挨拶 学び続けた意味評価&地域に敬愛の文化を~市民カレッジ博士(シニア学 釧路湿原シニア大学)贈呈
 挨拶 学び続けた意味評価&地域に敬愛の文化を~市民カレッジ博士(シニア学 釧路湿原シニア大学)贈呈

 ここに釧路湿原シニア大学 名誉学長に就任下さった鶴間(つるま)秀(ひで)典(のり)・釧路市長、来賓各位のお運びをいただき、
第十回釧路湿原シニア大学卒業式を。あわせて
第九期 釧路湿原シニア大学院修了式。特にこのたび
第一回市民カレッジ博士(シニア学 釧路湿原シニア大学)称号記贈呈式の運びといたしました。

今期は学習期間二年の釧路湿原シニア大学が純民営で発足し二〇年目にあたります。
ただ今は第十期生35名に卒業証書、皆勤賞を坂下(さかした)知子(ともこ)さんに贈りました。
第九期大学院修了証書を20名に、
第三期から第六期27名に称号記を、受け取っていただきました。

 この時に永く学びつづけてくださった皆さんに深く敬意を
申しあげます。
 殊に釧路湿原シニア大学 第三期から第六期の各位には、一六年~一〇年間在籍されました。
 すでに「生涯学習体系への移行」が主唱され、「知的基盤社会」の指摘も主張されておりました。

 ひたすら「学べ」、「学ぼう」の言われる中、今、「学んだ意味の評価」をもって受講者を讃え、地域社会は「市民カレッジ博士」称号を得た方を敬愛する文化を創りたく、ここに称号記贈呈を考慮したところであります。
 本日、卒業・修了の皆さんとともに、その意義を讃えるところです。

 含めて各期をお迎えの皆さんの、長きにわたる〝わが身を鍛える″努力は尊く、健康に恵まれ、環境にささえられ、今日の日をお迎えになられた点、高く賞賛いたします。

 「卒業生が高齢者講座を運営」する理念のもと、深い愛情と筆舌に尽くしがたい地道な努力の上に、釧路湿原シニア大学の伝統を支え、永続のスピリットを育てて下さいました。
 非力・稚拙が指摘されるも「釧路方式」たる高齢者講座を継承された点。驚きと感動に値し、これぞ「高齢者は知的=インテリジェンスの資産家」(折茂肇・医学博士)と讃えるところです。

 本年は「昭和百年・戦後80年」です。
 我が国が国際社会に背を向けたのち、「理性を捨て、感情に走った」(保阪正康・ノンフィクション作家)ことで、広島・長崎の惨事、本市も地方都市空襲の被災をうけました。
 「理性を捨て、感情に」走るのテツを踏まぬは高齢者の知恵。私たちは磨きます。

 自身の頭で考え、私の言葉で発信し、自らの信念で行動する生き方を〝後ろ姿”で示して参りましょう。
 健康に留意され、幸多きこと願いおります。

 いずれの時もいずこの地にあるも、互いに励まし合い声かけあい〝人生百年時代″を、共に生きてまいりましょう。
 卒業・修了を讃え、挨拶させていただきした。

令和7年3月26日    釧路湿原シニア大学長