2006 07/23 05:14
Category : 日記
結局、テロップ入れだけのはずが
完徹となり、土曜午後2時過ぎまでかかった。
いいものができたと喜ばれながら
これほど達成感の皆無な仕事も類がない。
シャワーも浴びずにベッドに入り午前2時まで沈没。
それから渡辺を呼び出し、公園で缶コーヒー飲みながら
何が問題だったのか一時間半、シミュレーション。
結論としては、仕事を受けたこと、となった。
7年前のビエナで、これで卒業だな、
と言ったことがあったが
留年が永すぎたのだと、あらためて。
熱を共有する、という幻想以外に
欲するものはどこにもないのだ。
新体制のはずのAN!プロに
近ごろのCM屋に特有のパートワーク主義がまん延している以上
この先は泥沼しかあり得ない。
3月末から3ヶ月没頭したJapanesqueで
きれいに落とせたはずの垢が
この数週間の編集&仕上げで、
また隅々までこびりついてしまった気がする。
いいものはできた。確かに。
でも所詮は改定。改良に過ぎない。
手慣れた職人仕事の類いである。
こんなものは昼寝しながらでもできること。
(おれたちは「プロ」だからね)
褒められようと撫でられようと嬉しくも哀しくもない。
月末から8月末までぎっしり詰まった
「夢工場プロジェクト」フィニッシュのはずみにも
そのすぐ先に満を持して控えている
わが「Japanesque」お披露目の魁にも、いっさい無縁だ。
10日あまりの間に
30時間超の徹夜仕事を3回も4回も強いたこと
山岡と福谷には伏して謝るほかにないが
夏休みにはいったのに高原のように涼しい
狂ったトウキョウサマーに免じて、見逃して欲しい。
7月28日からスタートする
環境未来館メイン映像編集で顔を合わせるまでに
どうか精力と意思と情熱を回復しておいていただきたい。
昨晩秋に「D_Next」と題して広げた大風呂敷を
一ヶ月かけてしっかり閉じていく、その緒戦となるのだから。
さらに、9月初秋から展開するJapanesque公開の。ね。
山岡、福谷、武田、渡辺そして相馬さん
まことにおつかれさまでした。
30分連続2本MAVといい、
連続徹夜にも関わらず
3時のデッドエンドを余すこと30分
2時30分に間に合わせた手腕といい
湯治部らしい集中ぶり、サーカスぶり
おみごとでした。
あとは、「精力善用」とします。
充分に休み、回復してください。
これからは「故郷」のための仕事となりますので…
2006.7.23未明 T.M拝
PS夢工場東京WG各位
以上のような経緯で、ここ10日ほど
もろもろ停滞させましたが、週明けから急加速します。
全時間を「D_Next」に投入し遅れを挽回しますので
各位よろしくお願いします。
SMJチームは本日曜午後に東京営業の宜保さんと八重洲で
明日月曜夜8時過ぎから南関東営業の澤井さんはじめ各支店長クラスと千葉で
それぞれメイン映像の素材収集依頼と
「シャーメゾンの日/onlyyou作戦」の打合せを行います。
埼玉営業本部とは渡辺が折衝中です。
月曜の澤井さんとの打合せ以後は、zoom尾崎さん同席お願いします。
そろそろ「模型」から離れ。本領を発揮してもらいます。
渡辺さん、栃木さんに「40年前の横浜のアパート」記録の有無確認頼みます。
武田さん、一昨日スタジオで伝えたように「14の挨拶」出番となります。
古川さん、奄美の森、海鳥、古代風鈴、ブナ林の音素材など出番です。
池田さん、納得工房の見学体験、こんど感想を聞かせてください。
毎年引用しているおなじみのコラムですが、この夏も懲りずに引用します。
****************************************************************************
『何かが終わっていくのは、さびしいしかなしい。
その哀切を感じる心は、人生歳(とし)を経るほどに増してくる
と考えられるが、じつはぼくはそうでもないのではないか、と思う。
子どもの頃の方が、もっとさびしかったし、もっとかなしかった…(略)』
『子どもはどんどん成長していく。
夏休みが終わって学校へ行くと、先生も、教室の机も、運動場も、
まるで見知らぬもののように小さくなっている。そこは未知の世界だ。
未知の世界に向かって一歩を踏み出すのは恐ろしい。
だから彼らは、いつも世界に向かって緊張している。
これが大人になれば、ひと夏の前も後もそんなに変わりはない。
さびしさやかなしさを忘れ、生きる意味さえも失っていく。
夏休みの終りを考えることは、だからこの人生において、
無くしてはならないものだと思う。
その哀切は、じつは来るべきあしたを創造する力なのだ。
さびしさやかなしさの向こうからこそ、新しい何かが、
生まれてくるのである。それは伝えるべきものの
大切さを学ぶからでもあるだろう』
****************************************************************************
2001.8.28朝日新聞夕刊「永遠の宿題」より 映画監督大林宣彦
