2003 01/18 03:01
Category : 日記
01/13 06:36 30.3N 136.9E 506k 4.1M B 近畿の遠南沖(世界版)
01/13 22:11 35.1N 136.0E 10k M2.9 滋賀県南部
01/13 23:42 32.6N 130.0E 10k M3.2 長崎県橘湾
01/14 03:05 34.0N 134.3E 10k M3.2 徳島県北部
01/14 22:15 38.2N 140.0E 10k M3.1 山形県南部の置賜地方
01/14 22:21 28.1N 141.8E 40k M4.7 父島近海
01/15 04:28 34.0N 134.3E 10k M3.4 徳島県北部
01/15 10:42 31.5N 141.7E 33k 4.7M A 伊豆諸島中部(世界版)
01/15 10:49 40.4N 142.1E 30k M4.1 岩手県沖
01/15 12:23 42.8N 145.0E 50k M4.1 北海道南東の釧路沖
01/15 12:52 36.1N 141.0E 50k M4.3 茨城県沖
01/15 18:02 42.0N 142.5E 60k M4.5 北海道南部の浦河沖/震度3
01/15 21:31 40.5N 143.8E 33k 4.4M B 青森県遠東沖(世界版)
01/16 12:42 27.3N 128.9E 20k M4.9 奄美大島近海
01/16 14:05 34.6N 139.3E 浅い M3.3 伊豆大島近海
01/16 20:44 35.3N 133.3E 10k M2.8 島根県東部
01/16 21:27 35.3N 133.3E 10k M2.9 島根県東部
01/17 03:19 35.9N 137.7E 10k M3.0 長野県南部
01/17 06:27 41.5N 142.2E 50k M3.7 青森県東方沖
01/17 11:29 40.1N 141.4E 10k M3.1 岩手県内陸北部
・・・下記データの全て日本時間・・・
01/13 07:12:09 46.70N 153.33E 33.0 4.6M A 千島列島
01/15 06:53:47 45.07N 150.04E 100.0 4.3M B 千島列島南端
01/16 09:53:15 44.31N 129.09W 10.0 6.2M A オレゴン州沖
15日朝は、空知管内の幌加内町朱鞠内で氷点下33.5度を記録するなど、この冬で一番に冷え込んだ。窓ガラスは氷の結晶で綺麗な模様が浮かび、鼻毛もバリバリ凍る寒さだった。オーー、寒ッ!
石田教授のサイト情報によれば、東海市の方位磁石の針が西に5度振れたという異常が報告されている。一件だけの異常報告でしかないのだが、これは大変、面白い試みを始めており、今後、更に注目したいと思う。
地殻の異変というよりは、海洋の温暖化とか沿岸域の富栄養化などの環境変動が原因視されているエチゼンクラゲの異常大発生。これも確かに気になる出来事だ。こいつは驚くほどの巨体で、最大級は足を入れて最長5メートル、カサの直径2メートル、重さは200キロにも達するというから、まさに化け物だ。
18日19時48分が満月ピーク、例によって地震の発生しやすい条件となっているので注意。
ところで、この15日の午後7時から放映されたテレ朝系「スイスペ!」の特番『緊急検証2003 迫る!巨大地震 〜解読せよ!Xデー戦慄の兆候』を、皆さんは見ただろうか?
