FZ-2 03.09.26
 父が独断で車を買ったことにちょっとは負い目を感じていたのでしょうか、母にデジカメと食器洗浄機の購入許可が下りました。どうせデジカメを買うなら超望遠を欲しいと考えていた私は、母にFZ-2を勧めていたのですが、結局、軽くて薄くて高画質という、少なくとも望遠を望めないモデルを所望した母の決断は、CASIOのEXILIM ZOOM・EX-Z3というデジカメになりました。
 これで、私の野望はあっけなく潰えたかに思えたのですが、母にデジカメの使用をレクチャーすることを条件に、母と共謀して、父を欺き、FZ-2を購入してしまうことになりました。
 意気揚揚と近所の大手家電チェーン店に赴き、まず母のカメラを確認、併せて私のカメラを頼んで、これにSDカードを付加して父の名義のクレジットで決済。後は、父に「後日払う」と家庭内ボーナス払いを宣言しておいて、母公認で踏み倒すというステキな計画でした。
 帰宅してみると、父が帰っていたので、悪びれた様子もなく、母と私のカメラの購入を報告しました。購入方法と支払い方法については、先述した通りに伝えました。値段も聞かれたので、それを告げながら、心の中でほくそえんでいたのですが、その後、父の口を衝いて出た一言に驚かされることになりました。
 「買ってやる」と。
 これには私も母も耳を疑いましたが、私は大喜びです。まさか30を迎えて、こんなものを買ってもらえるとは夢にも思いませんでした。
 ということで、私はこの日、晴れてデジカメユーザーとなったのですが、この予想外の展開が私の中のある欲望に火を点けたことはまた後日、お伝えすることにいたしましょう(笑)。