完徹となり、土曜午後2時過ぎまでかかった。
いいものができたと喜ばれながら
これほど達成感の皆無な仕事も類がない。
シャワーも浴びずにベッドに入り午前2時まで沈没。
それから渡辺を呼び出し、公園で缶コーヒー飲みながら
何が問題だったのか一時間半、シミュレーション。
結論としては、仕事を受けたこと、となった。
7年前のビエナで、これで卒業だな、
と言ったことがあったが
留年が永すぎたのだと、あらためて。
熱を共有する、という幻想以外に
欲するものはどこにもないのだ。
新体制のはずのAN!プロに
近ごろのCM屋に特有のパートワーク主義がまん延している以上
この先は泥沼しかあり得ない。
3月末から3ヶ月没頭したJapanesqueで
きれいに落とせたはずの垢が
この数週間の編集&仕上げで、
また隅々までこびりついてしまった気がする。
いいものはできた。確かに。
でも所詮は改定。改良に過ぎない。
手慣れた職人仕事の類いである。
こんなものは昼寝しながらでもできること。
(おれたちは「プロ」だからね)
褒められようと撫でられようと嬉しくも哀しくもない。
月末から8月末までぎっしり詰まった
「夢工場プロジェクト」フィニッシュのはずみにも
そのすぐ先に満を持して控えている
わが「Japanesque」お披露目の魁にも、いっさい無縁だ。
10日あまりの間に
30時間超の徹夜仕事を3回も4回も強いたこと
山岡と福谷には伏して謝るほかにないが
夏休みにはいったのに高原のように涼しい
狂ったトウキョウサマーに免じて、見逃して欲しい。
7月28日からスタートする
環境未来館メイン映像編集で顔を合わせるまでに
どうか精力と意思と情熱を回復しておいていただきたい。
昨晩秋に「D_Next」と題して広げた大風呂敷を
一ヶ月かけてしっかり閉じていく、その緒戦となるのだから。
さらに、9月初秋から展開するJapanesque公開の。ね。
山岡、福谷、武田、渡辺そして相馬さん
まことにおつかれさまでした。
30分連続2本MAVといい、
連続徹夜にも関わらず
3時のデッドエンドを余すこと30分
2時30分に間に合わせた手腕といい
湯治部らしい集中ぶり、サーカスぶり
おみごとでした。
あとは、「精力善用」とします。
充分に休み、回復してください。
これからは「故郷」のための仕事となりますので…
2006.7.23未明 T.M拝
PS夢工場東京WG各位
以上のような経緯で、ここ10日ほど
もろもろ停滞させましたが、週明けから急加速します。
全時間を「D_Next」に投入し遅れを挽回しますので
各位よろしくお願いします。
SMJチームは本日曜午後に東京営業の宜保さんと八重洲で
明日月曜夜8時過ぎから南関東営業の澤井さんはじめ各支店長クラスと千葉で
それぞれメイン映像の素材収集依頼と
「シャーメゾンの日/onlyyou作戦」の打合せを行います。
埼玉営業本部とは渡辺が折衝中です。
月曜の澤井さんとの打合せ以後は、zoom尾崎さん同席お願いします。
そろそろ「模型」から離れ。本領を発揮してもらいます。
渡辺さん、栃木さんに「40年前の横浜のアパート」記録の有無確認頼みます。
武田さん、一昨日スタジオで伝えたように「14の挨拶」出番となります。
古川さん、奄美の森、海鳥、古代風鈴、ブナ林の音素材など出番です。
池田さん、納得工房の見学体験、こんど感想を聞かせてください。
毎年引用しているおなじみのコラムですが、この夏も懲りずに引用します。
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『何かが終わっていくのは、さびしいしかなしい。
その哀切を感じる心は、人生歳(とし)を経るほどに増してくる
と考えられるが、じつはぼくはそうでもないのではないか、と思う。
子どもの頃の方が、もっとさびしかったし、もっとかなしかった…(略)』
『子どもはどんどん成長していく。
夏休みが終わって学校へ行くと、先生も、教室の机も、運動場も、
まるで見知らぬもののように小さくなっている。そこは未知の世界だ。
未知の世界に向かって一歩を踏み出すのは恐ろしい。
だから彼らは、いつも世界に向かって緊張している。
これが大人になれば、ひと夏の前も後もそんなに変わりはない。
さびしさやかなしさを忘れ、生きる意味さえも失っていく。
夏休みの終りを考えることは、だからこの人生において、
無くしてはならないものだと思う。
その哀切は、じつは来るべきあしたを創造する力なのだ。
さびしさやかなしさの向こうからこそ、新しい何かが、
生まれてくるのである。それは伝えるべきものの
大切さを学ぶからでもあるだろう』
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2001.8.28朝日新聞夕刊「永遠の宿題」より 映画監督大林宣彦