高橋 是清 上塚 司著『高橋是清自伝 (上巻)』。 
昭和初期の政治家で、経済・金融でその才能を発揮したことで知られている。前田正名の伝記を読んでいると、登場するので一度は読んでおきたいと考えた書。

 古書店で買い求めて読み始めたが、側近の上塚司が聞き書きをつくり新聞にも掲載されたため、たいへん読みやすい。
 内容というか、是清自身の生涯が変化に富んでいて、読ませてくれる。

 世界恐慌後の日本経済の《カジトリ》を担当したわけだから、政策通で存在感をもっているが、生い立ちから修学の過程をたどると、庶民派政治家像が想定されるが、いかに。上巻の入り口を読みすすんでいる。 (中央公論新社1976年)