2006年07月の記事


古河へ
けっきょく横になり、30分くらいして起きた。どこかにかすかな後悔がくすぶっていて、短い眠りもままならなかった。のか。レスキューをふと思ったが、2本灰にする間に面倒くさくなった。そのままマックピープルなど意味もなく読みつづけていたら6時少し前に。渡辺に電話し、出発をすこし早めてもらうことに。曇天。蒸し暑そうだけど、今日から明日夜にかけてのハードワークを考えれば、慈雨のような雲行きではある。こんなときは消化すべきものが多いほうがありがたい。はずだから。
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秋風のような
夜風になった、公園でしばらくタバコを吸っているうちに急に涼しくなり、晩夏のような風に変わった。雨になる前のような、ちょっとおかしな気分になる涼しさだった。戻って、1年分の反古をゴミ箱に。4000近い数になっていた。流れている時間が、すっと切り替わった。そういう感覚が鮮明になったので…。ふり返ってみれば、どの時点でも良かったのだ。ただ、やる気を維持するためにだけ持続させていたのだと、わかっていながら踏ん切りきれなかった。黒と白ほどにはっきりしていれば、手間かけるまでもなかったろうが、情はどこまでもグレーゾーンを漂うのみである。いたしかたなかった。後朝の歌は、すでにいやになるほど歌ったではないか。ま、そんなところだ。七月は夏になる前に消えていく。それもまた…いいじゃねえか。

にしても、あれもこれも蓄積していくことは気が遠くなるような時間だが、消去する瞬間のなんと短いことか。ため息つく間すらない。クリック。シュッ。消滅。消したものは、いつかアタマのdiskからも削除されていくのだ。back不能とするために、手がかりとなる痕跡を思いつくかぎり外した。あとは夏らしい日ざしをまち、灼かれてしまえば痕跡もない。はず。昔は、絶対にこんな感じ方をしなかった。いや、できなかった。年を重ねるというのは、慰謝する術を知る、ということなのか。単に、執着がうすくなったのか。それだけの時間が過ぎたということか。ま、どっちでもいいが。うっちゃった。気がつくと鼻の通りがラクになっていた。つかえていたものが溶けていった。なんだこりゃ。
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類友
気分のいい編集をしているところにP3のHが。編集の山岡、撮影の長岡もいたので、そのままコロムビアの空気が。さらに彼の話はFがらみだった。CとF。湯治部発祥となったCとFの夏が、時間を経て同時に逆転して生起。Hの登場はdigitalJapanesqueに吹いた東風である。めでたい。
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可能性
新展開となりそうな気配あり。やれおもしろや。

24日は午後6時蒲田発ー午後8時柏打合せー午後10 時六本木地下スタジオで追加編集と、目まぐるしく推移したがぶじに落着。蒲田に戻ったのは午前1時。
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LOST第13話-18話★★★★★
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ぐっと濃厚になってきた。
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未明の感想7.23
結局、テロップ入れだけのはずが
完徹となり、土曜午後2時過ぎまでかかった。
いいものができたと喜ばれながら
これほど達成感の皆無な仕事も類がない。
シャワーも浴びずにベッドに入り午前2時まで沈没。
それから渡辺を呼び出し、公園で缶コーヒー飲みながら
何が問題だったのか一時間半、シミュレーション。
結論としては、仕事を受けたこと、となった。
7年前のビエナで、これで卒業だな、
と言ったことがあったが
留年が永すぎたのだと、あらためて。

熱を共有する、という幻想以外に
欲するものはどこにもないのだ。
新体制のはずのAN!プロに
近ごろのCM屋に特有のパートワーク主義がまん延している以上
この先は泥沼しかあり得ない。
3月末から3ヶ月没頭したJapanesqueで
きれいに落とせたはずの垢が
この数週間の編集&仕上げで、
また隅々までこびりついてしまった気がする。

いいものはできた。確かに。
でも所詮は改定。改良に過ぎない。
手慣れた職人仕事の類いである。
こんなものは昼寝しながらでもできること。
(おれたちは「プロ」だからね)

褒められようと撫でられようと嬉しくも哀しくもない。
月末から8月末までぎっしり詰まった
「夢工場プロジェクト」フィニッシュのはずみにも
そのすぐ先に満を持して控えている
わが「Japanesque」お披露目の魁にも、いっさい無縁だ。

