450インチのフルスクリーンで本編が。
CGの部分の暗さが気になった以外は、
画質、迫力、音場ともによかった。
とくに音に関してはテントではないぶんだけ優れていた。
ただ、むじなの森の、空気感だけがなかった。

試写後、デッキで渡辺にメッセージを撮ってもらった。
Voicesには解団式の挨拶をあてただけだった。
話したことは、いよいよ水の惑星 ジ・アースの第2章、第2幕が始まるということ。
そしてそのスタートはきっとこの場所からになる、というような内容を。

走り出したら、月が出ていた。
やや太めの三日月。
クルマを停め、渡辺がその月を撮っている。
月のかたわらには星。
何という星か知らぬが、きれいに輝いている。

水の惑星が森から海へと移った夜、
いわき海辺にあざやかな日が沈み
さえざえとした月を見た。

いいじゃねえか。

では一路、東京へ。