2002年11月の記事


つなわたり
なんとか三日水曜日までしのぎきりたい。
かなりハードな綱渡りになっているが
いまのところ気力充分。
何を書いても負ける気がしない。
乗ってきだしたのだと思う。

乗り切ってしまいたい。
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ライン
春雷。春の嵐。季節外れの大雪。交通網寸断。
14歳。古いものや歴史が大嫌いなITボーイ。のんべんだらりん。特別な血。
最初、めんどうがる。ウエブの写真。急変。うわずる。
自慢の自転車。雪溜まりにつっこみクラッシュ。激走。白い息。途中で転倒。打撲と擦り傷。めげずに激走。たどりつく。…かいてき
場内、降雪。

古都。大雨。どしゃぶり。豪雨。前が見えない。病院。窓。12歳。周辺は全滅。ネットで東京の14歳をフォーカスイン。連絡。いやがられる。ウエブでメールor12歳自身がメッセージ/ライブ。左右。12歳の可憐な懇願。右、14歳ごろごろしているが変身。しどろもどろで身支度。

あきれる母。しかしあわててクルマのエンジン。記録的などか雪で断念。途方に暮れる。
14歳、上気した顔を弾ませ、チャリンコを引っ張り出す。
止める母親。ふりきってさっそうと雪の中に去っていく14歳。しかし彼の前には数々の困難が待ちうけている。道中の最悪ぶりは右から左へマルチを思いきり使ってコミカルかつ深刻に。

12歳。一刻もはやく14歳と合流するために、豪雨の中を駅に。救急車。ほとんど前の見えない土砂降り。フロントのワイパー。前のクルマの後輪がつくる水のカーテン。車内で12歳を励ます医師達と家族。駅へ。左から右へマルチ展開する雨の中の決死のドライブ。
場内、雨しぶき。

駅と道中は信じられない心地よさと目的に向かう疾走感。左12歳。右14歳。ワイドで見る夕焼け空と白い満月。首都の大雪と古都の大雨以外の沿線はなぜかみごとに晴れている。合流点の駅周辺もすばらしい夕焼けである。

駅。西に沈みかける巨大な太陽。東に中空に浮かんだ白い十三夜。真ん中に合流点の駅。巨大な複合施設。空間。大病院に運び込まれる12歳。ほぼ同時に走り込んでくる14歳。おでこに擦り傷。洋服もところどころ汚れている。ぬけるような笑顔。苦しそうななかでひっそりと笑う12歳。

後日談。その後の一年。夏、秋、冬、を東西で行き来する。それぞれの街を起点にさらに足を伸ばす。拡大。14歳はいつのまにか古いものや歴史にも興味を持つようになっている。ここではそれぞれの家族や友人も。医師達も登場。

春。古都。巨大な桜の木の下で。15歳と13歳が左と右で互いを見つめあっている。真ん中に現れた桜の巨木が左右の二人をおおうようにして全貌を見せていく。花吹雪。スクリーンも、場内も狂ったように花が散っていく。
そのど真ん中を疾走していくR。
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プランメモ
どんでん。急展開。
これもまたオモシロイではないか。

現在;
「移植」タイムリミット。超大型の嵐。ダウンバースト。空は絶望的…
災害の猛威。絶対的な時間不足。パニック。
カットバックで切迫/遠くで待つ人と届ける人/専門の言い方あり-要チェック

if:
時間の解決。face to face。
マルチ/仕組みの驚異は別画面あり

プロローグ1:困難の発生
展開1:選択肢 もし○が実現していたら
展開2:挑戦
展開3:克服
展開4:拡大
エピローグ:笑いとともに現実へ
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反乱のボヤージュ★
野沢尚著/集英社
チープでつまらない小説だった。野沢は小説がほんとうに下手なのだからシナリオだけに集中するべきである。
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アドレナリンエンプティ
プレゼン終了したのが5時半。JTA前で高橋さん達と別れ、渡辺に連絡するために公衆電話を探す。携帯を忘れたので。これが見当たらない。やっと見つけたらIDカード用とかでテレフォンカードはNG。しかたなく、コインを用意し、なんとかかけた。街で公衆電話を使わなくなってからどのくらい経ったのか。すくなくともこの二年は携帯以外使った記憶がない。家の電話もまず留守電モードを解除したことなし。なんか気がつくと、いっきに周囲の光景が変わっている、そんな気がする。

神田だったのですずらん通りに行き、キッチン南海でカツカレーを食べる。半年ぶりくらいか。うまかった。JRのコンペに勝てば、向こう3年は南海にちょこちょこカレーを食いに行けるのにと惜しみながら帰宅した。

寝不足と二日にわたるアドレナリン大放出で、さすがに何も考えられない。ひたすら疲れた。明日のことは明日にならなければわからない、とILMの上杉も言っていたしな。
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山形ルネッサンス1987
http://homepage.mac.com/torum_3/r1118/iMovieTheater601.html

若い日の俺がここにある。
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オールアップ。
10時半に電通テックに向かうために外にでたら、霰が降っていた。
高橋さん、松谷さんと会い月光浴の写真をチェック。坂口さんが書いた前書きをプリントアウトしてねらう。
戻って、プレショー、ポストショーのイメージ、
タイトル案と概要を書き、いま添付で送ったところ。

11時まで眠り、1時から電通テック。
その後、3時からプレゼン。
帰ったら、郵船の台本スパート。

この勢いなら、映像プランは当面不足なし。
書きたくて、指がうずくほどだ。
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まず自分でべた褒め
最後は涙がにじんで困った。
超・感動、超大作。
ま、自分で言うのもなんだが、書きながら撮りたい、つなぎたいと痛切に感じた。

一行も書けずに9時間過ごし、
そのあと9時間かけて一気にプロローグからエピローグまで。

いやあ、快感である。
ドーパミン大放出である。
おれはすごいな。
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停滞9時間。一行も進まず。
ひろげすぎたのかどうか。停滞。
先に進まなくなって9時間経過。
シャワーを浴び、飯を食いなおし、仕切り直すことに。

ここから日暮れまで、最大加速で。
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ふくしまふれあい懇談会
家族のイメージを書き終わってから小休止のつもりで白石の新作に手を出したら止まらなかった。けっきょく5時から11時までベッドで読んでしまった。

それから4時まで眠り、虎の門の「ふくしまふれあい懇談会」に向かう。雨。
宮本プロデューサー、菊地事務局長と話してから知事に挨拶。去年よりも盛況だった。

菊地さんがウエブの「むじなの森顛末」の話をしていた。意外なところで見ているのだなとおかしかった。

関係者に来年早々考えていることを持参する旨を伝えることができたので、雨の中の出席にも意味はあっただろう。

これから少し仮眠して、
いよいよ本番を書く。

プレゼンの時間は一人一時間もらえたということなので、かなりのイメージを伝えることができそうだ。
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「僕のなかの壊れていない部分」★★★★★
「僕のなかの壊れていない部分」白石一文著/光文社刊

奇妙な思弁小説とでも言うべきか。
引き込まれて一気に読まされた。
おかげで時間が「壊れた」。

「人間も動物も、そして石や花、空気もすべては一つに繋がった夢みたいなものなのよ。生まれる前も生きているときも、死んでしまってからも、きっと同じなんだろうなと私は思っている。他人はきっと自分だし、自分はきっと他人で、これから生まれてくる人も自分だし、大昔に死んでしまった人も自分自身なのよ。…石や草や虫や動物も、同じように自分なんだよ。ほんとはね、何も思い煩うことなんてないの。自分が苦しいと思えば苦しいし、楽しいと思えば楽しいの。この世界は、ただそうとしか言いようがないものなの」
214p夏休みに真知子さんが直人に話したこと
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追い風を中島みゆきの「たかが愛」に
家族構成を書いただけで4時間経過。
BGMは「たかが愛」。
なんだかとんでもないシノプシスになりそうな、気がする。

興奮してきたのでいったん眠って鎮めよう。
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レゾナント(共鳴・共振)・コミュニケーション/朝日新聞23日
アサヒコムより転記/

香り・手触りも「通信」 NTTブロードバンド構想

 NTTが5〜10年後の本格的なブロードバンド(高速・大容量通信)時代に実現を目指して取り組む事業構想の全容が22日、明らかになった。香りや手触りも伝える「五感通信」、取り付けた無線タグを通じてすべてのモノのありかがどこからでも分かるシステム、などのサービスを挙げている。NTTが事業構想を出すのは98年以来で、6月に就任した和田紀夫社長の下、初めてブロードバンド時代に対応するビジョンとしてまとめた。今月末にも発表する。

 構想は「光・新世代ビジョン」と名付けられる。五感通信システムでは、これまでの「話す」「聞く」「見る」に加え、「かぐ」「触れる」ことの実現を目指す。

 識別センサーで感知した香りやモノの手触りをデジタル信号化し、ブロードバンドを利用して送信。受け手が離れた場所でも専用装置で再現された同種の香りをかぎ、同じような手触りを体感できるようにする。センサーや専用再現装置の実験研究は着手済みだ。

 構想で実現を目指すサービスのイメージはこうだ。(1)ある映像を見ていて、「これと似た映像を」「この俳優さんの出演シーンだけを」といった要求に素早く応える検索システム(2)自宅のカメラ付きパソコンで写した自分の映像を会社の会議室の大型画面に等身大で映し出し、会議のテーブルを共有できる通信システム(3)身につけて操作できる超小型パソコン(4)場所に応じて最適な通信手段を選び、世界中どこでも通信できる携帯電話端末(5)1年間充電不要なモバイル端末、などだ。

