2009 02/24 01:09
Category : 日記
佐々木譲著/新潮社刊
帯に「超弩級の警察小説」とあったので買うのをためらったけど、佐々木を信じて読みはじめた。当たり。コーエン兄弟に撮らせたら、それこそ超弩級の「雪嵐映画」になるだろう。「警察小説」などと間の抜けた惹句にたよらずストレートに「温暖化パニック小説」とでもしたら手に取る客も増えたのではないか。息詰まる緊迫感とクライシスに向かう静謐感とがみごとなカットバックで描かれ、出来のいい映画を体験しているような趣あり。読み出したら、止まらず。カフェ・ド・クリエで読了。唯一、欠点をあげつらえば、「その後」を知りたかった。群像劇だけに、丁寧な後日談が加わると超弩級の読み物になっただろう。佐々木らしい結末のあっけなさではあるが。収穫。
帯に「超弩級の警察小説」とあったので買うのをためらったけど、佐々木を信じて読みはじめた。当たり。コーエン兄弟に撮らせたら、それこそ超弩級の「雪嵐映画」になるだろう。「警察小説」などと間の抜けた惹句にたよらずストレートに「温暖化パニック小説」とでもしたら手に取る客も増えたのではないか。息詰まる緊迫感とクライシスに向かう静謐感とがみごとなカットバックで描かれ、出来のいい映画を体験しているような趣あり。読み出したら、止まらず。カフェ・ド・クリエで読了。唯一、欠点をあげつらえば、「その後」を知りたかった。群像劇だけに、丁寧な後日談が加わると超弩級の読み物になっただろう。佐々木らしい結末のあっけなさではあるが。収穫。