10日あまりの間に
30時間超の徹夜仕事を3回も4回も強いたこと
山岡と福谷には伏して謝るほかにないが
夏休みにはいったのに高原のように涼しい
狂ったトウキョウサマーに免じて、見逃して欲しい。
7月28日からスタートする
環境未来館メイン映像編集で顔を合わせるまでに
どうか精力と意思と情熱を回復しておいていただきたい。
昨晩秋に「D_Next」と題して広げた大風呂敷を
一ヶ月かけてしっかり閉じていく、その緒戦となるのだから。
さらに、9月初秋から展開するJapanesque公開の。ね。

山岡、福谷、武田、渡辺そして相馬さん
まことにおつかれさまでした。
30分連続2本MAVといい、
連続徹夜にも関わらず
3時のデッドエンドを余すこと30分
2時30分に間に合わせた手腕といい
湯治部らしい集中ぶり、サーカスぶり
おみごとでした。

あとは、「精力善用」とします。
充分に休み、回復してください。
これからは「故郷」のための仕事となりますので…
     2006.7.23未明 T.M拝


PS夢工場東京WG各位
以上のような経緯で、ここ10日ほど
もろもろ停滞させましたが、週明けから急加速します。
全時間を「D_Next」に投入し遅れを挽回しますので
各位よろしくお願いします。
SMJチームは本日曜午後に東京営業の宜保さんと八重洲で
明日月曜夜8時過ぎから南関東営業の澤井さんはじめ各支店長クラスと千葉で
それぞれメイン映像の素材収集依頼と
「シャーメゾンの日/onlyyou作戦」の打合せを行います。
埼玉営業本部とは渡辺が折衝中です。
月曜の澤井さんとの打合せ以後は、zoom尾崎さん同席お願いします。
そろそろ「模型」から離れ。本領を発揮してもらいます。
渡辺さん、栃木さんに「40年前の横浜のアパート」記録の有無確認頼みます。
武田さん、一昨日スタジオで伝えたように「14の挨拶」出番となります。
古川さん、奄美の森、海鳥、古代風鈴、ブナ林の音素材など出番です。
池田さん、納得工房の見学体験、こんど感想を聞かせてください。


毎年引用しているおなじみのコラムですが、この夏も懲りずに引用します。
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『何かが終わっていくのは、さびしいしかなしい。
その哀切を感じる心は、人生歳(とし)を経るほどに増してくる
と考えられるが、じつはぼくはそうでもないのではないか、と思う。
子どもの頃の方が、もっとさびしかったし、もっとかなしかった…(略)』

