2007年08月の記事


十三夜
フローチャート、なんとかまとめて渡辺に送りチェックを頼んで外の空気を吸いに出たら、秋風と十三夜。ひさしぶりに冴え冴えとした月を眺めた。公園で3本タバコを灰にしながら。
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性懲り
もなく。

夜が明けてからベッドに入り目覚めたのが夕方の6時過ぎ。シャワーを浴び、渡辺とカフェで落ち合い明日の撮影の段取りとGHのCMの件を詰める。撮影のスケジュールで不明な点があったので直接手配してもらう。そのあとでメーリングで流したらSから抗議というか例によって弁明の電話。くどいのとうっとおしいのとでオフにする。何があっても認めるということのできない人で、あきれるというより、もう厭きた。面倒くさい。Aに連絡をとり、向こう2週間はおれがやるからと、宣言。Sは精神的に欠陥があるのではと、このごろ思うようになった。GHのラジオ2タイプとTV4タイプをwebにアップした。一眠りしたら月島へ。
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サイレント・ジョー★★★★★
T・ジェファーソン・パーカー著/七搦 理美子訳/早川文庫
読み逃していた1冊。噂には聞いていたが、静やかなエモーションとでも言うのか、文体に驚いた。文体とはいえ翻訳。初めて読む七搦の筋の良さとも言えるが、ま、火のないところに、だ。忙しくて10日以上かけて1冊読了という超スローペースになったが、少しずつ噛みしめるように読まされたとも。こちらもまた酷暑の収穫。あわててカリフォルニア・ガールとコールド・ロードの二冊をアマゾンに追加注文。こっちはいつ読めることになるのか。
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夏の収穫。4年後のredit。
外に出たのが23時。エアコンで過ごした体にまとわりつく夜気は場末のサウナ。有栖川公園の木立で狂ったように鳴く夜の蝉を後に、山岡、渡辺とタクシーに。不動前で山岡と別れ、蒲田で冷たいお茶を買い蒲田松竹跡の公園でしばらく打ち上げ兼夕涼み。夏仕様4タイトルのうち2タイトルが終了し、3と4の準備で終日。reditでひさしぶりに二日間過ごしたが、寝不足以外、とても快適に過ごせた。広いスタジオもシャレたスタジオも珍しくないが、rは思い描いた通りの居心地のいい、自分が軽薄なバカかもしれないと我に返らずに過ごせる希有な場所に育っていた。それが、このくそのような夏の収穫だった。気掛かりは20日の夜、地下のrstudioでひさしぶりに会った長岡の苦しげな吐息。一度しかない人生なのだから、物語を持ったモノが勝者だと、伝えることしかできなかったが、せつなそうな顔を見ながら、そのままロケに連れ出してやりたいと思った。解決にはならずとも、そむけるべき事態から身を離してやれたらと思った。
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-23℃の地下からやっと脱出
寝不足がかえってよかったか。時間切れ計算し攻めどこを1/3に減らし展開したのがきっと功を奏した。のだ。本編の方は昨夜のうちにメドが立っていたこともあり、飯もそこそこに集中し、なんとか5分前にコピーが終わった。つきつめると100本ノックのような内容だが、うまくしのげたと思う。編集の方は、微修正しつつブラッシュアップし日付が変わったところでアップ。コピーしてもらいながらプレビュー。悪くない。良くもないが。ただ、Sについては4月の精度が高すぎた。あれはいじりようもないのだ。淡々と新情報を付け加えたにとどまった。三日連続で40℃超という狂夏だったが地下のスタジオで寒すぎるような時間を過ごし、地上に出たらひんやりとした夜風。明日は最高気温が10℃さがるという。日の巡りもまた、うまくいった。
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つつがなく盆が過ぎた…
一日、間違えて仕上げたが、それもまた…
戻ってシャワーを浴び、二時間あまり集中。メドをつけた。
これから8時まで熟睡予定。
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ゴミはゴミ箱へ。
電話で伝え、メーリングで駄目押ししたが、とぼけたままで推移したようだ。煮えくり返るかと思いきや、あっけらかんと、あっそう。で終わってしまった。怒りが、持続しない。この暑さでは、それもまたよし? バカにばかと言っても、返ってくるものがあるはずもない。放っておいて先に行く。そして、捨て去る。
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終わりの始まり?
群馬の館林で40・2度 猛暑、43地点で観測史上最高 [ 08月15日 17時12分 ] 共同通信
日本列島は、15日も各地で厳しい暑さとなった。群馬県の館林で40・2度と、今年全国で初めて40度超の気温を記録した。群馬県の伊勢崎で39・8度、埼玉県の寄居で39・5度など、両県の5地点で39度を超えた。北日本を中心に43地点で観測史上最高を記録した。国内での気温40度以上は04年7月に甲府で40・4度を記録して以来。全国の最高記録は33年7月に山形で観測された40・8度
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りえと朝青龍と
その昔、貴乃花とその一統が宮沢りえを見殺しにしたことがあったが、このくそ暑いのにもめげずにつづいている「朝青龍」騒動を見ていると、あのときの相撲界の気持ち悪さを思い出させられる。力を持て余した褌野郎の集いは尻丸出しの不格好そのままの薄気味悪い小理屈好きが集まっているらしく、どこをひねり出したら横綱解雇などという町工場の争議のような話になれるのか。マスコミも、頓珍漢ぶりを発揮して、横綱の品位を汚したなどと書いているのは目くそ鼻くそとしても。内館という褌フェチが言いたい放題なのを、なぜ誰も止めないのか、そこが不思議。21回優勝し全勝5回という「天下無双」のはずの日の下開山を、いつまでこんなさらし者にしておくのだろうか。

