青の先の青へ。1974年の《夕静寂》
画家としての歩みの上で、唐招提寺の障壁画を描く機会を与えられたのは、私にとってまったく思いがけないことである。しかし、戦後、《残照》の作品で出発した私の道は、ここへ辿り着くことが自然であったのかも知れない。
「東山魁夷全集8 山雲濤声」1980年講談社


《唐招提寺-鑑真和上と東山魁夷芸術》から
「御影堂の障壁画」のパートを渡辺に頼んで
抜き出してもらいwebにアップしてもらった。
10回ばかり繰り返して見る。
ここまで十冊をこえる資料を読んだが
御影堂障壁画については、これがもっとも良かった。
自画自賛ではあるが。

開眼以来の五十年にわたる画業をどう切り分けるか。
夕方から、机の上にあれもこれも広げて再検討を愉しんでいる。

魁夷は、青に尽きるのだ。あらためてそう思った。
1974年の《夕静寂》が、今日はやけに目に止まる。