『子どもはどんどん成長していく。
夏休みが終わって学校へ行くと、先生も、教室の机も、運動場も、
まるで見知らぬもののように小さくなっている。そこは未知の世界だ。
未知の世界に向かって一歩を踏み出すのは恐ろしい。
だから彼らは、いつも世界に向かって緊張している。
これが大人になれば、ひと夏の前も後もそんなに変わりはない。
さびしさやかなしさを忘れ、生きる意味さえも失っていく。
夏休みの終りを考えることは、だからこの人生において、
無くしてはならないものだと思う。
その哀切は、じつは来るべきあしたを創造する力なのだ。
さびしさやかなしさの向こうからこそ、新しい何かが、
生まれてくるのである。それは伝えるべきものの
大切さを学ぶからでもあるだろう』 
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2001.8.28朝日新聞夕刊「永遠の宿題」より 映画監督大林宣彦
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バック・ビート★★★★★
WOWOW
クールダウンしようとテレビをつけたらちょうどスタート。そのまま朝まで観てしまった。ビートルズについてはライブ過ぎて実は知らないことばかりなのだと、あらためて。新宿の螺旋階段という名の地下にある“ゴーゴー喫茶”で、警察が見回りに来ると、踊るのをやめ、みんな床にじかに座って、店の人間がにわか歌手になりワンマンショーを繰り広げるのをたのしんだ。警察は、いつも苦虫をかみつぶしながら捨てぜりふを吐いて階段を上がっていった。どういうわけだか流行遅れの“ツィスト&シャウト”だけを歌う男だった。居合わせたみんなが声を合わせ盛り上げ、警察官はその盛り上がりに耳を塞ぎながらわめいていた。空間の真ん中にじゃまくさい螺旋階段が置かれ、階段は天井に行き当たる直前で切断されていた。それが店の名の由来。右のポケットにハイミナール。左のポケットにソーマニールが突っ込んであって、歌舞伎町には中国マフィアの影も無く、街角で手を出せば、いくらかのカンパをもらえ、その金で夜明けまで深夜喫茶で始発を待てたころのこと。腹がへると、よく鯨カツ定食を食っていた。いまよりずっと小便臭い街だった。金がなくても行ってみたくなる、行けば何とかなる街。夜の新宿に行かなくなって久しい。さて、ひとねむり。起きたら糞のような消耗戦。ムービーとグラフィックスの区別のつかない“アートディレクター”気取りのアリバイ証明に付き合って、身銭を稼ぐ。街角でカンパしてもらった金の、さて何百倍になるのか知らぬが、何の歓びも持てない反吐まみれのような泡銭。“仕事”と割り切った切り売り時間だ。せいぜい高値をつけてこよう。
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最悪
のパターン。どこからこういうカンチガイに落ち込んでいったのか。ついさっき届いたファックスを眺めながら、しみじみスジの悪い仕事なのだとため息が止まらず。とりあえずデータを渡辺に持ってくるように頼んだ。やれるところまでやってはみるが、ただただ虚しい砂噛むような思いだけが満ちていく。
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雪崩れは
たぶん怒りだったのだ。あの日が雲一つなく晴れ渡ったのも、そのことを知らせる警告だったのだ。あの冬の同じ日の青と白の平穏なガラスの彫刻のような瞬間とまったく同じだった。そのことにどこかで気づいていたのだと思う。押しつぶされそうになった瞬間、ああこれでいいんだ、と平穏そのものの自分がいた。痛みもかすり傷もなく、まわりの動揺がまるで別世界のようだった。たぶん、怒りだと、どこかで思っていた。寝込んでしまって、水引に行けなかったことが引っかかっていただけじゃない。何をしているのだ、と確かに呟く声があった。五十嵐なのか、あの満月の月光なのか、風に揺れるコスモスなのか。気配。己の中のもうひとつの自身。たぶん、そういうことなのだ。所詮は、その場その場で選んでいるに過ぎない。右か否、左か、と。そういうことのすべてが、あの一瞬に結晶していた。ではなぜ、ダイジョウブだったのか。それがわからない。カラダがココロノヨウニふたつあったらいいと痛切に思う。引き裂けるものなら、引き裂いて投げ出したい、と歯がみが止まらず。
ふと気づいたら七月七日を十日も過ぎていた。跡地を忘れていたわけではないが、はじめてこの時期に、あの「森」の記憶から遠くなっていた。なにをやってるんだ、おれは。

On 05.12.19 3:41 AM, "Toru Mashiko" <mashiko@mars.dti.ne.jp> wrote:
> おれは館岩に行くのが怖いよ。
> 怖くて怖くてしかたがないよ。
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sayuri★★★★★
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泣きたくなるほど綺麗な照明だった。
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千住の花火
今年は28日木曜日
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古河で
4件打合せしたらガス欠になった。東京に戻り崩れるように爆睡。
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梅雨の満月
にしては冴え冴えときれいな月夜になった。
長岡帰国の知らせが立川を出た直後に入った。
桑田さんを世田谷で降ろし六本木へ。
“れん”でメンチカツライスで無事を祝う。
ロケはかなりハードだったらしいが
元気そうだったのでひとあんしん。
8月末まで、これで一気呵成に進めそうだ。
ほとんど寝ていないのに、悪くない一日だった。

月の力か。
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日曜朝10時から編集ING
いま月曜夜7時半。六本木TSP地下スタジオ36時間目になる。途中3時間ほど仮眠。クライアント試写2タイトル含む。去年の今ごろは奄美から戻り、海と森の映像に耽溺していた。目を閉じても潮騒と南の島風に包まれていた。夏のさなかを生きている…そういう気分が横溢していた。今年はといえば、である。一年も栓を締めわすれたビールを口にしているような日々が続く。このまま夏が過ぎていくのだろうか。ま、涼しくいいが。
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7.8WGメモ
1.オーディションについて
青木さんには、ずいぶん前からスタンバイしてもらっていたのに
実行が遅くなってしまい申しわけありませんでした。
「わが町」のあたらしい住人三人をぶじに選べたのでホッとしています。
いま尾崎さんの方で、全員の「自分について」の話と 
スナップ写真の取り込みをしてもらっています。
明日中には、決定した三人についてwebでチェックできるようにします。
撮影並びに仕上げ関係スタッフは、見ておいてください。
決定した人ではなかったけど
自分について話してもらっている間に感極まって泣き出してしまった人がいたこと
新鮮なオドロキでした。自分について話す。
真剣に耳を傾けている(ように見える)人たちの前で、
あんなふうに自分についてまっすぐに語ることって
ありそうでないのだろうな、と後で思いました。
Blogが流行っているというのは
もしかしたら、今日のような「自己表出」の一種なのかもしれないね。
オーディションをしている最中に、演じているうちに感情移入してではなく
自分自身について語っているうちに泣き出した人を見たのは、はじめてのこと。
いろいろ考えさせられたオーディションとなりました。
それと、「ロハス」ライフが予想以上に浸透していることにも驚いた。

