抜け落ちた国民年金改革。。。
 という今朝の地方紙のタイトルが目についた。

 国会議員の国民年金未加入や保険料未納の相次ぐ発覚は、今回の年金改革関連法案から国民年金の抜本改革がすっぽり抜け落ちていることをあらためて浮き彫りにした。未納率が四割近くに悪化した国民年金の空洞化は、厚生年金などを含む公的年金制度の根幹を揺るがす深刻な問題に発展している。。。

 「あれはやめてほしいな」。五月中旬、厚生労働省幹部の一人が顔をしかめた。安倍晋三自民党幹事長の「未納は脱税と違う」「保険料を払っていない人は年金がもらえない仕組みだ」などの「未納擁護」発言だ。

 原稿制度は現役世代の保険料を高齢者への給付に充てる賦課方式が基本。ただでさえ少子化で少なくなる支え手から未納者が抜ければ、公的年金の「世代間の支え合い」という理念はくうどうかし、保険料を強制徴収される会社員などまじめな納付者の負担だけが重くなっていく構造だからだ。

 ▽未納は年間1兆円

国民年金の未納率は2002年度で37.2%。前年度の29.1%から急激に悪化、未納保険料は年間約1兆円に上る。保険料を二年間全く納めていない未納と未加入は01年度末の合計で390万人にも上る。

 だが、今回の年金改革関連法案に盛り込まれた対策は、保険料を所得に応じて減らす多段階段免除や二十代の低所得者に対する納付猶予など、どれも納付率向上を狙った小手先の手直しに始終しており、抜本改革には程遠いのが実態だ。

 ▽1人年間3万円?

 国民年金の未納は全国民を対象とする基礎年金制度を通して厚生年金などほかの公的年金の加入者にも影響する。基礎年金の給付は国民年金や厚生年金など各制度からいったん基礎年金勘定に拠出され、そこからまた各制度に戻されて支払われるからだ。

 その拠出金は各制度ごとに実際に保険料を納めた人数で計算するため、国民年金分は本来負担すべき金額の半分程度にしか達していないのが現状。その分は他の年金が余分に負担することになり。例えば、厚生年金では会社員一人当たり年間約3万円が国民年金の未納者の肩代わりに使われているとの試算もある。

 国民年金の未納・未加入が発覚した国会議員は一様に「制度が複雑で分かりにくい」と釈明した。だが、優遇された手厚い議員ねんきんいあぐらをかき、国民年金の構造的な問題を見直してこなかったツケが回ってきたともいえそうだ。。。

 やはり、真面目にサラリーマンとして活躍して来た人が馬鹿をみる仕組み。。。何だか馬鹿馬鹿しくてやってられない!