宝島「このミス」2001版のベスト6
宝島の「このミス」のアンケートを送る。
今年はほとんど読んだ記憶が残らなかったが、振り返ってチェックするとそれなりになっていた。
雨。二時間は眠れるか。

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●2001年ベスト6[海外篇]

    
1「ザ・スタンド」スティーブン・キング 文藝春秋
2「パイロットの妻」アニータ・ジュリーヴ 新潮社
3「不眠症」スティーブン・キング 文藝春秋
4「アメリカン・デス・トラップ」ジェイムズ・エルロイ 文藝春秋
5「9ミリの挽歌」ロブ・ライアン 文藝春秋
6「泣きたい気分」アンナ・ガヴァルダ 新潮社
 
コメント  
待ちくたびれていただけに時間をかけて愉しんだ。
さらに「不眠症」と、キング圧倒。
「パイロットの妻」のような小説がベストセラーの
トップに来るアメリカがなぜあれほど底抜けに
単純な反応をしてしまえるのか、
あるいはエルロイを読み続けられる国民が、とも思う。
「泣きたい気分」いくつかの短編に舌をまく。
こういうのをひさしぶりに味わった。

               

●2001年ベスト6[国内篇]

     
1「水滸伝」北方謙三 集英社
2「模倣犯」宮部みゆき 小学館
3「二人のガスコン」佐藤賢一 新潮社  
4「邪魔」奥田英朗 講談社
5「波の上の魔術師」石田衣良 文芸春秋
6「煙か土か食い物」舞城王太郎 講談社

コメント   
北方がほんとうに描きたかったのはこの「志」だけで
突っ走る世界だったのではないか。
この一冊をモノにするためだけに過去があった
とも感じさせられるスゴミあり。
水滸伝をこんな角度で再構築した作家を知らない。
未完ながら畢竟の大作。
宮部の物語ることへの、執拗なまでの真摯さにも驚いた。
ベテランが一皮むいて勝負に出た新世紀、そんな感じあり。
国内の強さが目立った一年。