2002 11/06 18:44
Category : 日記
西南戦争後十年代はじめごろに東京市民の間でうたわれた俗謡を集録した冊子のひとつ。横浜人が見聞し体験した「もののはじめ」を巧みにとりいれ、よみこんだもの。煉瓦、ガラス、ミシン、ズボン、散髪(ザンギリ)、
ビイル、コップ、写真、ランプ、新聞紙等がうたわれた。
苦労気兼ねを積み重ねたる末は煉瓦の楽住居
顔は見へてもガラスの障子内緒はなしが通じない
足を突張り両手でおさへ腰をしねって踏むミシン
苦い言葉の只一言で胸がすいたよビイル酒
上のお世話の隅々までも届く郵便早便り
西よ東よ隔てしなかも便り待そ伝信機
姿ばかりの写真じゃいかぬ心のそこまで写したい
善も悪きも世間のあらを探して記載(かきだ)す新聞紙
乗と曳とのちがひは有れど同じ人民車夫と客
-江戸時代図誌25「長崎・横浜」巻末資料《横浜初もの尽し》石井光太郎
ビイル、コップ、写真、ランプ、新聞紙等がうたわれた。
苦労気兼ねを積み重ねたる末は煉瓦の楽住居
顔は見へてもガラスの障子内緒はなしが通じない
足を突張り両手でおさへ腰をしねって踏むミシン
苦い言葉の只一言で胸がすいたよビイル酒
上のお世話の隅々までも届く郵便早便り
西よ東よ隔てしなかも便り待そ伝信機
姿ばかりの写真じゃいかぬ心のそこまで写したい
善も悪きも世間のあらを探して記載(かきだ)す新聞紙
乗と曳とのちがひは有れど同じ人民車夫と客
-江戸時代図誌25「長崎・横浜」巻末資料《横浜初もの尽し》石井光太郎