茨城沖M5前後の連発 地震雲の性質とは?
2001 09/05 16:34

09/01 12:37 36.5N 137.9E 10k M2.4 長野県北部(掲載漏れ)
09/04 23:54 36.8N 141.5E 40k M5.4 茨城県沖 震度3
09/05 15:08 37.4N 138.8E 10k M2.3 新潟県中越地方


 昨日の深夜、満月トリガー影響下、茨城県沖にM5.4震度3が発生。これは猫魚氏による1日観測(09/01 21:29 更新)の茨城県水戸市〜鹿児島県指宿市ラインの地震雲の結果である可能性が高く、3日零時の茨城県沖M4.6との複合前兆であった疑い。これは推定30�qに及ぶ長大な断層状だったようだ。尚、私の4日早朝観測、南−北(180−360度)ラインの直前型、断層状黒帯雲もこの地震であった可能性がある。もう数日間、様子を見たいと思う。
 確認が遅れたが猫魚氏の観測該当として、先月29日発生の栃木県北部M3.4は、25日観測(08/26 06:18 更新)の北海道厚岸町〜静岡県浜名湖ラインの帯雲の結果。1日昼発生の長野県北部M2.4は、同日午前中観測(09/01 21:29 更新)の富山県富山市〜神奈川県小田原市ラインの断層状雲の結果であると思われる。
 当地からは日没時、M5以上の帯雲を観測。青松氏のHPチャットでは、広島からの報告で飼育鳥や近所のベランダのインコが騒いでいるとの投稿在り。地震雲研元会長・鹿嶋氏からは、朝日新聞3日付けの大阪版には、2000羽のツバメが街中の電線に停まっているカラー写真が掲載されているとの気になる情報があった。

◆◆9月5日(水)日没、空知支庁・砂川市より観測◆◆
 
 午後7時半過ぎ、砂川市の上空に地震性を疑う帯状の形態を目撃。帯雲の断層ラインの方位は、北西−南東(315−135度)で留萌沖方面−広尾町方面。断層面の乱れ具合からは遠方震源が疑わしく、規模はM5以上は確実。これは1日観測の325−145度ラインとも近しく、2日に南極近くの太平洋震源で発生したM6.2の余震なのかも知れないが、後は結果を見なければ何とも云えない。発生は直前型を疑うが、一応、9月11日以内まで。南北ラインの赤色帯雲も覗いていたが、こちらは把握できなかった。

★Crystalからのお知らせ!  
 前回4日の更新で、上村氏からの緊急情報、鹿児島県・志摩半島周辺域での異常計測データについて紹介。その後、前兆掲示板などに種子島以南が疑われる追加情報なども投稿されていたが、今朝、氏から誤認データであったとの謝罪連絡があった。計測器の電源回路部に故障が生じていたことが判明した模様。当サイト「掲示板」の投稿も、読者に誤解を与えかねないとの当人の希望により削除しました。ここに失礼をお詫びします。
 大変、申し訳ありませんでした。


――地震雲の性質――
 地震雲がどうして風に逆らい、その形態を形成し維持できるのかという懐疑的意見がある。しかし私には、そんなに難しく考える必要はないものと思えるのだが、それは私の科学的知識の欠如でしかないのだろうか?
 日常、見られる普通の雲、積雲でも何でもいいが空を見ていると、どの雲もかなり相当の時間を一定の形状を保って浮かんでいるのがすぐ判る。風のために数十秒や1分、2分で掻き崩れるわけじゃないことは一目瞭然だ。池谷教授は地震雲の雲粒は風下に流れて消えるが、同時に電磁波による発生を繰り返してもいるので地震雲がそのまま留まっているように見えていると解説した。なるほどそうかも知れないし、或いは私に云わせれば通常の雲も、相当の時間に渡って一定形状を保ち、同位置にも留まっているのは当たり前の状況だ。
 私は、震源からの電磁波を理由にしているので、当然、震源地と観測地の間の風の影響などは受けないし、数千�q遠方震源の地震雲も然るべきものと考えている。観測される地震雲は、気象雲の雲粒が電磁波の電場の磁力によって引きつけられ整列現象を起こしているのだと見ている。磁力線によって雲粒は引きつけられており、風の力などは普段の雲を見てる限り問題ではない。

 それから時折り、地震雲の長大な帯雲については、シーラスストリークやトランスバースラインと呼ばれる気象現象で生じたジェット巻雲の見間違いではないかという指摘がある。つまりジェット気流に沿って発生する長大な筋状雲や波状を伴う巻雲などを地震雲として誤認しているという意味だ。しかし、これは衛星画像からは明瞭でも地上からは確認が困難なものが多いという。
 私もこれまで幾度となくその指摘を受け、時には罵声を浴びせられた。中にはこれが科学だと云わんばかり(笑)。例としては昨年、9月22日観測時の長大な断層状白帯雲。この時の私の観測報告に対して、気象現象に詳しいと思われるある者からは、2CH掲示板にてこう指摘があった。「午前6時から12時の雲解析情報図では、トランスバースラインとシーラスストリークが観測されております。ちょうど札幌上空付近を西北西から東南東に亜寒帯ジェットが観測されておりますので、それに伴う雲だと思われます。」
 なるほど確かに私が観測した帯雲には、その上部にまるでジェット気流にでも吸い上げられたかのような異様な鳥の羽のような冠状の形態が見られた。しかしその結果は、22日観測の根室方面M6の判断に対して、27日に根室半島南東沖でM4.7が発生(雲の全長が見えなかったため精度誤差は割愛)。その他「かもしれない掲示板」においても、「あなたはトランスバースラインの見間違いをしている。方位ならばこちらほうが正解の筈です」などと書かれたこともあったし、別の時には確度が90度も違うという指摘を受けたこともあった。この時の場合は、6月14日夕方の観測、南西−北東ラインの超遠方震源、M6超級の直前型72H以内という私の見解に対し、翌朝15日に北東方面の超遠方、アリューシャン列島にてM6.3が発生したのだった。これまでのいずれも全て、私の測定方位上に私が目撃した地震雲に相当する明瞭な地震が発生しているのが事実で、やはりシーラスストリークだったか、などという反省は未だにない。

 それと前線の通過に伴う断層状が地震雲として誤認されるということは確かにあるかも知れない。しかし一定時間、見事に留まっている形態の場合にはやはり注意が必要だ。私の考えは、地震雲出現にとっての気象・地象条件が整った地域上空で放射された地震前駆活動の電磁波が地震雲を生じさせているというもの。であるから、このような前線通過に伴う気象状態は、或いはもしかすると前駆現象としての電磁波に反応しやすいのではないかなどと私は疑っている。

 私はこれからも、ただの気象現象という決めつけや固定概念を排除し、あくまでも自己の観測による発生地震との相関性によって、その事実を確認していく頑固な姿勢を通したいものと思っている。

 尚、これらはあくまでも私のシロウト仮説であり、参考意見となればそれで幸いである。