2000 06/09 22:45
Category : 日記
ひさしぶりに佐々木洋一を読んだ
「北のはて ササヤンカの村には湖がある
湖はサワッと揺れながら たずねて来る
人をまちわびていた
絶望をかかえ
昼でも暗いかげりを持ったあなたが
ふとやって来たのは五月
たんのようなため息を幾度かついた
さあ あなた
ここはササヤンカの村なのです
ぶるぶるくまん蜂も適度な湿りのあね土も
森を開いた小道も咲きかかった花もびゅんびゅん風も
柵を越えるいい匂いも走る砂も
どんどん太鼓も山姥の息吹をのせた林も
あなたのうつむいてばかりいる気持を
カッカッカッ燃え上がらせてくれるはず
そらっ あなた自身
足で空を蹴って びょんと跳ねて
転げて
一二三 身体をしゃんとして
それからそうさ 湖へ
湖はサワッサワッと揺れている
そんな中
こぎ出した舟とともにあなたも揺れだしたら
そこは確かにササヤンカの村
さあさあ あなた
ここはササヤンカの村なのです
ええと考え込みまして ふんと嫌いまして
シャンと背すじを伸ばしまして
むだな言葉は棄てまして
るるるというふうにして
えいっ
どんどん永遠の方まで
生きてしまおう」
「北のはて ササヤンカの村には湖がある
湖はサワッと揺れながら たずねて来る
人をまちわびていた
絶望をかかえ
昼でも暗いかげりを持ったあなたが
ふとやって来たのは五月
たんのようなため息を幾度かついた
さあ あなた
ここはササヤンカの村なのです
ぶるぶるくまん蜂も適度な湿りのあね土も
森を開いた小道も咲きかかった花もびゅんびゅん風も
柵を越えるいい匂いも走る砂も
どんどん太鼓も山姥の息吹をのせた林も
あなたのうつむいてばかりいる気持を
カッカッカッ燃え上がらせてくれるはず
そらっ あなた自身
足で空を蹴って びょんと跳ねて
転げて
一二三 身体をしゃんとして
それからそうさ 湖へ
湖はサワッサワッと揺れている
そんな中
こぎ出した舟とともにあなたも揺れだしたら
そこは確かにササヤンカの村
さあさあ あなた
ここはササヤンカの村なのです
ええと考え込みまして ふんと嫌いまして
シャンと背すじを伸ばしまして
むだな言葉は棄てまして
るるるというふうにして
えいっ
どんどん永遠の方まで
生きてしまおう」