 NTTはすでに、ブロードバンドの基幹網になる光ファイバー網の整備を急速に進めてきた。今回の構想はこの基盤の上で、「レゾナント(共鳴・共振)・コミュニケーションの時代」が来ると位置付けて、目指す具体的なサービスを掲げた。

 また、構想には、インターネットの急速な普及の一方で問題になっているネットの安全性(セキュリティー)に関連し、暗号化処理技術の高度化などでサイバーテロを防ぐことも盛り込んだ。法的、倫理的に問題のある映像を自動的に抽出する有害映像検出のシステム作りも進める。

 こうした「レゾナント・コミュニケーション」が進展する07年には、日本の国内総生産(GDP)に対して約64兆円の経済効果があると予測している。

(11/23�07:31)
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比較
幕末・明治初期の東海道往来
沿岸航路・蒸気船/時速15km
年間50万人往来

明治22年1889年の東海道往来
東海道本線開通/時速70km
年間100万人往来

平成13年2002年の東海道往来
東海道新幹線/時速265km
一日36万人往来/年間約1億3000万人往来
東海道時代なら262の東海道が同時に必要
列車時代なら130の東海道本線が同時に必要
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シノプシスメモ11.24夕
イメージをつかんだ。

しずく。550km/hの光。地球。無数に走る世界のさまざまな主要な軌道。スピードはそれぞれ異なりながら比喩としてはリアル。一本の光のラインが群を抜いている。予兆。暗転。
このイメージは本編中でもう一度明快に提示。冒頭は予兆、予感にとどめる。
客席中央にぽっかりと浮かんだ不思議な水の滴のような物体からそれは始まる。

月面基地。ゴビ砂漠緑化計画基地。
2ファミリー。親子のやりとり。驚異。体験。

江戸一日四里、1時間四キロ、明治の東海道線18時間、昭和の東海道線6時間半、新幹線1964年四時間、新幹線のぞみ2時間半…timetunnel、可視化、驚異の体験
時間は何をもたらすのか。どんな驚異をもたらすのかの具体化。

3Dデジタルスピード表示/比較

もうひとつ「超電導」の驚異をどうやって可視化するか?
大型スクリーン世界だけで体験・体感が保証できること。

例の地球は月面基地から見ていてもいい。

2つの家族旅行。ジャパネスク四季。
出会い。クロス。交差。拡大。

ストーリーラインの骨格。
驚異。体験。拡大

12分の超体感リアル・リニアライフ
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リニア遠足
朝飯も食べ、シャワーも浴び、あとは出るばかり。
まるで遠足である。
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5時半起きでリニア試乗
6時半に出て新宿発7時30分発のあずさ51号で大月へ。
さてさてどんな体感が得られるのか。
今夜の夢は時速550キロで疾走することになりそうだ…
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40タイトル前後
郵船の台本はざっと見渡したところ40タイトル前後に落ち着きそう。
年内に40タイトルのシナリオを書く。
2月ころに本編集が約2週間+アルファ
3月に日本語版で最低8日英語版で5日のMAV
ナレーターは日本語5人英語3人予定

おおごとではあるな。
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メモ11.22
交差{その地点で鉄道と道路が交差している}<At that point the street intersects the rai
The Super Anchor Japanese-English Dictionary (C)GAKKEN 2000 /スーパー・アンカー和英辞典(C)学習研究社2000
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チェンジ
ひさしぶりに横江と話す。

高橋さんから連絡あり
シノプシスの提出が27日に前倒しになった。
おおざっぱにおさらいし、態勢を整える。

夜になって冷え込む。

西田さんと森内さんの結婚祝い15日とのこと。
なつかしいみなさんにまた会える。
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背水。
渡辺に手伝ってもらい机の上の整理。
捨てるものを捨てたらずいぶんとすっきりした。
この10日、いかに混乱していたかがよくわかる。

桑田さんに途中経過を連絡。
不明さをどう伝えようか迷ったがストレートに話す。
月末までスタンバイということで了解しあう。
DCanvasに限らず、彼とは何かいっしょにやりたい。
キャッチボールがスムーズということが
じつは何にも変えがたいことなのだね
このごろはそんなことばかり痛感している。

横江と連絡。
夕方4時頃に新橋の文教堂のブックコーナーかカフェで落ち合うことに。一年ぶりくらいになるか。

今夜からJRのプランにかかる予定。
土曜日のリニア試乗の体感をプッシュに一気に書こうと考えていたが、前だおすことにする。

メディアの問題は越えられないハードルだが
メディアを問わない「驚異」をどう組み立てられるか。
その一点にしぼろうと思っている。
負けるか勝つかではなく、どう戦うか
そんな気分も悪くない。

週末にふらつくアタマで読み込んだときの感動を
どんなシノプシスに落とし込めるか。
たとえ必負のゲームでも、自分にとっては大きな刺激となる内容のはず。

今夜から火曜まで、背水の陣構えで挑む。

ビルの壁面のようなスクリーンに向かって熱狂する
66万人の夏の記憶がある限り
怖いものは何もない。
いやわくわくするなあ。
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熟睡と「トラブル」
水滸伝の残り10ページを行きつ戻りつしながら読んだらしい。きっちり11時間熟睡。
追われることも焦りもなく眠りに落ちたのはずいぶん久しぶりのような気がする。

起きて携帯をチェックしたら、高橋さんから留守電。
例の件で、「トラブル」発生。明日午前中に緊急会議。
場合によると23日に試乗したら、そのまま缶詰めで書くことになりそうだ。

「トラブル」はわが仕事、ということで
乗り切れるかどうか。乗り切ってみたいが。
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もうろうとリセット
夕方、戻ってからの記憶が曖昧だ。

ER7の残り三本をぼんやりと観たことは覚えているが
その間に何度も眠っていたらしく、ストーリーがところどころ欠けている。
ひさしぶりにピザを宅配してもらい晩飯にする。
それを食べてビデオを見ながらまた半分眠っていた。

日比野と横江とひさしぶりに電話で話す。
来週にでも会うことに。

発熱状態のような3日間だったが、過ぎた。

ゆうべ読みかけた水滸伝の残りを読みながら
できれば明日はいつまでも眠っていたい。

爆睡して、もろもろをリセットしたい。
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ひさしぶりに馬車道へ
水滸伝を読みながら眠ったらしい。
ベッドの脇に小説すばる12月号がめくれたまま落ちていた。目覚ましをかけていたが30分ベッドから出られず。
這って出てシャワー。醒めない。醒めないままオフィスの渡辺に電話。出を30分ずらしてもらう。歯痛。むりやり朝飯。
8時30分、マンションの前で渡辺のクルマにピックアップしてもらう。横浜へ。
詰まっていたが多摩川を越えてからはスムーズ。30分で郵船前に着いた。
クルマの中で20分タバコを灰にし、高橋さん達と合流。
12時までみっちりやって、馬車道のほうに歩き中華屋で昼食。別れたのが2時。
少し、前進できたと思う。

とにかく今日は一眠り。

明日以降、シナリオの続きにかかろう。
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醒めないことだけが希望なのだ。
撮影部にお願いして録画してもらった
「ガイアの夜明け/天空都市」をゆっくり見た。

原田さんとはじめて「いのちの街」の仕事をしたのが15年くらい前。
ブラジル地球サミット用に「1000m都市ある慕情」をつくったのが10年前。
「ハイパービル構想」を手伝ったのが昨年。

案内役は「東京LIVE」でご一緒した青木さん。
菊竹先生も元気な姿を見せていた。

はてしない夢物語に思えていたものが
いつのまにかカタチを結び出していることに
おどろかされると同時にしんみりした気分にもさせられた。

目の前や足下だけではなく
ここではないどこかを見ながら生きる人がいるのだと
思えただけでもうれしかった。

夢は果てしないほどリアルになるのだ。
限界や醒める瞬間を意識したときに夢は潰え
ただの夢で終わっていく。

ミルハウザーの「マーティン・ドレスラーの夢」
が与える無限の世界を思い出しながら
この秋も悪くなかった、
そんなふうに今夜を閉じることができた。
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仮眠。原稿。歯痛。とんぶり
三時間仮眠し、7時に起き、顔も洗わずに机に向かい、バカなワードのうっとうしい反乱にもめげず、とりあえずアップ。いそぎメール添付で穴澤さんに。
微調整はあとに回し、まず飯を食った。
このところの不規則な暮らしのせいか一昨日から歯が痛く閉口。

汐留の件は、諸般の情勢で月末までスタンバイということに。
その旨、明日にでも桑田さんに連絡すること。

週末から、大量の新資料を精読し
さらに平行して混乱寸前でなんとか書くものを書いた。
ちょっと走りすぎたか。

ひさしぶりにとんぶりを食った。んまかった。
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なんと勤勉なのだおれは
仮眠というか短い睡眠を断続的に11時から2時まで、約3時間。
3時に目覚ましをセットしておいたが、寝汗で起きてしまった。
9時に渡辺にピックアップしてもらうので
8時過ぎまで5時間集中で、いくつコンテンツプランを遊べるか。3つは見えている。

横江からひさしぶりにメール。
ちかいうちに会うことに。
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待宵月と夕日とリニアモーターカー
夕方、湾岸で神田に向かっているときに
昇りかけた白い十三夜の待宵月と
みごとに西の空を染める夕日を見た。
白月と橙色の夕日を高速の両端に見るというのは
かなり贅沢な気分にさせられる瞬間だった。

