都心東部震源『M6.9』想定
件名: 都心東部震源『M6.9』想定最終報告
送信日時: 2004年 11月 18日 木曜日 1:52 AM
差出人: Toru Mashiko <mashiko@mars.dti.ne.jp>
宛先: 湯治部2004 <tojibu3@sml-z1.infoseek.co.jp>

中央防災会議 都心東部震源『M6.9』想定

 政府の中央防災会議(会長・小泉純一郎首相)の首都直下地震対策専門調査会「地
震ワーキンググループ」(座長・溝上恵東大名誉教授)は十七日、同地震の想定震源
や震度分布に関する最終報告をまとめた。想定震源は十八カ所。都心東部を震源とし
たマグニチュード(M)6・9の地震が発生した場合、二十三区の大部分で震度6強
以上を記録。震源の真上ではごく一部で震度7も観測すると推定している。

 十八の想定震源は▽地殻内の浅い地震(都心直下、横浜などの中核都市直下など十
カ所)▽活断層地震五カ所▽プレート内・境界の地震(東京湾北部、茨城南部、多摩
の三カ所)−。中でもプレート内・境界の地震について「ある程度、発生の切迫性が
高い」と位置付けた。

 また、各地震の最大震度を重ね合わせると、神奈川県の大部分と東京都の中・東部、
埼玉県東部で震度6強以上となるほか、千葉、茨城両県でも県境や沿岸部を中心に6
強以上の地域が分布。

 南関東では、二百年から三百年の周期で関東大震災(一九二三年)のようなM8ク
ラスの海溝型地震が発生。

 その間に数回起きているのがM7クラスの直下型地震で、近年、その切迫性が指摘
されている。

 同調査会は今後、この報告を基に、近く被害想定をまとめるほか、本年度末をめど
に被害軽減に向けた対策を策定。来年度には、地震対策大綱と政府の災害応急活動を
定めた要領を見直す考えだ。

■国の具体策が急務

 首都圏ではマグニチュード(M)7クラスの地震が発生する可能性があるとしてい
るにもかかわらず、国としての被害想定や具体的な防災対策は、緊急度の高い東海地
震や東南海・南海地震の後回しになっていた。

 今回の地震想定と震度分布を踏まえ、今後は早急な被害の想定や被害を減らすため
の具体的な対策が政府に求められる。

 政府は一九八八年、関東大震災(M7・9)が再び起きたと仮定して最悪のケース
で建物の焼失約二百六十万棟、死者約十五万人と推計した。

 九二年には、首都直下地震によって震度6以上が想定される地域と対策の方向性を
示した大綱をつくったが、地震や被害の具体像、予防対策の目標設定が不明確だった。

 しかし九五年の阪神大震災を受け、東京都や埼玉、千葉、神奈川県や首都圏の政令
指定都市は独自に被害想定。例えば東京都は九七年、M7・2の地震により焼失建物
約三十八万棟、死者七千百五十九人とする想定をまとめている。