これも愛だ
Subject: 愛をこめて

佐野を過ぎて雷雨に遭遇。
この恵みの雨がむじなの森に届き
みなさんの休息となることを祈る。

すごい土砂降りである。
横殴りの雨をひさしぶりに経験している。

いま坂東太郎利根川を通過。
むじな二匹は後ろ髪を引かれながら
心の半分を森に残し哀しい都に戻る。
まちうける砂の時間に戻る。

山を下りたところで、
真っ赤な夕日を見た。
知らせようとも思ったが
こういうものはともにあるときにこそ意味を持つ。
だから、見切った。

佐藤君。
五日会わぬ間にずいぶんとやつれたな。
男のやつれは、ときに勲章でもある。
「何も言わずに笑ってみせる」という古歌でも
口ずさみ、笑顔でもう一頑張り、たのむ。

今はすでに名を賭けた戦いの段階に入っている。
いいか、勝利はとげた。後は名を残すのみだ。

ともに語りぐさとなる仕上げにしたい。
力を尽くせ。

愛してるよ。   
7月12日夜9時   東北道を迷走中のむじな