予定よりいくらかはやく神田着。
スターバックスでコーヒーとクッキーを買ってきてもらう。
オリエンテーションは2時間。
あらかじめ渡された資料を読んでいたので
オリエンというより少し踏み込んだ場となった。
おもしろいシノプシスを書けそうな気がする。
23日土曜に、うまくいけば実験中のリニアモーターカーに試乗できそうだ。
三菱電機の仕事で超電導磁石に乗ったことがあった。
あいつが550kmで走行するというのは
さてどんな世界なのか。

鉄道の名を持ちながら
19世紀のスティーブンソンのロコモーション号から
連綿と三世紀に渡って走りつづけているのは
レール上を摩擦によって走行する移動体。
リニアモーターカーは厳密に言えば鉄道ではない。
地上10cmを文字通り浮上したままで疾走する、まったく異なる移動体である。

なんと胸弾む乗り物なのかと思う。

もらったプレスキットの中にMLX01を模したペンケースが入っていた。
机の上で10cmほど浮かしてビューンといいながら移動させてみた。

23日に体験するまでは、ビューンとしておこう。
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まにあった
アップ。大車輪で。
これからシャワーを浴びて麹町へ。
晴れ上がってきた。窓辺は暑いほど。
二日続いた吐き気と頭痛は消えていた。

案ずるより生むが…というところ。

麹町の打合せが終わったらいったん戻って
短い仮眠をとるか、眠れなければ明日午前中提出の別件にかかる。
夕方は'05のオリエンに。
週末に資料は熟読したので、そっちの方は準備万端である。
腹案もできている。
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寝過ぎた。
2時間仮眠のつもりが4時間眠ってしまった。

おかげでアタマはすっきりしたが、10時提出は完全ムリ。午前中アップに切り替える。サンドイッチを一切れつくり、コーヒーが落ちるのを待っている。
郵船の船影がいくらか遠ざかったか、そんな思いもないじゃない。

ま、なるようになるだろう。
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…いつも不幸だった?
…いつも不幸だった?
…いつも不幸だった。
…どれぐらい?どれぐらい不幸だった?死ぬほど不幸だった?
…そりゃあ、いつも、ものすごく不幸だった。
幸福に輝いている太郎ちゃんが応えます。
…でも死ななかったじゃない!オメオメとこうして生きて帰ってきたじゃない!
…だって、もう一度ようこちゃんに会って…
幸福に光り輝く顔に一瞬暗いものが走りました。
…もう一度ようこちゃんに会って、ほんとうに絶望すべきなのかどうかを確かめようと思ってた。



もちろんこの前後があり、さらにはそこにいたる15年前の出来事と、さらにそれ以前の長い時間があるのだが。
廃屋のような、二人が最後に過ごした山荘での再会のやりとりのピークが、
この満を持した
「いつも不幸だった?」
「いつも不幸だった」短いフレーズに置かれる。

これほど哀切なはりさけるような美しさをたたえた会話は、男には描けねえだろうな。永遠に。

読み返してみたが
ほかにどんな描きようがあるのか
どんな表現上のリアリティが在りうるのか
想像できない。
書かれた瞬間に《古典》となった、
そういう類いの表出。
ほんと恐れ入る。
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可視化のコンテ案
可視化
たとえば《見る》の場合
…あなたがもし

太古の人の目に映る「世界の量」
絵を描くことを覚えたら=壁画
言葉を持ったら
文字を持ったら
印刷を持ったら
写真を持ったら
通信を持ったら
映画=動画を持ったら
音の記録を持ったら
電話を持ったら
放送を持ったら
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新幹線は毎日がゲルマン民族大移動
資料を読んでいて
東海道新幹線が一日に運ぶ人の数36万人は
4世紀から6世紀にかけてのゲルマン民族の大移動の人数に等しいと知った。
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《本格小説》下巻読了。圧倒された。
仕事の合間に下巻を読んだ。
243ページで15年ぶりに廃屋になった山荘で、
ようこと太郎が再会し、349ページでようこが死ぬまでの100ページの展開は、まったく予想しないものだった。ここからようこが雅之の元から逃げ出すまでの60ページの至福の時間は、
日本の作家の想像力と体力でではとうてい不可能と思えるイメージあり。
野沢尚がシナリオ《恋人たち》でたどり着こうと試みた「解体と再生」を、水沼はさらに複雑と深みを加え、その先の世界をやすやすと描き出す。
しょせんはドラマと小説の差といえばそれまでだが、ここもおどろいた。

さらに失踪後にようこが雅之と太郎に看取られて死ぬまでの46ページ。
たった46ページを読むのに2時間かかった。あふれる涙で文字が読めない。
小説を読んでこんなに泣いたのは、いつ以来のことかか。

感動という言葉とも少し違う気がする。
誰かの、自分ではない誰かの《人生》を
確かに知ったという思い。そういう希有な体験。

一生の間に、何冊かは出会えるかもしれない
そういう物語。ロマン。

水沼の《本格小説》は、21世紀の1冊目の古典文学なのかもしれない。
文字通りの本格。
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朝食兼昼食兼夕食午後8時半に神田丸五で
ましこさんが来るときはいつも寒くなりますね…

と田中さんが笑った。たしかに日が陰ると古河は一気に冷え込む。昼の春めいた穏やかさとは打って変わって冬のようだ。
はじめて彼らと撮影したのが5年前の1月。雪かきをしながらだった。
あたらしくできたβラボ館などを紹介してもらったのが昨冬12月23日。
そりゃ、寒いわけだ。
山本さんも菊地さんもみんな5年分たくましくなっていた。
築地の夜の打合せに間に合わせるために午後4時半にみなさんと別れ東京へ。
すごい夕日を見ながら戻った。
朝食も昼食もとる時間がなかったので、
ランプに上がる前のコンビニでお握りとサンドイッチを買って渡辺と分けあう。
15分遅れで築地に着いた。松谷さん、高橋さんからレクチャーを受ける。
わくわくするような話だった。

ここではないどこかへ…

文字通りの世界。


打合せの後、池田さん、佐藤君、長沼さん、山口さん、籠原さんに声をかける。
たまに顔を出すと、なつかしい人たちに会える。


それから、秋葉原に行き、閉店寸前の丸五に飛び込む。ヒレカツと角煮とサラダを注文。渡辺はショウガ焼。本日はじめての食事をむさぼり食った。午後8時半。


そのあとソフマップを少しだけのぞいた。
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池永陽《ひらひら》★★★
ねぼう。シャワーだけ浴びた。
飯は古河に行ってから考えることにし、
十分後に出発するつもり。
夜中に汗で目が覚めてしまいリンゴを1つ食べ、
「ひらひら」を読んでしまった。
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メディアの《おもしろ》写真が届いた
くたびれてイラついていると心配してくれたのか、渡辺からURLが1つ届いた。
クリックすると、ずいぶんとなつかしいロケ写真。
まだ今井さなえや賢明さんがいたころ。

塩原、館岩、足柄、最乗寺など。

ペルシャ絨毯の撮影で、リュートの渡辺さんとウ写っているものも。音楽の吉田君もいて、
まことにしんみりした気分にさせられた。
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水村美苗の《本格小説》は十年に一冊の大傑作★★★★★!
《本格小説》水村美苗著/新潮社刊の上巻

九月の末に店頭に並んだときにいちど手に取ったが
帯のコピーに腰が引けて買わなかった。表紙のウィリアム・モリスの絵だけが妙に印象に残っただけだった。

好意的な書評をいくつか見かけ、上下2巻という長さにも惹かれ、先週末の深夜にABCで買った。日曜から読み始めた。そしてはまった。

火曜の朝まで、かけて上巻を丹念に読み進む。

短い「序」の後で「本格小説の始まる前の長い長い話」と名付けられた章が176ページまで続く。アメリカで育った少女時代から長じて近代文学の教師となって「本格小説」の素材と出会うまでが「私小説」の体裁を借りて描かれている。借りているのか私小説なのか、上巻が終わった時点ではまだわからない。メタフィクションとなって着陸するのか、「本格小説」という名の小説を書いた「私小説」となるのか。文体は端正で静謐。巧妙に訳された翻訳を読んでいるような気配もある。それが「本格小説」に入ってからは、一気に濃密な物語体の色を帯びていく。ページを追うにつれてその精緻さが深まっていく。上巻は469ページのノンブルで終わっている。つまりタイトルとなった「本格小説」の上巻分は293ページ。

下巻を残して物語の感想というのも無粋な気がするが、いままでいちども読んだ経験のない、いいようのない面白さをもった小説であることはまちがいない。たとえ下巻が気の抜けたコーラのような仕上がりでも、この上巻からうけたショックは未体験のものだ。日本人の小説家がこんな野太い構成の物語を書くことが、もうひとつ信じられない。

下巻は幸いなことに手元に置かなかった。まず仕事にならないだろうと漠然と感じたから。正直なところ、未明に起きてから昼前まで仕事に集中できたのは、とにかく明日のロケハンと夕方の打合せまではなんとかクリアしたい、そして続きにとりかかりたいという一念だった。
長い打合せからくたくたになって戻り、上弦から一夜すぎて少しふくらんだ月を眺めながら、紀伊国屋に寄った。下巻が飛び込んできた。唾を飲む。我慢。今夜はなんとか眠らないと明日の古河行きでダウンすることがみえていたので、我慢。いつもならたぶんダブってもいいから買って、そして読んでいた。
水村の「本格小説」は、その自堕落を拒んだ。マックの雑誌だけを2冊買った。風呂にゆっくりと入り飯を食った。そしてつい上巻を手に取る。で、買っときゃよかったな、と悔やんでいる。もーれつに悔やんでいる。眠れそうもないので、こうしてぐずぐずと途中までの感想を反すうしながらメモしている。

