こぬか雨
しとしと細かな細かなこぬか雨が降る今朝、7時起床。
静かで細かい雨は傘を差さなくても良いほど柔らかな雨だった。

傘を差さずに回覧板を回してくれば、
雨音もない絹ごしのような雨に私は洋服を濡らしてしまった。

こぬか雨は、ぽつぽつぽつりと優しそうに降っても
髪も洋服も濡らしてしまうほど、じわじわと降り続ける。

止んでいるのか、降っているのか、判らないようなこぬか雨。
この雨の中を、明日長野に用事が有って行く友を見送った。

姉のような友に、「寂しいわ、早く帰って来てね!」甘える私に、
「何言ってるの、たった3日留守にするだけじゃない!」友が答えた。

灰色の空に青葉だけが瑞々しく輝き、ぐんぐん伸びている。
こぬか雨は冷たく夏服から春用の服に着替えても肌寒い。

隣の空き地の工事現場に、濁水がたまって水かさを増している。
川の水もざぶざぶと音をたてやゝ勢いよく海へ流れていく。

次女の笑顔が見たくて彼女の好物を作れば、「有難う。」小声で答えてくれた。
土曜日でも、辺りは静寂さが漂い人の声も聞えぬ寂しい夜になる。