温もりの誤差感度。
携帯の電源をオフにしておくと、その間に着信した記録がメールで送られてくる。留守電とも違いドライな時間の記録だけが表示されているのを読みながら、悲鳴が聴こえるようだなと思った。ラグの分だけ、その悲鳴も遠い。リアルタイム幻想の落とし穴がぽっかり開いているような気がする。いずれにしても遠い空となってしまった。船舶で旅するほかにない時代の異国の出来事を知らされているような想いが濃い。時制が音を立ててズレていく。リアリティが霧消していく。

D2Tとの温度差・皮膚感覚・状況認識いずれも落差が増殖するばかり。厳密にはD2Tではなく特定の個人たちだが、組織の縦割りがある以上、そうみなすほかにない。一切合切を手放してしまうことも含め検討しはじめる時期なのだとあらためて痛感した。これほど日本語が通じなくなっていることに昨夜から未明にかけがく然とさせられた。Nについては見切ったが、それは瑣末。KとSのこと、いよいよ瀬戸際にきた。プロジェクトの離陸までに解決したいが、徒労感が増すばかりである。問題解決の免疫がここまで低下しているとはさすがに思わなかった。つまらないプライドがたぶんすべてを損なっていくのだ。

30分遅れてスタジオに降りた。
みごとなまでに一日置きに天国と地獄。
疎通のすくない仕事でもあり、朝からすでにうんざりである。