ずいぶんとひさしぶりに誰かと感想をやりとりしたい、そんな思いにかられている。アンケートも終わってしまったが、ここ十年ふりかえってみて、ピカイチの一冊だろう。こんな小説を読めたのだから、きっと今年はみのりおおい一年だったのだ。

ああ、読みてえ…
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つかれた
2時間打合せの後、場所を移してさらに2時間。
さすがにへとへとである。昼過ぎに出たが帰りは月が出ていた。
ひさしぶりに丸の内仲通りを通った。
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小春日和
8つのポイントでまとめた。
とりあえずメールで。
2時間仮眠して丸の内。
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さて朝までひとっ走り
二時間の打合せ。後半は死んでいた。徹夜のままで出る打合せはまずぼろキレのような状態なので、キャッチボールにならない。停滞感をひきずったまま助手席で目を閉じていたら、電通テックの高橋さんから矢継ぎ早に電話。05の件。とりあえず企画コンペだということ。快諾。トヨタ博物館、日本郵船資料館とクルマ、船と来たのだから自然といえば自然な流れ。こうなると電力館のコンペで負けたのが惜しまれる。「20世紀動詞」なんて抜群のコンセプト出したのになあ。あとは空。

いくつかメールを処理し7時に就寝。目覚ましを12時にセットしておいたが、30分あまりベッドからぬけられず。

どうも体が熱いなと外気を計ると18℃。
これじゃなまめかしい春の夜だ。

朝までに郵船のヘッドラインと要旨を10。
この冬から翼春にかけてのおれの希望。愉悦の源。

コンビニで飲み物を仕入れたがホットドリンクにしたので飲んだら玉の汗。
熱いシャワーで汗を流したら朝まで帆走だ。
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「アマゾンから来ましたぁ」
書き終わってメールで送った途端にチャイム。
面倒くさいからでるのをやめようと思ったが出た。
ドアの向こうから
「アマゾンから来ましたぁ」と明るい男の声。

な、なんだおまえは、とドアを開けたら日通マン。
この間注文した「understanding」などの入った段ボール箱をもってえがお。
Amazon.comだから「アマゾンから来ましたぁ」は確かに正しい。

しかし、びっくりした。

それはともかく。

Amazonは24時間以内に配達可能とwebで確約しながらもう1週間経っている。資料に使うつもりが書き終わった瞬間に配送されるという間抜けぶり。たぶん一緒に注文した取り寄せ本に合わせたのだろう。
チョンボだよなあ。

とりあえずコンセプトプランをまとめた。
シャワーを浴びたら麹町へ。
還って一眠りしたら郵船のヘッドライン。

なんだか春のようにぼんやりとした陽気だ。
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腹を抱える日本
http://homepage.mac.com/mctokio/nisikie/PhotoAlbum139.html

明治初年の山駕籠写真と隅田川川遊び写真がなんともいえない剽軽さである。
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雪の松明あかしとなったらしい
福島民報からの転載+++++++++++++

 413年の歴史を持ち、日本三大火まつりの1つに数えられる須賀川市の松明(たいまつ)あかしは9日、雪が降る厳しい冷え込みの中、翠ケ丘公園内の五老山などで催された。
 伊達正宗に攻め滅ぼされた須賀川城主・二階堂氏を弔うまつりで、実行委員会の主催。午後7時、長さ3トンの大松明に火が入り、さらに長さ5メートル、重さ1トンの姫松明、市内の学校や事業所、町内会が製作した34本の本松明に次々に火が放たれた。
 松明の火柱が夜空へと駆け上り、肌を刺す冷たい空気に包まれていた五老山一帯は一転、赤々とした炎の山と化した。戦国の世に散った幾多の命を慰霊する火の祭典はその荘厳さで多くの観客を魅了した

++++++++++++++++++++++++++++++++
あの大松明の焔の群れに白い雪が降りかかる…
想像しただけで震えるような美しさだ。
行きたかったな。
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《うつくしい子ども》★★★★★
石田衣良著/文芸春秋刊
奥付を見れば1999年5月。
IWPGの第1作が1998年で、書き下ろしの長編第1作と帯にある。
中学2年生の視点で書かれた、自分を探す旅の物語はみずみずしく、IWPGとは対極にあるようなスタイルをとりながら、石田ワールドがはやくもにじみ出ている。
仕事のあいまにちょっとだけ頭やすめにと思い読み出したら、とまらなかった。
きれいな初冬のようなひざしに似合った一冊。
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錦絵と明治写真のチェックリスト
たばこを買いに外に出たら猛烈な寒さに目が覚めた。東京、いきなり師走のようである。
五時間かけて資料をチェック。以下の写真・錦絵をリストアップ。
渡辺に頼んでクルマでとりにきてもらうことに。


+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
・1840阿片戦争/日本全史/854
・1846アメリカ東インド艦隊来航/日本全史/861
日本の開国意志を確かめる/戦艦コロンバス号
・1857セボイの反乱/日本全史/835
・1859フランスのサイゴン占領/日本全史/835

1848年ころから外国船が相次いで来航、幕府困惑

・1851アメリカ生活10年ジョン万次郎、琉球に上陸/日本全史/867
 万次郎の語るアメリカ体験を岩崎弥太郎も聞いている
・1853嘉永6年ペリー来航の夏勝海舟が海防意見書を出し開国を論じる/日本全史/871
・1860万延元年日本人による初の太平洋横断咸臨丸/日本全史/885
艦長勝海舟、通訳中浜(ジョン)万次郎福沢諭吉も乗船
・1860ブロードウェイを行進するサムライたちの写真/日本全史/885
・1865慶応元年幕府横須賀製鉄所を起工。変遷を経て1886横須賀海軍造船所/日本全史/897
・1885明治18年第一回官約移民アメリカ船シティ・オブ・トーキョー号でハワイへ/日本全史/945
 その後26回に渡り総数2万8995名が移民した。

・1890山手からの横浜市街遠望/百年前の日本43/38
・1890横浜の海の玄関・税関/百年前の日本47/40
・1890横浜駅/百年前の日本48/41
・1880畑から帰る農夫/百年前の日本112/83
・1890瀬戸内海・五丁艪の舟/百年前の日本154/112
・1890和舟/百年前の日本155/113
・1890大和型の荷船/百年前の日本158/115
・1890大型荷船/百年前の日本1159/115
・1900和船/百年前の日本458/202

・1861文久元年/長崎運上(税関)所の様子・イラストレイテッド・ロンドン・ニュース/明治事物起源事典/図二/5

・明治元年/東京江戸品川高輪風景/国輝画/錦絵幕末明治の歴史5明治の新政/14
・明治三年/東京築地波止場ホテル館之景/広重画/錦絵幕末明治の歴史5明治の新政/32
・明治三年/横浜波止場ヨリ海岸通異人館之真図/広重画/錦絵幕末明治の歴史5明治の新政/58
・明治三年/東京日本橋風景/錦朝楼芳虎画/錦絵幕末明治の歴史5明治の新政/70

・明治十年/ささの記言間隙大津画ぶし/筆者不祥/西南戦争の影響をいそがしきかたとひまなかたにわけて揶揄した大津絵/三菱会社はいそがしきかた/錦絵幕末明治の歴史8西南戦争/98
・明治十年/うきよはんじょう穴さがし/進斎画/明治十年ごろの庶民百態集/錦絵幕末明治の歴史8西南戦争/98
・明治十年/士族の商法/永島孟斎画/西南戦争や士族への風刺だが、中ほどの掛札に「蒸洋艦/三菱形西洋風/売切の日多しとある/錦絵幕末明治の歴史8西南戦争/102

・明治四年/六郷蒸気車鉄道之図/昇斎一景画/明治五年の鉄道開通直前の想像画/錦絵幕末明治の歴史6文明開化/10
・明治五年/東京品川海辺蒸気車鉄道之真図/広重画/錦絵幕末明治の歴史6文明開化/60
・明治七年/横浜海岸鉄道蒸気車図/広重画/錦絵幕末明治の歴史6文明開化/62

・明治四年頃/外国人を乗せた山駕籠/ベアト・アルバム/幕末明治のおもしろ写真・石黒敬章/20
・明治初年頃/屋形船/横浜写真アルバム/場所は隅田川らしい/内田九一撮影/幕末明治のおもしろ写真・石黒敬章/28
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《ヒートアイランド》★★★★★
垣根涼介著/文藝春秋社刊行を読む。
刊行は去年夏。いい出来だった。ちよっと上品すぎる感もあるクライムノベル。
悪党パーカーシリーズの初期を意識したとどこかでしゃべっていたが、腑に落ちる。
この続編を読んでみたい。

一作目の《午前三時のルースター》を探すこと。
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キャリアシート
穴澤さんに渡してきたキャリアシート。
思いのほか凸版との仕事が多いことに気づいた。

●artevent
1.ペルシャ絨毯の世界キャンペーン[人の夢。夢の美]シリーズ 光和
2.セゾン美術館HDソフト[光の男、マンレイ] セゾン美術館/凸版印刷
3.花博HDソフト[生命樹] 松下電器/凸版印刷
4.欧米のポスター100復刻事業HDソフト[POSTERS] 凸版印刷
     ・メセナ国際賞  
5.サンヨーHDシステム[ボティッチェルリ] サンヨー電機/凸版印刷
6.セゾン美術館HDソフト[フランク・ロイド・ライト] セゾン美術館/凸版印刷
7.エレクトロニクスショー用シアター映像[ある秋の夏休み] 三菱電機
8.マルチメディアショー用映像CDROM[マルチメディアワールド] 松下電器産業/凸版印刷
9.トヨタ博物館9面/33面マルチソフト[揺籃][曼荼羅] トヨタ博物館/空環計画研究所
10.積水ハウスシックシティシアター映像DVD[その街のこと] トヨタ博物館/空環計画研究所
11.イベント用VR美術館[楽園の懸け橋] オリンパス工学
12.トッパンホールオープン記念HD映像DVD[cg2000彼方へ…] 凸版印刷
13.高精細VRソフト[鑑真和上と東山魁夷芸術] 凸版印刷
14.うつくしま未来博覧会ジ・アース館[水の惑星ジ・アース] 福島県