やはりTV映像の威力とは凄いもので、普段からこうしてネットで地震(予知)関連の情報を見、自己サイトにて更新活動をしている自分も、背筋が凍って怖〜くなってしまった。普段は活字の世界ばかり見ているだけだから、大地震の記録、実写VTRの映像を見ると改めて驚異を感じる。今更だが・・・ホント、今更のように恐ろしいと思った。東海、東南海、南海大地震、そして霊峰富士の大噴火・・・。これらが連鎖的に、或いはセットで襲ってくる。東京大地震の日も近いだろう。しかし、このXデーの悲劇は余りに途方もない規模なので、その驚異の力と戦慄の被害についてをどうにも私の乏しい脳味噌では想像することができない。しかし、確実にその日はやって来る・・・。
阪神淡路大震災から丸8年が経過したが、喉元過ぎれば熱さも忘れるが如く、すでに国民の大地震に対する危機意識が随分と薄れていることが毎年の調査で明らかだ。今回は、とても良い番組をやってくれた。
番組中では、四国の後世へのメッセージを記した石碑について紹介していた。これはホント、初めて知った・・・。大地震の前触れ“潮狂い”は「異常潮位」のことであると思うが、潮位の異常は地殻変動だけが原因するものでもなく、その見極めは微妙に難しいだろう。ネット予知研究者の中には潮位データから地震を予知する試みをしている人もいるようだが、潮位の日々の変化でM4級程度の定例解放地震を予測することは、かなり困難だろうと思う。ただし、大地震の寸前というのは、もっと大規模な異常潮位が観測されるか、或いは地震が迫るにつれて異常の頻度が増すことで、それが明らかとなるものかも知れない。潮位の変化と地震の関係についての研究が深まるよう、是非とも観測者の方には頑張って欲しいものと思う。
続いて番組では「深海魚」が登場。実際に、これまで見たこともない珍魚(深海魚)が打ち上げられているのを目撃し、その後ほどなく大地震に襲われた経験を繰り返した結果として、深海魚=大地震の前兆という話が今日も伝わっているわけだから、マジで馬鹿にはできない。
水深何百メートルという深海に棲息する彼らこそが、最も震源に近いところに住んでいる生物とも見ることができる。大地震の生物前兆として最も早くに反応が現れるのが恐らく彼らだろう。
深海魚浮上の原因については、地殻の岩盤崩壊に伴うアコースティック・エミション(超低周波音波)に拠るか、海底火山の噴火マグマによる化学毒(サイト「関西ナマズ予知研」が詳しい)なのかは確認できないが、やはり最も有力視して良いと思われるのは、番組にも登場した大阪大の池谷教授によって、数々の動物・水棲生物実験においても実際に異常行動の確認が取れている、岩盤から発する電磁波だろう。この刺激から逃れようとした結果、または正常な感覚が狂わされた結果として、彼らは深海から浮上してきたのではないかということ。
その他の地殻異常に拠らない原因というのは、私的には少し考え難いように見ている。悪天候によるシケの影響は、彼らの棲息する深海域ではさほど問題ないように思われるのだが、実際はどうなのだろう。また外敵からの逃避といっても、彼ら深海に住む生物にとっては、浮上そのものが死を意味する行為に違いない。船釣りで深いタナ層の魚を釣り上げると、目玉が飛び出していることから、水圧の変化の恐ろしさが分かるというもの。
ということで、私は海底火山も含めて地殻での異変(地震の前触れ)を深海魚浮上の主たる原因だと思っている。ただ、地震というのは最終結果でしかないので、すぐに発生を見るものとは限らない。また、規模の大きな地震ほどに前兆のスパーンは長い筈で、数週間〜数ヶ月に及ぶ。M8級の巨大地震ともなれば、恐らく数年間にもまたがるだろう。
そしてなんと、この11日に、福井県美浜町の海岸及び日向沖にて、深海魚リュウグウノツカイが3匹も発見されたというから驚きだ。
中国の宏観現象研究の大家、地球物理学者・北京科学院研究員/呂 大炯氏は97年に来日し、千葉の地震雲学者/鹿島氏と会談した折りに、こんなことを言っていたという。
「日本は四方を海に囲まれ、発生する地震の大半は、その震源を海洋としている。だから、地震の発生に先立って、海の魚は必ずその異常を教えてくれている筈だ。その異常を見落とすことのないように」
