浮浪の一人
オフにしたので、11日の中秋の月をまとめておこうと始めたら
トラブル。ノートン、drive10と、結局6時間かかって使えるようになった。
あとは2時間、じっくりと愉しんだ。
曲を迷ったが、けっきょく草原情歌をメインに決める。
多摩川の水面に映った月光が砂漠の蜃気楼のように見えたから。
満月を背に並んだ鳥たちを見ているうちに
福島さんの中也断を断唱を引きたくなった。
「山羊の唄」から

  《飛ぶ鳥も遠くの空へむかうゆえ一生一緒に居て下さいな》

を選ぶ。こんなこと耳元で囁かれながら膝枕で寝かしてもらい
そのまま目が覚めなけりゃ本望だろう。

タバコとお茶を買いに外に出る。
真夏よりもさらにうっとうしいいやな濃密さに満ちていた。
一日遅れの十六夜ということで十六茶のボトルを買って公園のベンチで飲んだ。
うっとうしい夜だからか、浮浪人たちは一人も姿が見えず。おれだけだった。