●education                               
1.サイエンスシリーズ[情報の映像化とその可能性] 日立製作所
・第30回日本産業映画コンクール/奨励賞  
・第5回日本産業文化映像祭/銀賞/教育部門第1位/郵政大臣賞
・第33回国際産業映画ビデオ祭(ロッテルダム)/教育部門第1位
・第3回TEPIAハイテクビデオコンクール/優秀作品賞
・第26回アメリカ産業映像祭/シルバースクリーン賞   
2.サイエンスシリーズ[半導体世界の深化と拡大] 日立製作所/イメージサイエンス
・第31回日本産業映画コンクール/教育部門第1位/日本産業映像・ビデオ賞
・第6回日本産業文化映像祭/科学技術庁長官賞
・第34回国際産業映画ビデオ祭(フランス)/Infor Film特別賞
・第4回TEPIAハイテクビデオコンクール/優秀作品賞
・第27回アメリカ産業映像祭/Creative excellence賞 
3.新井淳一の世界[こころ花にあらずんば] 通産省
4.若い女性のための化粧法[メイクアップシリーズ]全4巻 カネボウ
5.特定用途LSI設計の基礎教育[LSI・ASICの世界シリーズ]全4巻 丸善

●mobile                                  
1.東京モーターショー「レガシイ」用映像[風と走る] 富士重工業
2.東京モーターショー「インプレッサ」用映像[その花のもとにて] 富士重工業
3.東京モーターショー「コンセプトカー」用映像[サグレス] 富士重工業
4.「カムリ」ビデオクリップ[名はカムリ] トヨタ自動車

●corporate image                            
1.企業紹介[TODAY'S] 三菱電機
・第2回日本産業映像祭/経団連賞
2.企業紹介[LIVE] 三菱電機
・第3回日本産業映像祭経済広報センター賞/郵政大臣賞
3.企業紹介[この、星で] 三菱電機
4.企業紹介・技術編[120万分の1] 積水ハウス
・第35回日本産業映画コンクール/奨励賞
5.企業紹介[たとえばある日] 日本製鋼所 
6.企業紹介[21世紀を彩るテクノロジー] 東洋インキ
・第3回日本産業映像祭/経団連賞
・第28回日本産業映画コンクール/奨励賞
7.企業紹介[都市に息づく] 三菱マテリアル
8.企業紹介[森の物語] 住建産業
・第8回日本産業文化映像祭/経団連賞
   
●society&environment                            
1.地域開発構想[山形ルネッサンス] 山形市/環境システム研究所
・第1回日本産業映像祭/経団連賞
2.神奈川県紹介マルチHDソフト[窓。わたしたちの神奈川] 神奈川県
3.東京都紹介マルチHDソフト[都政のしくみ] 東京都
4.水処理システム紹介[その、水の日々に] 土木研究センター・バイオモジュール研究会
5.間伐材再利用システム紹介[人と木と] エコロジードライシステム
6.超・超高層都市建築構想[いのちの街] 日本機械振興協会/環境システム研究所
7.地球環境サミット用ソフト/英語版[ある慕情] 日本機械振興協会/環境システム研究所
8.都市計画紹介 [東京LIVE] 日本機械振興協会/環境システム研究所

●constructionhousing                         
1.コモンヒルズ安針台紹介[丘の国] 積水ハウス
2.新社屋紹介[ひかり満ちて] 清水建設
  ・第29回日本産業映画コンクール/奨励賞
3.新工法紹介[SD工法] 清水建設
4.都市開発紹介[街の名は…] フジタ建設&富士重工業 

●promotion&TV-CM                                
1.新製品紹介[ドッグメイトシリーズ] ライオン
2.開発紹介[花王のバブ] 花王
3.新シリーズ紹介[新感覚窓レゾン] トステム
4.新シリーズ紹介[LaLa] サンウェーブ
5.企業イメージ[ジャポニカの世界]ビデオ&TV-CM ショウワノート
6.新製品紹介[フェスモ] エーザイ薬品
7.リクルート[プロフィール] 三井リハウス
8.企業イメージ[アイムふじみ野]ビデオ&TV-CM 東武鉄道
9.技術紹介[RENOVATION] 新日本空調
10.システム紹介[ICカードシステム] NTTデータ通信
11.エレクトロニックコマース紹介 [JapanNet] 三菱商事
12.プロジェクト紹介[東京Voices] 三菱地所

●cultuer                                    
1.日本の食文化紹介/英語版[TASTE OF JAPAN] 新日鉄/BC.I
2.日本料理紹介[庖丁の華]シリーズ全8巻 柴田書店      
3.郷土料理紹介[日本の幸]シリーズ全14巻 広峰社      
4.日本の食文化紹介[ふぐ全書]シリーズ全3巻 柴田書店    
5.日本の自然と文学紹介[天然の日本]シリーズ全4巻 日本コロムビア
    
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そば+かき揚げ+コロッケ+ちくわてんぷらを食った
夕暮れから、はやばやとパジャマに着替え、資料の続きをあたっていた。
オフィスの渡辺から連絡があり、三菱地所のコンペが負けたこと、郵船の会長プレゼンで大きな方針変更が出たらしいので月曜に打合せしたいと穴澤さんから電話がはいったことを伝えられる。
気になったのでこちらからうかがうことにし、十時過ぎに麹町に向かった。
十一時から小一時間、プレゼンの様子をできるだけこまかく聞く。指摘はいずれも納得のいくものだった。月曜に詰め直すことにし、別れる。
それから腹が空いたので六本木へ。
青山ブックセンターをのぞき、いつもの立ち食いそばに寄った。そば+かき揚げ+コロッケ+ちくわてんぷらを食った。鼻水が汁にはいりそうで少し焦ったがぶじに過ぎた。

カゼはいつになったらぬけてくれるのか。

月曜は10時30分新宿積水ハウス/Gio2撮影打合せ
13時30分トータルメディア/日本郵船
火曜は13時30分トータルメディア/汐留企画
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イマジカ、アクシス、バニラスカイ
イマジカでひさしぶりに小山君と会う。F900からキネコしたものの試写。
長岡君をはじめ川村さん、福富さん、佐藤さんたち撮影部の面々がチェックに来ていた。
水の惑星の初号2D試写いらいだから一年あまりになる試写室の真ん中に座り、ぼんやりとあの頃のことを思い出した。
終わってから彼らと少しおしゃべりし別れる。
そのまま六本木のアクシスギャラリーに。
「リカちゃんの未来展」初日をのぞく。
三菱電機照明のゾーンを見るため。
奥山君がデザインを担当したというので、顔合わせがてらのぞいた。
水中生活をするリカちゃんファミリーというテーマのジオラマ。スィッチングで明かりの状態をシミュレートできる仕組みが面白く、つけたり消したりして遊んだ。
出口でタバコを吸っていたら声をかけられた。
奥山君だった。ビデオではずいぶん見た顔が目の前にあった。すぐにはわからなかったが笑顔を見ているうちに、子供の頃から現在までの彼の写真がフラッシュバック。つながった。
春名君によろしくと伝え、別れる。
少しおしゃべりしただけだが、思いがけない親しみを感じた。映像をつなぐというのは考えている以上に心の襞に何かを残す、そんなことをあらためて感じた。

鼻水が止まらず。イマジカで長岡君にもらったティッシュを鼻に詰めて助手席に。
久しぶりに見た夕空はきれいなバニラスカイ。
細い月も浮かんでいた。
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明治資料16点20キロオーバー
1.図説明治事物起源事典 湯浅豪一 柏書房
2.図説幕末明治流行事典 湯浅豪一 柏書房
3.かわら版新聞/江戸明治三百事件1 平凡社
4.モースの見た日本 小学館
5.百年前の日本/モースコレクション 小学館
6.日本全史 講談社
7.続幕末・明治のおもしろ写真 石黒敬章 平凡社刊
8.江戸時代図誌/第二十五巻/長崎・横浜 筑摩書房
9.錦絵幕末明治の歴史/第九巻/鹿鳴館時代 講談社
10.錦絵幕末明治の歴史/第一巻/黒船来航 講談社
11.錦絵幕末明治の歴史/第二巻/横浜開港 講談社
12.錦絵幕末明治の歴史/第六巻/文明開化 講談社
13.錦絵幕末明治の歴史/第五巻/明治の新政 講談社
14.錦絵幕末明治の歴史/第八巻/西南戦争 講談社
15.錦絵幕末明治の歴史/第十一巻/日清戦争 講談社
16.錦絵幕末明治の歴史/第十二巻/日露戦争前後 講談社

なべちゃんぎっくり腰に気をつけて
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日本郵船が誕生した明治18年1885年の事始め
●明治18年前後の事物起源