1月17日という日を迎えたが、あの惨劇を風化させてはならない。自然が教えるサインに気付いていくことが、6433人の意志に応えることになるものと思う。
更新の最後に、深海魚の捕獲地点から割りと近しい場所で殆ど数日後、もしくは1〜2週間程度で関連を疑うような地震が発生した事例を紹介しているので、参考にして頂きたい。
『【リュウグウノツカイ 美浜で3匹発見】 (●1月13日午前10時00分)
人魚のルーツともいわれる珍しい深海魚「リュウグウノツカイ」が十一日、美浜町内で三匹見つかった。分布や生態が明らかになっていないなぞの魚で、三国町の越前松島水族館が解剖し調べている。同水族館は「同じ地域で三匹一度に見つかるのは全国的にも例がない」と注目し、二匹を十三日まで館内に展示している。
一匹は十一日午前十一時半ごろ、同町久々子の海岸で釣りをしていた近くの橋本司郎さん(61)が岩場に打ち上げられているのを発見。約一時間後に息絶えたという。その細長い体は全長約二八○センチ。頭部から赤い背びれが約八十センチ伸びていた。橋本さんは「タチウオにしては大きすぎる」と首をひねるばかりだった。
残り二匹は同日早朝、久々子から約一・五キロ離れた日向沖の定置網に入っていた。しばらく日向漁協のいけすで生きていたが、連絡を受けた同水族館員が駆けつけた午後には死んだ。体長は二九二センチと二六五センチ。解剖の結果、二匹ともメスで、胃には小魚やイカなどが残っていたという。
同水族館によると、リュウグウノツカイはアカマンボウ目に属する深海魚。赤いたてがみのような背びれや長い胸びれが特徴で、大きいものは八メートルにもなる。巨体を蛇行させて泳ぐため「海の大蛇」とも呼ばれ、天変地異の前に姿を現すという不吉な言い伝えも。一方、ひれの鮮やかなピンク色からか、人魚のモデルとしては日本最古との説もある。
県内では二○○一年一月、芦原町の海岸で一匹見つかって以来。同水族館は、内臓などを標本にし、生態解明につながるヒントがないか詳しく調べていくという。』[福井新聞]
http://www.fukuishimbun.co.jp/topics.php?code=928
【深海魚捕獲と疑わしい地震の事例】
……やや古い事例……
・リュウグウノツカイ
1995年01月17日 阪神淡路大震災(兵庫県南部地震) M7.3
《地震の4日前、三重県度会郡南島町で大敷網にて捕獲(2.32m) 》
・テングノタチ
1996年12月22日 北海道西方沖地震 M6.5
《新潟県佐渡島相川町沖の日本海、地震発生の5日前に捕獲》
・ホシセミホウボウ
1997年2月1日 東海道沖地震 M4.4
《1月31日、神奈川県小田原沖の相模湾で捕獲》
・イガグリガニ
1997年4月9日 八丈島近海地震 M5.2
《伊勢湾口付近で、2月3日から3月19日にかけて捕獲されていた》
・シャチブリ
1997年6月11日 伊豆半島東方沖地震 M4.6 M3.5
《地震の5日前の6月4日、小田原市国府津沖の相模湾で捕獲された珍魚》
・サケガシラ
1997年11月29日 三河湾地震 M3.1
《11月24日に三河湾の三重県南志摩沖で捕獲》
・リュウグウノツカイ
1997年12月13日 岩手県沖地震 M5.1
《岩手県釜石市唐丹湾、地震当日捕獲》
……記憶に新しい最近の事例……
・テンガイハタ
2000 10/31 01:43 34.2N 136.4E 40k M5.5 三重県南部(最大震度5弱)
《2000年10月12日 渥美半島沖で捕獲》
「やっぱり大地震の前兆? 深海魚“テンガイハタ”捕獲される!」
[碧南マリンドリーム]
・リュウグウノツカイ
2001 01/12 08:00 35.5N 134.5E 10k M5.4 兵庫県北部(震度4)
《2001年1月10日 芦原町の波松海岸で捕獲》
[日刊県民福井ニュース/日刊スポーツ新聞]
・ナガユメタチモドキ
20日から再び活発化した震度3の群発や能登半島地震
2001/01/20 05:20:00 兵庫県北部 M4.6 浅い
2001/01/20 05:27:00 兵庫県北部 M4.5 10km
2001/01/20 06:25:00 兵庫県北部 M4.3 10km
2001/01/20 07:05:00 兵庫県北部 M4.0 10km