2.東京ワーキングについて
おおまかな到達点と今後の展開は川田さん、池田さんから説明があったとおりです。
各館によって進行状況に差があり不確定要素もありますが
今日話題に上ったことは、100%実行が前提となります。
「こうやりたいと考えている」ではなく
「9月1日までに実現する」コンテンツ、設備系となります。
さらに俎上に上がらなかった隠れコンテンツが
まだ2,3出てくるだろうと覚悟しています。
撮影&編集&仕上げスタッフもさることながら
とりわけ音響関係者のみなさんにはハードルを上げざるを得ない。
こんどのリニューアルで最終的にカタチを実感するのは映像ではなく「音」。
東京ワーキンググループを発足させた根底に
昨年秋に広げた大風呂敷、「D_NEXT!」と題したコンセプトシートがあります。
(添付のPDFファイル参照)
すべては、ここからはじまったのだから。
9月1日は、その第一次仕上げだと再確認しておきます。
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神聖喜劇第一巻-第三巻★★★★★
のぞゑのぶひさ/岩田和博著 幻冬舎刊行
おれも人後?に落ちず、むかし大西巨人の小説を途中挫折した組だけど、この漫画化には魂消た。執拗さととんでもない面白さに。原作を途中どころか第一部冒頭で放り出した身では、オモシロイのが大西の小説なのか、漫画家のぞゑの力業ゆえなのか判別つかず。第三巻まで一気に読んだが、疲労困憊である。疲れたなぁ、とあたりを見まわしたくなるほど、濃厚で複雑でゆるぎない。マンガ、奥、深し。いやはや恐れ入りました。問題は日本軍隊ではなくニッポンそのものだと、しみじみと痛感。A5サイズ1冊1400円。参観までで4200円。全5巻だとすれば7000円。それだけの価値は大なり。幻冬舎、たいしたものである。慧眼である。
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[japanesque:00457] No.99- 開明。あるいは晦冥 - Light and the dark. 
http://web.mac.com/torum_3/iWeb/site/Blog/BB6ACB51-14C9-4BBF-9F21-55EBBA0AE2
A8.html
撮影場所:犬吠埼、六本木、舘岩村湯の花、仙石原、田沢湖、上野、多摩川
音楽:“色の日本”エンディング前半部を仮あて

3月28日から今日まで丸100日経過。
約5年分のHD900素材の過半を総チェックしながら
できるだけ場所と時間を中心に荒編集してきた。
ほぼ一日一本の割で試みてきたことになる。
きりのいいところでNo.100とすることも考えたが
余地を残すつもりでNo.99にとどめた。

ここから先は、組み合わせと融合。
限度の無い深みへと向うことになる。はず。

5年分の時間を甦らせるためにはじめたが
あとはただ、奔出させるばかりである。
世にぶちまけるばかりである。

étudeをこのNo.99 Light and the dark. 7.7で
打ち止めとします。

           2006.7.7未明 T.M



補足。No.99 Light and the dark. 7.7について
Étudeのラストを「光と闇」とした理由は以下の通り

http://homepage.mac.com/torum_3/love/iMovieTheater619.html
未開の自然の中に人々が住むということは、
漆黒の闇を松明の灯で照らすようなもので、
それが啓蒙であり開明であった。

もっともカイメイには晦冥という字をあてることもあるが、
晦も冥も暗いということなので、
開明とはまったく逆の意味になる。

「開明とは、光なのですね」
「しかし、それは闇を松明の灯で照らすようなもの。
 そこだけは明るいが、周囲の闇はよりいっそう
 暗さがきわだつ。灯がなければ、闇は闇ではない」

「では、闇のままであった方がよかったと?」

「いや、人が生きるということは、
 闇をひらくということにつながります。
 《晦冥》を知ることが
 すなわち《開明》であると申しておきましょう」

      -夢熊野-紀和鏡より


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今日は七夕。
東京星菫派の短冊には「Djapanesque大願成就!」と大書。
●東京星菫派blog
http://japanesque-mc.blogspot.com/