・明治13年からの鹿鳴館時代のさなか
・各地で幻燈会が開催されている/教育少年幻燈会/映画以前の庶民の愉しみ
・明治6年に鉄道技師平岡ひろしがアメリカから持ち帰ったベースボールは
 17年から20年にかけて各大学に続々とチームを誕生させるブームとなっていく
・この頃の日本人に眼鏡が大流行。18年のジャパン・パンチに強烈な風刺画あり
・明治15年に開業した鉄道馬車は庶民の乗り物として定着し
明治19年には乗客数が600万人を数えた。全盛時には車輌300両と2000頭の馬を擁していた。
その後明治36年の品川-新橋間の電車運転開始によりすたれる。
・明治8年東京気象台が観測開始。明治17年には天気予報がスタート。
・1882年/明治15年東京銀座でアーク燈一般公開
・18年石鹸の輸出額が輸入額を上回った
・エジソンの発明1877年から8年後1885年東京府下谷区竹町製煉社で
国産の蘇言器(蓄音器)が製造販売開始された
・1885年/18年最初の白熱電燈が東京銀行集会所開業式で点灯
・1885年/18年レクリエーションとしての海水浴場が
神奈川県大磯に誕生/陸軍軍医総監松本良順の開設
・1885年/18年庶民の足・一銭蒸気が隅田川で運行開始/
上流に向かうのは白蒸気、下流に向かうのは青蒸気。
八丁堀中の橋から千住大橋までを5区間に分け、一区間を一銭とした。
・1885年/18年横浜の梶野伊之助が輸入自転車をまねて国産第1号自転車を製造。
その5年後に宮田自転車が開業。超貴重品だった。
・1885年/18年秋葉大助による人力車のイギリス、フランスへの輸出がスタート。
明治四年当時の東京府には約1万台の人力車が走っており、その後増え続けた。
・1885年/18年警視総監主催の武道大会で講道館柔道が他派を制す。
嘉納治五郎は豪華客船時代(episode4)の船客。
・1886年/19年東京電燈会社電気供給を開始
・1890年/23年東京・丸の内に電話交換局開業
・1891年/24年頃からオッペケペイ節大流行/パリ万博公演頃の録音あり
・1898年/31年フランス人J.M.テブネが持ち込んだ我が国初の自動車は
ダイムラーが1886年にガソリン原動機をつくった12年後


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・1903年/明治36年 浅草に初の映画常設館・電気館オープン/エジソンのバイタスコープ、
リュミエールのシネマトグラフはいずれも1897年
・1904年/明治37年 日本で初めてのデパートメントストア三越百貨店
 明治36年/小間物売り出し 38年/化粧品 39年/帽子洋傘ステッキ
 40年鞄履物旅行具を販売。同時に食堂/すし・洋菓子・コーヒー

 ◎図説/明治事物起源事典/平凡社より
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明治資料6点
渡辺に頼みオフィスから資料を届けてもらう。

 1.図説明治事物起源事典 湯浅豪一 柏書房
 2.図説幕末明治流行事典 湯浅豪一 柏書房
 3.かわら版新聞/江戸明治三百事件1 平凡社
 4.モースの見た日本 小学館
 5.百年前の日本 小学館
 6.日本全史 講談社
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外国人を乗せた山駕籠…
明治四年頃に横浜周辺でとられたと推測があるが、なんともすさまじい写真である。籠に乗った二人の外国人の周囲を十人あまりの籠かきが立ったり座ったり寝転がったり思い思いに見える格好で写っている。中の四人は斜に構えたうんこ座りをしていて、家の近くのコンビニの店先にたむろする青少年のご先祖であることが見て取れる。このころの日本人は、しかし凶悪な顔をしている。惜しげなく発揮された凶暴さが短足と褌などという珍妙な格好と相まって突拍子もない「威厳」をかもしだしている。たぶんこの中の一人がわが先祖であってもなんの不思議もない。見れば見るほど、味が出る。
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「幕末・明治のおもしろ写真」はほんとうに抱腹絶倒ものだ
一眠りしようとベッド脇の本を眺めていて「続幕末・明治のおもしろ写真」石黒敬章/平凡社刊を見つけた。
誇りをはらってページをめくり出したら止まらなくなった。この頃の日本人は、まあなんつー気楽で間抜けな人たちであろうか。腰が抜けるほどにオカシイ。アソカ書房の「幕末の日本」は彼の父親の仕事だが、息子はこんなところに活路を求めたわけである。
涙が出るほどありがたくためになる希望の湧いてくる写真集である。
どうしてこんなものを買ったのか覚えてもいないが、まことに役立つ資料となった。
結果オーライ、である。
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峠を越えた
咳がとまらなかったがシャワーを浴びて思いきり麹町へ向かう。
気がついたらだいぶおさまっていた。
穴澤さん、高橋さんと。明日、最終プレゼン。
話の途中で高木さん。カゼでのばしてもらったのに、マが悪かった。

understandingが今日中にアマゾンから届くはずだから、
それを眺めてからまとめるつもり。

NYKは年内には各映像のシナリオと、ゾーン別の演出をクリアにする予定。

とりあえず、古い素材のNYK分の一部をウエブでチェックできるようにした。
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●資料/ニュース映画の20世紀
http://www.n-eigashinsha.jp/kiroku.html
日本映画新社アーカイブページ/ニュース映画の20世紀より転載

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これは2000年12月インターネット博覧会「20世紀ニュース映画」上映会用リーフレットに掲載されたものです。毎日映画社愛波様よりご提供いただきました。
ニュース映画の20世紀 〜起源・隆盛・衰退〜
毎日映画社 愛波 健
20世紀を目前にした1900年(明治33年)10月、東京神田の錦輝館という劇場で「北清事変活動大写真」の7日間興行が幕を開けた。この年5月に勃発した義和団事件鎮圧のため、列国の要請で出兵した広島の第5師団に従軍した撮影技師、柴田常吉が持ち帰ったフィルムの上映が評判を呼んだ。柴田を派遣したのは、写真機や幻灯などを商っていた吉沢商会で、翌1901年にかけて横浜、静岡、名古屋、京都、大阪と巡業した興行は大成功を収めた。
これは、日本人が撮影した戦争記録映画の本邦初公開だった。もちろん「ニュース映画」という言葉は生れていなかったが、日本におけるニュース映画の事始めは、まさに20世紀の到来と時期を一つにしていた。
1904年(明治37年)に朝鮮と満州(中国東北)の支配をめぐって日露戦争が起きる。従軍カメラマン撮影の「日露戦争活動大写真」興行が人々の戦勝気分を高揚させて人気を集めた。
定期的なニュース映画が初めて登場するのは、1914年(大正3年)東京シネマ協会が毎月2回フィルムを発売した「東京シネマ画報」である。大正博覧会の実況、両国の川開きなどの出来事を実写したものだったが、映画の配給ルートがない時代では事業として成り立たず、永続きしなかった。1917年(大正6年)には、明治末期から活動写真の巡回上映を新聞販売に活用していた大阪毎日新聞社が、「フィルム通信」のタイトルでニュース映画を毎週、大阪中之島公園で公開した。翌年、シベリア出兵の記録映画をきっかけに日活が「日活画報」をスタートさせた。いずれも時期尚早だったのか短命に終わった。
1921年(大正10年)皇太子裕仁親王(のちの昭和天皇)の渡欧中のご動静撮影を東京日日新聞・大阪毎日新聞(いずれも毎日新聞の前身)がゴーモン社のカメラマンに委託した。この映画が東京日比谷公園で公開されると、一夜で13万人の観衆が押し寄せた。この時の35ミリ可燃フィルムは50年後に宮内庁の書庫で発見され、復元された。
皇太子ご訪欧記録上映の盛況に触発されて、1923年(大正12年)の関東大震災、翌年の皇太子ご成婚の大きな出来事に際しては、新聞社が映画による速報を競い、ニュース映画製作が活況を呈した。大阪毎日新聞社が「大毎キネマニュース」の製作を開始、松竹など映画会社5社が配給を受け持った。新聞社による定期ニュース映画が、ここに本格化した。
時代は昭和に移る。1931年(昭和6年)満州事変が起きる。関東軍は自らの謀略による奉天(瀋陽)郊外の鉄道線路爆破を中国側の仕業だとして満州全土を占領する挙に出た。翌年には第1次上海事変で日中両軍の戦闘が起きる。やがて「非常時」という言葉が叫ばれる。ニュース映画の内容は、いきおいこのような時代の色を濃くする一方、欧米の映画会社と提携して海外のニュースも盛り込むようになった。
1934年(昭和9年)「朝日世界ニュース」「大毎東日国際ニュース」「読売ニュース」の三大紙のニュース映画が出そろう。3年後には同盟通信社(共同、時事両通信社の前身)の「同盟ニュース」が加わる。1937年(昭和12年)北京西郊の廬溝橋での衝突を機に、日本は戦火拡大の道を進んだ。「皇軍」の進撃を伝える映像とナレーションは、全国の映画館で観客の歓呼を呼び、時には「万歳」が起きることもあった。ニュース映画は、戦争と歩調を合わせて最初の短い全盛期を迎えた。東京有楽町の日劇地下にニュースと短編映画の専門館が開場したのも、この時期のことである。
1938年(昭和13年)映画の事前検閲やニュース、文化映画の上映を義務付ける映画法が制定された。1940年(昭和15年)4月、生フィルムの節約を一つの理由として従来の新聞・通信4社のニュース映画が国策によって統合され、社団法人日本ニュース映画社(のちに日本映画社)が設立された。以後、太平洋戦争の敗戦まで、ニュース映画は、唯一、同社が制作する「日本ニュース」のみとなった。国民総力戦の報道統制の手段としてのニュース映画は、内閣情報局の監督下におかれ、6大都市、次いで全国の映画館で強制上映されるようになった。
1945年(昭和20年)敗戦。翌年1月、新出発した株式会社日本映画社が「日本ニュース」を、3月には朝日映画社が「新世界ニュース」を出す。その後、次々に新聞社、映画会社が製作、配給に乗り出し、ニュース映画の第二の全盛期を現出する。新聞にはニュース映画批評の常設欄が設けられ、専門館には大勢の観客が集まった。ニュース・カメラマンの哀歓を描いたフランキー堺主演の劇映画「ぶっつけ本番」が評判を呼んだ。過去への反省から、批判精神を備えた報道も一特色で、ジャーナリズムの一つのジャンルとしての地位を占めるようになった。
しかし、第二の全盛期も決して永くはなかった。1960年(昭和35年)の映画製作本数は548本、全国の映画館の数は7457館に達したが、それがピークだった。そのわずか2年後、テレビの普及は全国全世帯の485%に達し、NHKテレビの受信契約者は1千万人を突破した。
娯楽の王座を占めていた映画の斜陽化も始まり、同時に映像による報道のトップランナーだったニュース映画も衰退期に入る。1989年(平成元年)全国の映画館数は1912館で、30年前の4分の1近くにまで激減した。ニュース映画の製作中止が相次いだ。今日では、劇場用のニュース映画は全く姿を消した。
日本におけるニュース映画の生涯は、戦争と平和の交錯する世紀であり、映像の世紀でもあった220世紀の一文化の興亡でもあった。その前半生の一時期は、国家総動員体制の一翼を担う存在であったが、そのことを含めた生涯を通じて、映像による歴史の証人である。「ニュース映画で20世紀の歴史を観る」ことは、同時に「ニュース映画の歴史に20世紀を観る」ことでもある。
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●資料/無声映画の歴史
http://www.infoasia.co.jp/subdir/matsuda.html
マツダ映画社のウエブページ「無声映画の歴史」から転載

