或る女
客船の旅のイメージを知りたくて
有島武郎の「或る女」新潮文庫を探してもらった。

明治三十四年だから、北米航路を開設して五年目。船は「鎌倉丸」だったようだ。
さすがに小説家の描写だけあり、息詰まるような当時の船旅の様子が感じられ、
資料とはまた違ったリアリティあり。

小説としては、好きになれぬが。