四つの嘘★★★★
大石静著/幻冬社刊
脚本家の手にしては、まずまずの出来。

秋雨。湾岸。ネオン。東京の夜は秋から冬がいちばんいい。
人の間は、いつだってタイトロープ。渡っている本人だけが気づけない。昨夜、おれは二本のタイトロープを渡っていた。
渡りきれたのかどうか、不明だが。

指先にその震えが残った。
せつねえなぁ。