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1895(明治28) 12月28日、リュミエール兄弟が発明したシネマトグラフが一般公開される (パリ)。
* 1896(明治29) 11月、エジソンの発明したキネトスコープが神戸で上映される。
* 1897(明治30) 2月、シネマトグラフ、ヴァイタスコープ大阪で上映される。
* 1898(明治31) 1月、アメリカ製の日本芸者の手踊映画興行される。
* 1899(明治32) 6月、東京歌舞伎座で最初の日本製映画興行が行われる。 11月、市川団十郎、尾上菊五郎出演の『紅葉狩』撮影。
* 1900(明治33) 3月、吉沢商店、国産映写機を発売。
* 1902(明治35) ジュルジュ・メリエスが『月世界旅行』〈SF映画の元祖〉を製作、公開(仏)。
* 1903(明治36) 7月、『紅葉狩』大阪浪花座で初公開。
10月、日本初の映画常設館として浅草電気館開業。
エドウィン・S・ポーターが『大列車強盗』〈西部劇の元祖〉を製作、公開(米)。

* 1904(明治37) 3月、吉沢商店、横田商会ら、日露戦争実写撮影班を現地に派遣。
* 1905(明治38) 横田商会、京都に撮影所を設立。
* 1906(明治39) 7月、梅屋庄吉Mパテー商会を創立。
* 1908(明治41) 8月、牧野省三第1回監督作品『本能寺合戦』公開。
* 1909(明治42) 6月、最初の映画雑誌「活動写真界」創刊。
12月、尾上松之助第1回主演作品『碁盤忠信』公開。

* 1910(明治43) 日本最初の洋画専門館として、横浜オデヲン座が開場。
* 1911(明治44) 12月、映画界最初の株式会社、日本興行株式会社創立。
* 1912(明45-大1) 9月、日本活動写真株式会社(日活)創立。
『ジゴマ』上映禁止。

* 1913(大正2) 10月、日活向島撮影所落成、日本初のグラス・ステージ。
『アントニーとクレオパトラ』『ポンペイ最後の日』などイタリアで製作される。
(日活向島の作品では、唯一『二人静』(大11)が保存されている。)

* 1914(大正3) 3月、天然色活動写真株式会社創立。
4月、東京シネマ、定期ニュース映画を製作。
早川雪洲、米でデビュー。
チャールズ・チャップリン映画デビュー。

* 1916(大正5) 1月、「活動之世界」創刊。
2月、連鎖劇流行。
D・W・グリフィス『イントレランス』を発表(米)。

* 1917(大正6) 4月、日活、天活、漫画映画製作開始。
8月、警視庁「活動写真取締規則」公布。
客席を男女別に。

* 1918(大正7) 7月、初めて女優を使った帰山教正の純映画劇『生の輝き』製作に入る。
* 1919(大正8) 7月、「キネマ旬報」創刊。
9月、牧野省三、ミカド商会を起し、教育映画の製作を開始。

* 1920(大正9) 6月、松竹合名会社にキネマ部を創設し、蒲田撮影所での製作開始。
日活向島撮影所、初めて女優を採用。

* 1921(大正10) 文部省、「活動写真説明者(弁士)講習会」(2月) 「活動写真展覧会」(10月)を開催。

4月、栗島すみ子、松竹キネマ入社。

* 1922(大正11) 10月、昼夜2回制興行、全国映画常設館で実施。
* 1923(大正12) 4月、牧野省三、(株)マキノ映画製作所創立。
阪東妻三郎デビュー。

* 1924(大正13) 12月、キネマ旬報社、年間ベスト・テン映画選奨始める。
* 1925(大正14) 7月、内務省、活動写真検閲全国統一を行う。
9月、阪東妻三郎、独立プロダクションを設立。
名作『雄呂血』を製作

* 1926(大15-昭1) 世界初の本格的長編カラー映画『ダグラスの海賊』を発表(米)。 8月、ルドルフ・ヴァレンチノ急死。
9月、尾上松之助逝去。
10月、大河内傳次郎、日活入社。

* 1927(昭和2) 1月、皆川芳造、フォノフィルムによる国産トーキー製作に着手。
3月、伊藤大輔、大河内傅次郎のコンビによる『忠次旅日記』(三部作)ヒット。
3月、林長二郎(長谷川一夫)松竹時代劇デビュー。
3月、岡田嘉子、竹内良一、恋の逃避行。

* 1928(昭和3) 4月、嵐寛寿郎、片岡千恵蔵、独立プロダクション設立。
嵐寛プロには山中貞雄、千恵プロには稲垣浩、伊丹万作という優れた映像作家を 輩出する。
10月、川喜多長政、東和商事映画部を創立、ヨーロッパ映画の輸入をはじめる。
マキノ正博、『浪人街』(第一話)でベスト・テン第一位を獲得。

* 1929(昭和4) 2月、日本プロレタリア映画同盟(プロキノ)創立。
7月、牧野省三逝去。
第一回アカデミー賞受賞式。(米)

* 1930(昭和5) 2月、『何が彼女をさうさせたか』ヒット。傾向映画全盛。
3月、日活、フィルム式トーキー試作『ふるさと』を製作。

* 1931(昭和6) 1月、「映画之友」創刊。
2月、『モロッコ』に初のスーパー・インポーズがつけられる。P.C.L創立。
8月、松竹、土橋式トーキー『マダムと女房』に成功。

* 1932(昭和7) トーキーの流行で、弁士、楽士らの反トーキー・ストライキ起きる。
5月、C・チャップリン来日。
入江たか子、女優で初の独立プロダクションを設立、溝口健二が参加。
ウェスタン・トーキー第一作『浪子』製作。

* 1933(昭和8) 3月、「映画国策建議案」衆議院で可決。映画法など、官僚統制のはじまり。
12月、P.C.L映画製作所設立。

* 1934(昭和9) 1月、富士写真フィルム(株)創立、国産フィルム量産を発表。
3月、内務省、映画統制委員会を設置。
小津安二郎『浮草物語』で三年連続、ベスト1を獲得。
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ダウン
資料はなんとか読めたが、意識がもうろうとしてきたので少し眠ることにする。
もし夜更けに目が覚めたら、汐留をできるだけ書いて、桑田さんから送られてきたプランに添えて出しておきたい。

郵船の方はウエブで、音二郎が明治のかなりはやい時期から例のオッペケペ節の母型のようなことをしていたらしいとわかった。
とすればパリ万博の録音をはやいエピソードにも使えそうだ。

さてダウン。
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●資料[開花新聞どどいつ]明治十年頃
西南戦争後十年代はじめごろに東京市民の間でうたわれた俗謡を集録した冊子のひとつ。横浜人が見聞し体験した「もののはじめ」を巧みにとりいれ、よみこんだもの。煉瓦、ガラス、ミシン、ズボン、散髪(ザンギリ)、
ビイル、コップ、写真、ランプ、新聞紙等がうたわれた。

苦労気兼ねを積み重ねたる末は煉瓦の楽住居
顔は見へてもガラスの障子内緒はなしが通じない
足を突張り両手でおさへ腰をしねって踏むミシン
苦い言葉の只一言で胸がすいたよビイル酒
上のお世話の隅々までも届く郵便早便り
西よ東よ隔てしなかも便り待そ伝信機
姿ばかりの写真じゃいかぬ心のそこまで写したい
善も悪きも世間のあらを探して記載(かきだ)す新聞紙
乗と曳とのちがひは有れど同じ人民車夫と客

-江戸時代図誌25「長崎・横浜」巻末資料《横浜初もの尽し》石井光太郎
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http://www.oyajinomichi.com/
撮影部の知らせで見たが
相馬さんの全国人気に驚いた。

リカちゃんに匹敵する一大ブームになったら…んなわけねえか。
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http://www.understandingusa.com/ アクセス成功
昨夜は混んでいたからなのか、今日は一発でOK。
注文した後で見られるようになつたというのもなんか腑に落ちない気分だが、明快なイメージがわかるので助かった。

