S・キング「骨の袋」
「骨の袋」S・キング/白石朗訳/新潮社 上下巻

やっと「骨の袋」を読み終わった。
あいだにビデオをずいぶん観たこともあったが、
読み急ぐのを拒むよう世界であり文体だった。
キングは、しかし相変わらず豊饒だった。

勘弁してもらいたいな、というような書き込み過ぎの場面も
やはり相変わらずだったが、キングらしい「愛」の世界がきらびやかで、そのまま最後まで引っ張った力技には恐れ入りました。

それにしても「スタンド」はいつ訳されるのか。
来年あたりに訳されそうな最高傑作と世評の高い短編集「Hearts in Atlantis」もはやく読みたい。

秋のはじめにふさわしい一冊だったような気がする。