2000 09/20 16:11
Category : 日記
「川の深さは」福井晴敏/講談社を読む。
前半のスタイルのままに後半を書けていれば…乱歩賞を落ちたこの第1作のすべてがそこにある。「イージス」で見せた見事なまでの力技の萌芽は見えるものの、後半の書き急ぎはやはりやすっぽい紙芝居に落ちていた。
大沢が激賞したというが、それが「新宿鮫」どまりの彼の限界。目黒もまた妙な評価を書いていたが、的外れ。
惹きつける強力な血は感じられても、どこまでも生硬な若さが強すぎる。
ただ、「イージス」の大化けが、本来の福井自身の資質そのものにあったことは、はっきりと確認させられる。そんな前半だった。星なら、しかし、★★だな。
前半のスタイルのままに後半を書けていれば…乱歩賞を落ちたこの第1作のすべてがそこにある。「イージス」で見せた見事なまでの力技の萌芽は見えるものの、後半の書き急ぎはやはりやすっぽい紙芝居に落ちていた。
大沢が激賞したというが、それが「新宿鮫」どまりの彼の限界。目黒もまた妙な評価を書いていたが、的外れ。
惹きつける強力な血は感じられても、どこまでも生硬な若さが強すぎる。
ただ、「イージス」の大化けが、本来の福井自身の資質そのものにあったことは、はっきりと確認させられる。そんな前半だった。星なら、しかし、★★だな。