◎横綱 : フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
横綱(よこづな)は、大相撲の力士の格付けの最上位。また横綱となった力士だけが腰に締めることを許される綱の名称。横綱になった力士は特別な事情がある以外は半永久的にその地位に就き、引退することによってその地位を降りる。
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信。不信
ま、おれの実行能力が信頼されていない、ということなのだろう。あるいは、そろそろ身を引いて欲しいというシグナルでもあるのか。マキノ雅弘の70年前後の仁侠ものを二本続けてみた。藤純子も高倉健も若く凛々しく気高くて、こんなものがプログラムピクチャーであったことが信じられない。かくあるべし、というテーゼが生きていた時代は、ヤクザ映画ですら香しさがある。あたりまえとも、不思議とも思う。

それにしても、なんともスジの悪い話ばかりで、あそこはもう終わりにするしか術がない。そういう思いが深くなるばかりだ。
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15日未明木阿弥に
一日だけだが、のんびり静かに休むつもりで、つい1時間前まではうまく推移していたのだ。一本の電話で、それも事のついでのような話から、すべてがパアに。

件名: [tojibu3:00547] お手上げ宣言
送信日時: 2007年 8月 15日 水曜日 0:40 AM
宛先:<tojibu3@m-circus.com>

いま相馬さんから、
山口の撮影がぶじに終わり東京に戻ったという電話がありました。
そのついでのように仕上げスケジュールの変更があり
シーカスを優先することになり、20日のMAVが復活した
とあっさり告げられ、腹が立ったので電話を叩ききったところです。
先週末の三時間に及ぶ最終調整は何のためだったのでしょうか。
あの話を受けて、編集の山岡やMAVの武田と仕上げプランを話しあい
スタジオの抑えも20日をキャンセルし、月末にシフトを頼んだばかり。
本来はプロダクションが遂行すべきことを
日程過密とスタッフ不足を前提に、演出のぼくがアタマを下げ、交渉した。
今日の夕方にそういう話があったのなら
なぜその場で連絡をくれなかったのか皆目見当がつかない。
必要なことはその場で、即決で決めなければ
もともとムリがあるスケジュールを乗り切ることはできないこと
みなさん百も承知のはず。
週末から約三週間の仕上げシミュレーションをし
万全を期すつもりが、これでプラグが抜かれた気分です。
あっけらかんと、そういうことになりましたと付け加えられ
俺がなんと答えると思ったのかは知りませんが
これでは仕事になりません。
打ち合わせはというのは、戦術会議なのだから
方針を変えたり戦局を変更するなら真っ先に前線に伝えて欲しい。
何時に東京に戻ったのかしれませんが
伝えられた時間が日付を越えていること、どうしても納得がいかない。
それに、卯月さんからのメールで横須賀に墓参りに行っていた
渡辺は急きょ東京に戻りスタンバイするも
肝心の山田君とは連絡が取れず
スウェーデンの素材がどういう状態で届けられ
何時にDVにできるのか蒲田のオフィスで二人して5時間待ったが
誰とも何の連絡もできないままに過ぎた。
ちょっと前に、届いたのは「DVDらしい?」という未確認情報あり。
ここはトウキョウじゃないのか!
と怒鳴りつけたいが、相手もいない。

