昔みな良くして・いつまでもシケず、ナギになる=経済は<金>で人を動かし、利害で競争&争いと格差を産む240924
 「昔はみな良くしてくれた」「海はいつまでもシケず、必ず穏やかに」=経済は<金>で人を動かし、利害で競争&争いと格差を産む240924

 熊本県水俣市。1954年にネコが踊りだし、相次いで死んでネズミが増えだした。
 1956年、人間に発症者が現れ、死者も罹患者も相次ぐ。漁業を営む<網元のカアさん>が発病して死んだ。
 網元のもとで職を得ていたgy業者は去り。網元家を避難する。

 娘は嘆く。「あんあに浴してやっていたのに、今は悪口する言うわ」。
 父は申す、「昔はみな良くしてくれた」「海はいつまでもシケず、いつの日かナギで収まることも」・
 そういう父が、不思議であった。ある日、父の後を追いかけてゆくと・・・・・・。

 人に観られぬところで、一人、男泣きしていた。それをみて娘。「父さんもやっぱり、悔しんだ」。(吉本哲郎著『地元学をはじめよう』 ジュニア新書 2008年)

  「金の切れ目が縁の切れ目」。
 このフレーズは、「富貴(ふうき)には他人集まり、貧賤には親戚も離る(はなる)」とも、「愛想尽かしは金から起きる」にも、言い換えられる。
 
 「政治は<権力>で人を動かし、社会に分断と亀裂を生む」に続く第二弾。
 それは「経済は<金>で人を動かし、利害で競争&争いと格差を産む」ではないか。
 賃金が安けりゃ転職。貸したお金、戻って来なけりゃ友人も去る。そうではないか。