2006 01/12 05:11
Category : 日記
結局3時過ぎまでstudioに。こんなところでこんな時間まで何をやっているのだろうと、繰り返し嫌悪の波が寄せてくるのを、ノートから古い歌を引っ張り出して聴きながら、ごまかした。いや、ごまかせはしなかったが時間をひたすらやり過ごした。おつかれ、と声をかけながら、もうこれでお終いにしような、と言いそうになる。こんなもの誰がやっても同じじゃねえか、と吐きそうになる。人のアラを見つけることでかろうじて踏みとどまれたようなもの。息苦しくなるたびに階段を上がり、呼吸しては地下に降りた。こんな春のような夜に、街を歩くこともなく、何の意味も価値もない編集を続けていることに、カラダもココロも軋んで軋んで軋みつづけているのが手に取るようにわかった。前日の別な地下で過ぎた時間と比べながら、今年はこんな日を交互に繰り返しているのだとあらためて。家に着く頃には、そのマシな日すら、おれは夜更けに終止符を打とうとしたことを思い出す。最悪。たぶん疲れているのだ。疲れに負けていくのだ、と思う。東京を離れたい。どこか山奥で一ヶ月くらい、こんこんと眠りたい。太郎の屋根や次郎の屋根の見えなくなるような場所で、未曾有のその雪に閉じこめられて過ごしたい。馬上で振り返りVサインかざし、「夢の味は格別」と好きな女たちに言い残し、一鞭くれて官軍の乱射のなかに飛び込んでいきたい。風呂に湯を満たしながら、ダンシングオールナイトを三度聴いた。時間があったので、淡谷のり子の別れのブルースも聴く。♪踊るブルースのせつなさよぉ。腕に錨の入れ墨を彫ったというやくざに強いマドロスは、長いこと「怒り」の入れ墨を彫っているのだと思い続けてたけど、いま聴きながら「錨」だと知った。17歳の時から、おれはずっと勘違いしていたことになる。マドロスだもの、そりゃ錨だよ。いくらやくざに強くても、さすがに怒りとは彫らねえだろうな。おかしなときに気づいたもんだ。気が抜けた。風呂に入るか。