すべて想定通りに進めてくれることを前提に
「やります」と引き受けたことなので
コトの進行が想定を逸脱するなら
話にならないと言わざるを得ません。




On 07.8.10 6:57 PM, "mc-mashiko@docomo.ne.jp" <mc-mashiko@docomo.ne.jp>
wrote:

> 編集は、パラレルに進め、音の仕上げは、映像の全整理が終わってからと申し合わせたはず。だよね。
> それについては武田さん、山岡さんとも8日深夜に会い相談済と古山や山田にも電話で伝えたし、相馬
> さんにも確認したよ。
> 同時進行を前提にワークを想定してるので、プロダクションが理解してないと破綻しちゃうので、よ
> ろしくね。
>

On 07.8.11 10:11 PM, "somahiroshi" wrote:

> 山口に来ています。
> うだるような厚さに写真はボケ気味?ですが、現在お盆休みも返上して急ピッチで工事が進んでいるよ
> うです。
> 安さん、古山くんも14日までこちらにいますが、留守宅は山田くんが守り、
> なにかあれば渡辺さんに相談することになっているので、益子さんよろしくお願いします。


On 07.8.14 6:50 PM, "UZUKI KOJI" <uzuki> wrote:

> 益子様 お疲れ様です。首題の件ですが、住商からブツを入手し、アン山田さんにバイク便を飛ばしま
> した。コピーを取って益子さんに届けるよう手配するそうです。何か不備があれば連絡ください。よ
> ろしくお願いします。
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花の回廊★★★★
宮本輝著/新潮社刊
「流転の海」第五部
どうも熊吾が映画の森繁にダブってしまい閉口。宮本は、世界を広げすぎたのではないだろうか。興味深い脇役が多数登場しながら主人公一家のの盛衰に焦点をあてるためのページを費やしすぎて印象が薄められている。アルトマンの“ショートカッツ”のような多視点同時並行の力技で取り組めば、濃密な生命のパラダイスとしての「回廊」が成立したのではないか。
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東京の純正夏空。猛烈な一日
11時から3時まで有栖川でバイヨン総合打ち合わせ。3時30分から6時までカフェでサインプロジェクトの打ち合わせ。6時から7時20分までCM絵コンテの打ち合わせ。3件とも暑くて何の事前準備もなし。ほぼ思いつきだけで突っ張りとおしたけど、ゆうべから今朝にかけ眠れないままに古い仁侠映画を4本観た疲れが最後はどっと出た。気分だけは負けないように真っ赤なポロシャツを着ていったが、その色が視野に入るたびに疲労が濃くなる感じあり。有栖川から蒲田に向かう午後3時過ぎの空は、東京と思えないくらいみごとな夏空だった。戻ってwebニュースを見たら以下の二件が。   納得である。

猛暑で火災報知機が誤作動 札幌、2日間で288件 [ 08月13日 18時55分 ]共同通信
全国的に猛暑となった12日と13日、札幌市で室内の気温が上昇して自動火災報知機が誤って鳴り、消防車が出動するトラブルが計288件起きた。市内の家屋は落雪を防ぐために平らなトタン屋根が多く、室内の温度が上がりやすい。天井の火災報知機付近の温度が65−70度に達したのが原因とみられる。