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リカルド、フィーゴ、ジダン
なんというかさすがに世界だ、としか言いようがない。
ロスタイム4分。残り1分をきったところでポルトガルのコーナーキック。キーパーのリカルドも加わっての典型的な総力戦。失敗。続けてもう一度コーナー。これも失敗。ゲームオーバーの後、フィーゴとジダンが抱きあいユニフォームを交換。裸のままでもういちど抱きあっていた。4年前のくずおれたカーンの時のように、この抱擁もまた印象に残った。ベスト8レベルあたりから、ニッポンサッカーが世界とはまったく完璧に次元の異なるものだということがよくわかった。
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さらに2点
さらにもう1点。びっくりしたとしか言いようがない。
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ラスト1分
ドイツ敗れる。天国と地獄とはこのことか。
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月を3タイトルアップ
夕方まで撃沈。
風が涼しくなってきたので夜半から朝にかけ月を3本つないだ。
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ひさしぶりに徹夜編集
読み通りというかなんつーか。結局6時に、福谷にタオルを投げた。およそ40分を2タイトル。ま、うまくいったほうだろう。これからちょっと眠ったら立川へ。そのあと六本木に戻ってスタジオへ。
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とはいうものの
結局眠りそびれた。そのまま早めにスタジオ入り。福谷の到着を待ちながらユンケルでカツを入れる。なんとかまとめ感にたどりつけるまでがんばらなくちゃ。日曜のスタジオはオープンしたばかりのバーのようにしんとして、ちよっとやる気が出る。いまのうちだな。
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なるようになるのだ
とはいいながら、少しだけがっくりきた。なぜがっくりと来るのか一時間だけ悩んでみたが、わからず。たぶんどこかでつきまとっていた中途半端さなのだとは思うが。にしても、どうしてああいう発端となったのか、そこが謎といえば謎のまま。予兆はあったのか、あったとすればどこからだったのか。それとも“状況”なのか…

ま、状況だったのだとは思う。シチュエーションだったのだと言う他にない。なぜか、というより、いろいろなことやものが揃ってしまった、のだということ。あるかないかの気配については、ま、いつものことでもある。

たぶん、こころはカラダよりもずっとタフでそして弱々しいものなのだ。カラダを鍛えられるようにこころも鍛えられたらと思わないでもないが、鍛えたこころで向うとすれば、ここまで深まることもなかったのではないか。そこがバカバカしくも難しい。やれやれと、こんなにはやく立ち直れるとは想定外。真冬。あそこで消えていれば余韻となったけど、それではあっちとこっちに申し開きが立たぬ。そういうことだ。

それにしてもジャスト60分しか経過していない。自分でもあきれるほどに何も、無い。これが本音だったのだとすれば、我ながらいささか不実過ぎないかと鼻白む思いもあり。
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レジェンド・オブ・ゾロ★★★
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期待通り予想通りの展開で笑いながら最後まで。ま、そんなところだ。
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なるほどざワールド
PKのはじまる直前にカーンが顔を寄せ短く話した後、握手して離れた。その瞬間のレーマンの表情と彼の肩に手を添え立ち上がりながら上げたカーンの表情。PKのキッカーに負傷していた主将・バラックを起用したこと、ドラマの起伏が超圧縮されてあらわれていた。バラックが決めた瞬間のドイツのコーチの泣き笑いのような顔にすべてが象徴されていたとも言える。4年前。鬼のようなカーンが力尽きて崩れ落ちたあの瞬間がオーバーラップ。瞬間のドラマは同時に長い歴史を持つ大河ドラマでもあるのだとあらためて。ニッポンは、そりゃ勝てねえよな。ともあらためて。
引き続きイタリアも観た。なるほどカテナチオ“かんぬき”とはよく言ったものだ。鉄壁としか言いようのないディフェンスぶりに、守りは同時に攻撃でもあるのだと、ここでもあらためて。不発の大砲、前評判倒れと言われ続けていたトニが、後半続けて2点をとる姿を見ながら、カテナチオの根拠がこうした突破力そのものを大前提にしているという、ごくごく当たり前の事実を、あらためて実感させられもした。“ワールドカップ”と言うだけのことはあり。なるほど、“ワールド”であるとしかいいようのない、まったく異なるベクトルの作用する2つのゲームを堪能した。
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