夏の収穫。4年後のredit。
外に出たのが23時。エアコンで過ごした体にまとわりつく夜気は場末のサウナ。有栖川公園の木立で狂ったように鳴く夜の蝉を後に、山岡、渡辺とタクシーに。不動前で山岡と別れ、蒲田で冷たいお茶を買い蒲田松竹跡の公園でしばらく打ち上げ兼夕涼み。夏仕様4タイトルのうち2タイトルが終了し、3と4の準備で終日。reditでひさしぶりに二日間過ごしたが、寝不足以外、とても快適に過ごせた。広いスタジオもシャレたスタジオも珍しくないが、rは思い描いた通りの居心地のいい、自分が軽薄なバカかもしれないと我に返らずに過ごせる希有な場所に育っていた。それが、このくそのような夏の収穫だった。気掛かりは20日の夜、地下のrstudioでひさしぶりに会った長岡の苦しげな吐息。一度しかない人生なのだから、物語を持ったモノが勝者だと、伝えることしかできなかったが、せつなそうな顔を見ながら、そのままロケに連れ出してやりたいと思った。解決にはならずとも、そむけるべき事態から身を離してやれたらと思った。