岩手で37・5度、北日本で猛暑 11地点で過去最高 [ 08月13日 17時37分 ]共同通信
厳しい残暑の続く日本列島は13日、太平洋高気圧が北にやや偏ったため、北日本でも気温が上がり、計11地点で観測史上最高を記録する暑さとなった。観測史上最高は、岩手県・川井の37・5度、北海道・新和の36・0度など、北海道の9地点と岩手県の2地点。ほかに新潟県の小出で37・3度、富山県の八尾で37・2度、京都府の舞鶴で36・8度、兵庫県の豊岡で36・7度を記録。
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復習はお好き?★★★★★
カール・ハイアセン著/文春文庫刊
新作。なんとも言えぬオモシロサ。夏休み向きの一冊。どこか南の島で波音聞きながらハンモックに揺られ読むのに最適。
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午後2時37℃の宇都宮駅前に降りた
この2カ月余りでなんど通ったことになるのか。新幹線のチケットは満席でとれず、自由席に並ぶ。乗車率200%ちかいとかの車内に一時間。帰省列車に乗ったのは初体験。徹夜していたこともあり、打合せしながら、熱が冷めて行くのを自覚。もう飽きたな、というのが帰りの感想
。疲れた。途中、気分が悪いという渡辺と田町で別れ帰宅。今日はじめての飯を5時過ぎに食った。それからシャワーを浴び、やっとひと息つけた。生きているのにうんざりするような一日だった。不「愉」快指数100%。
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メモ8.6
GHのCMプラン/SHのengineeringwoodラフプラン/SHのMインタビュー用synopsis/Angkorwattの演出プラン
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非日常的な彼女★★★★
WOWOW
さんざん笑った揚げ句、泣いた。父親と息子、というだけで泣ける。眠れずにイライラしながらザッピングしていて偶然みはじめたが、おかげでひどい寝不足と仕事を一つ飛ばすハメに。関東梅雨明け。宇都宮の懸案、大団円。長岡から東京はすごい空の色だと知らせあり。いい一日になった。
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メモ8.1
冒頭は、ぜひとも、夜。
密林を踏み分けて行くイメージにしたいということ。
闇のなかに異なる複数の時が流れていく。
時代の闇に沈んだ遺跡が、その密林の先から立ち現れてくる。
あるいは垣間みえはじめる。
正確には、「尊顔」が。
あるいはそのふしぎな笑みの一部が。
回廊のレリーフの一部が。
バイヨンのシルエットの一部が。
不安定な焔を当てられたように
樹林の密生の間に見え隠れする…
あるいは探検者がかざす松明の陽炎のゆらめきごしに
不確かでありながら紛れもなく存在するものとして
おぼろげに浮かび上がる…
聞こえてくるのは、探検者の息づかい
濃密な下草を踏み分ける靴音
高まる鼓動
甲高い夜の猿の啼き声
巨大な葉擦れ
遠近感を強める蛙の合唱
遠くから囁きのように聴こえてくる
古代クメール語で発音される「バイヨン」の呟きの群れ
これらの「気配」の中に浮かび上がってくる。
と同時に複数のコトバの群れも。

会場に林立する幟は、このとき密林の巨大な生命儒群でもある。
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ある日、ダウニング街で★★★★★
WOWOW
眠れないまま、見始め、すぐに引き込まれる。見終って思わずガッツポーズ。渋いストーリーながら、まことに素晴らしいシナリオと映像だった。気になってウエブでチェックしたらエミー賞3部門受賞のTVムービーで脚本は「ブリジット・ジョーンズの日記」「ラブ・アクチュアリー」のリチャード・カーティス、監督は「セックストラフィック」のデヴィッド・イエーツとあった。出来のいいはずである。
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聖灰の暗号上下巻★★★★★
帚木 蓬生著/新潮社刊
どのあたりまでが史実なのか、まったく不明ながらも、たのしめた。
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