「地獄は一定すみかぞかし」にあっても―2- 証言の女性、矢面に立てずnhkG240905
「地獄は一定すみかぞかし」にあっても―2- 証言の女性、矢面に立てずnhkG240905

nhkG放送朝のドラマ。なかで展開される「セリフの重さ」。
 しばしば、そうした点に思いたるも吉田恵里香昨『寅に翼』では、ネットで注目の回数が多いのでは。
 240905 nhk朝のドラマ「寅に翼 初めは処女の如く、やがて脱兎のごとし?」から、一場面。
 
 昭和37(1962)年1月、原告のひとり、吉田ミキが法廷に立つことを承諾し、広島から上京してくる。
 (原爆被害者・吉田ミキ、「山田轟法律事務所」に泊まる 翌日の裁判に出廷予定)
 ミキ「かわいそうな女がしゃべれば(世間の)同情を買えるってことでしょう」「ほかの誰かにこの役を押し付けるのも気が引けるしね。仕方ないわ」
弁護士・よね「やめましょう」。「『無理することはない』。私の相棒は元々反対していました。『あなたを矢面に立たせるべきではない。たとえ裁判に勝ったとしても苦しみに見合う報酬は得られないと』」と告げる。
 (自分が法廷に立たないと裁判に「負ける」というミキ)「声を上げた女にこの社会は容赦なく石を投げてくる。傷つかないなんて無理だ。だからこそ、せめて心から納得して自分で決めた選択でなければ」と諭す。

 ミキ「でも私、伝えたいの。聞いてほしいのよ。こんなに苦しくって、つらいって」と言って泣き出してしまう
 よね「その策は考えます。だから……」
 (「ごめんなさい」を繰り返すミキに)
 よね「あなたが謝ることはなにもない。なにもないんだ」。

 記者が立ち合いのもと、原爆被害者・吉田ミキは轟とよね、二人の弁護士に語る。
 その内容は法廷で、轟が代読した。原爆裁判は最終弁論を経て「結審に」、と。
 昭和38年12月。判決が言い渡される。この間、ドラマの最終局面では<被告=国の代理人が、深く無言でうつむく場面も>。

 240905 nhk朝のドラマ「寅に翼 初めは処女の如く、やがて脱兎のごとし?」。
 虎に翼:「あなたが謝ることはなにもない」原告・吉田さんに心から寄り添ったよねさん 「セリフ全てが泣ける」と話題に  MANTANWEB  62.2K フォロワー