さっそく主なのもののPDFをダウンロードした。

鼻水は昨日よりやや少なくなったが
こんどは頭痛。
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understanding
なぜかウエブでアクセスできず。
しかたないのでunderstanding現物をアマゾンに注文。

ついでにチルドレンズunderstandingも。

鼻水は洪水状態である。
ティッシュ2箱めに突入。
季節外れの花粉症のようでもうろーとしている。

なんとかパート7まではこぎつけた。
今夜はここで撤退。
起きられるかな明日。


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1 Understanding
Richard Saul Wurman (著); ペーパーバック; @単価¥2800
(通常24時間以内に発送)

1 考える「もの」たち―MITメディア・ラボが描く未来
ニール ガーシェンフェルド (著) その他; 単行本; @単価¥2200
(通常24時間以内に発送)

1 ビーイング・デジタル - ビットの時代 新装版
ニコラス・ネグロポンテ (著) 福岡 洋一 (翻訳); 単行本; @単価¥1800
(通常24時間以内に発送)

1 MITコンピュータサイエンス・ラボ所長ダートウゾス教授のIT学講義
マイケル ダートウゾス (著) その他; 単行本; @単価¥2200
(通常24時間以内に発送)

1 Understanding Children: The Guidebook for Children 0-3
Richard Saul Wurman (著); ペーパーバック; @単価¥2800
(通常4~14日以内に発送)
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「それは情報ではない」
リチャード・S・ワーマンを読み続けている。
示唆に富んだところとやけに卑俗なところが混在でなかなか面白い。
[アンダースタンディングUSA]のパートだけのつもりが、
冒頭からしっかり読まされている。

こんどの[可視化]だけでなく何かと刺激になりそうなので。

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http://www.understandingusa.com/
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明治錦絵と鼻水
渡辺が届けてくれた資料

1.江戸時代図誌/第二十五巻/長崎・横浜 筑摩書房
2.錦絵幕末明治の歴史/第九巻/鹿鳴館時代 講談社
3.錦絵幕末明治の歴史/第一巻/黒船来航 講談社
4.錦絵幕末明治の歴史/第二巻/横浜開港 講談社

エピソード1と2用ということだが、鼻水がこぼれないように鼻の両穴にティッシュを詰めて眺めているとひじょーに見づらい。
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カゼダウン
カゼダウン
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ベスト6
ちよっとはやめだけど今年のオモシロ小説ベスト6は以下の通り


●今年のベスト6「国内」
1.「骨音」 石田衣良 文芸春秋
2.「水滸伝」 北方謙三 集英社
3.「水の恋」 池永陽 角川書店
4.「ハルビン・カフェ」 打海文三 角川書店
5.「疾駆する夢」 佐々木譲 小学館
6.「アラビアの夜の種族」 古川日出男 角川書店

若いポップなマーロウがロスではなく池袋の路地裏に
新世紀の騎士道物語を残していく。
石田の池袋ウエストゲートパークシリーズは、
日本ではじめて成立したとても凛々しいハードボイルドに育ちつつある。
「水の恋」の匂い立つような濃密さをもつ自然描写、
「ハルビン・カフェ」のどまでも乾いた無国籍さ、
とどまることを知らない北方「水滸伝」の爆裂ぶりと、
国は破れても国民はまことに元気である。
さらに「武揚伝」「疾駆する夢」の佐々木は
次にどんな日本を読ませてくれるのか。


●今年のベスト6「海外」
1.「望楼館追想」 エドワード・ケアリー 文芸春秋
2.「天龍八部」 金庸 徳間書店
3.「マーティン・ドレスラーの夢」 スティーブン・ミルハウザー 白水社
4.「著者略歴」 ジョン・コラピント 早川書房
5.「多情剣客無情剣」 古龍 角川書店
6.「アンダー・ワールド」 ドン・デリーロ 新潮社

ドレスラー夢も望楼館も、なんともいいようのない面白さで、
小説のコクがケタ違いである。
2時間の映画ではまず絶対に得られない
万華鏡的な世界と時間をもらった。
「著者略歴」は、その小説的世界ら共感することなく
最後まで読まされるという、奇妙な体験をさせられた。
なぜ後味が悪くないのか、いまだに不明だが。
金庸の組織嫌いはさらに深まり、
個へのこだわりはさらに鮮明さを増していく。
残すは鹿鼎記全八巻のみとなってしまった。
せつない一年となりそうだ。
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松井の大リーグ、日本野球は政治・経済と同じ
松井が大リーグ行きを決めたとニュースで。
CXの記者会見を見た。

日本のプロ野球を観ている人が
来年は何人いるのだろう。
ことしは一度も観ることがなかった。

それにしてもめでたいことである。
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資料/昭和10年の世界一周旅行
■映像探検の20世紀

昭和10年に大阪の土出商店という従業員100人規模のガラス会社が、支店づくりの視察と商品/製品仕入れの開拓という名目で、社長以下10人の社員達で270日に及ぶ世界一周旅行を敢行。
同行した24歳の社長の子息/土出滋さんがその旅の様子をフィルムに記録したもの。

昭和10年2月16日に神戸を出航し11月に帰国。
旅程は
神戸(南米移民船/ブエノスアイレス丸)-香港-シンガポール-ビルマ-カルカッタ(陸路を汽車)-ダージリン-デリー-ボンベイ-セイロン(リオデジャネイロ丸)-南アフリカ・ケープタウン-ケニア(鉄道)-ナイロビ-スーダン(飛行機)-エジプト-スエズ運河-地中海-ナポリ-マルセイユ-カサブランカ(この7年後に映画カサブランカが公開された)-ドーバー海峡-ロンドン-ベルギー-オランダ-ドイツ-チェコスロバキア-ベニス-ローマ-スイス-パリ-イギリス・サザンプトン港-ニューヨーク(昭和7年にできたラジオシティでの観劇、ヤンキースタジアムでの観戦)-ワシントン-フィラデルフィア-シカゴ-シアトル-サンフランシスコ(建設中のゴールデンゲイトブリッジ)-ハワイ-日本

途中で本社が移転してしまったり
スーダンの雑貨屋で日本の雑貨が三倍の値段で売られているのを目撃して悲憤慷慨したり
赤道祭の奇妙な祝いに驚愕したり
まことにあきれるほどの好奇心で当時の世界を漫遊している。

当時いちばん安い世界一周の船賃は2700円
現在に換算すると約1000万円。一行はしたがって最低でも約1億円の旅費をかけた「社員旅行を」約270日、9ヶ月かけておこなったことになる。

なんつー豪儀なガラス店であろうか。


※不明だが帰路の船がNYKではないか?
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日本郵船の豪華客船・浅間丸就航は昭和4年。
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資料もろもろ
D_Canvas用資料
■それは情報ではない/リチャード・S・ワーマン著/MdN刊
■2002民力/朝日新聞社刊

D_Jシリーズ用資料
■エコ・エコノミー/レスター・ブラウン著/家の光協会
■非戦/坂本隆一監修/幻冬舎刊行


以上、渡辺が熊沢と紀伊国屋で入手。
きつい週末になりそうな予感。いや嬉しい悲鳴?
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希望のかけらがあるなら、待つことは決して悪くない。石田衣良《骨音》★★★★★
《骨音》池袋ウエストゲートパーク3/石田衣良/文芸春秋社

石田のIWGPの最新刊。若いポップなマーロウがロスではなく
現代のイケブクロに新世紀の騎士道物語を残していく…
こういう言い方を石田が喜ぶのかどうか。

根っからのチャンドラー好きとしては、
やっとこの国にも投げ出さなくてすむハードボイルドが出てきたな、
という思いが強い。傑作である。
雑誌連載の中編『骨音』『西一番街テイクアウト』『キミドリの神様』三篇に
書き下ろしの『西口ミッドサマー狂乱』を加えた四篇。いずれも力作ぞろい。
タイトルとなった『骨音』の底なしの透明感は、
ちょっとふつうの作家には真似できないだろう。
とりわけ『西口ミッドサマー狂乱』は圧巻。拍手あるのみ。



おれは子どものころ、おおきくなったら淋しさや心細い気もちも
きっとなくなるだろうと思っていた。
大人は酒も飲めるし、映画館や銀行にもひとりではいれる。
だが、それはおお間違い。
おれたちはみんな不器用な役者だ。
いくつになっても一度やった役を忘れることはない。
あのころの痛みや恐れは胸のなかの
もうひとつのちいさな心臓にいつまでも残っている。
                        『西一番街テイクアウト』

おれはそのまま八月の街にでて、まっすぐ池袋に向かった。
サングラスをかけた帰り道、ひとりで笑ったり泣いたりした。
だから、今もおれは待っている。
一本の電話とただひとりの声を。
希望のかけらがあるなら、待つことは決して悪くない。
                         『西口ミッドサマー狂乱』

この世界に存在するというのは、ただそれだけで荒れ狂うことなのだ。
命はどんなモラルにも縛られない荒れ狂う力だ。
規制することも、限定することも、コントロールすることもできない。
どこまでもあふれだし、増殖しビートを刻みつづける力。
生きることは、誰にもとめられない速度だ。
                        『西口ミッドサマー狂乱』
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体温低下?
二時間前にいきなりすごい汗が出た。
そのあと熱をはかると36℃を切っている。
おもいあたるのはカゼ薬と大量に摂取したビタミンC。

ボーッとしたまま何度も公園を散歩したのが良かったのか悪かったのか。

体温計が壊れているのか。

微熱が三日つづいたらいきなり低体温症にでもなったようでおかしい。
海の底に沈んだような感じは、気がついたら消えていた。
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