2001/01/20 07:24:00 兵庫県北部 M4.7 10km
2001/01/22 09:43:00 石川県能登地方 M3.7 浅い
《2001年1月13日 美浜町日向沖で捕獲》[福井新聞]
・チョウチンアンコウ
2001 02/04 20:51 38.3N 140.6E 10k M3.2 宮城県南部(震度2)
2001 02/05 04:17 37.4N 140.9E 80k M4.6 福島県東部(震度2)
2001 02/11 12:52 39.1N 142.4E 60k M4.5 岩手県沖(震度2)
《2001年1月30日 岩手県三陸町の吉浜湾で捕獲》不明
・リュウグウノツカイ
2001 11/17 05:34 34.6N 137.0E 30k M4.0 遠州灘/愛知県南端(震度2)
《2001年11月16日 静岡県沼津市で捕獲》[朝日新聞/静岡]
参考サイト:
東北大学/三陸沿岸・沖を中心とした異常現象情報ページー深海魚情報ー
01/13 22:11 35.1N 136.0E 10k M2.9 滋賀県南部
01/13 23:42 32.6N 130.0E 10k M3.2 長崎県橘湾
01/14 03:05 34.0N 134.3E 10k M3.2 徳島県北部
01/14 22:15 38.2N 140.0E 10k M3.1 山形県南部の置賜地方
01/14 22:21 28.1N 141.8E 40k M4.7 父島近海
01/15 04:28 34.0N 134.3E 10k M3.4 徳島県北部
01/15 10:42 31.5N 141.7E 33k 4.7M A 伊豆諸島中部(世界版)
01/15 10:49 40.4N 142.1E 30k M4.1 岩手県沖
01/15 12:23 42.8N 145.0E 50k M4.1 北海道南東の釧路沖
01/15 12:52 36.1N 141.0E 50k M4.3 茨城県沖
01/15 18:02 42.0N 142.5E 60k M4.5 北海道南部の浦河沖/震度3
01/15 21:31 40.5N 143.8E 33k 4.4M B 青森県遠東沖(世界版)
01/16 12:42 27.3N 128.9E 20k M4.9 奄美大島近海
01/16 14:05 34.6N 139.3E 浅い M3.3 伊豆大島近海
01/16 20:44 35.3N 133.3E 10k M2.8 島根県東部
01/16 21:27 35.3N 133.3E 10k M2.9 島根県東部
01/17 03:19 35.9N 137.7E 10k M3.0 長野県南部
01/17 06:27 41.5N 142.2E 50k M3.7 青森県東方沖
01/17 11:29 40.1N 141.4E 10k M3.1 岩手県内陸北部
・・・下記データの全て日本時間・・・
01/13 07:12:09 46.70N 153.33E 33.0 4.6M A 千島列島
01/15 06:53:47 45.07N 150.04E 100.0 4.3M B 千島列島南端
01/16 09:53:15 44.31N 129.09W 10.0 6.2M A オレゴン州沖
15日朝は、空知管内の幌加内町朱鞠内で氷点下33.5度を記録するなど、この冬で一番に冷え込んだ。窓ガラスは氷の結晶で綺麗な模様が浮かび、鼻毛もバリバリ凍る寒さだった。オーー、寒ッ!
石田教授のサイト情報によれば、東海市の方位磁石の針が西に5度振れたという異常が報告されている。一件だけの異常報告でしかないのだが、これは大変、面白い試みを始めており、今後、更に注目したいと思う。
地殻の異変というよりは、海洋の温暖化とか沿岸域の富栄養化などの環境変動が原因視されているエチゼンクラゲの異常大発生。これも確かに気になる出来事だ。こいつは驚くほどの巨体で、最大級は足を入れて最長5メートル、カサの直径2メートル、重さは200キロにも達するというから、まさに化け物だ。
18日19時48分が満月ピーク、例によって地震の発生しやすい条件となっているので注意。
ところで、この15日の午後7時から放映されたテレ朝系「スイスペ!」の特番『緊急検証2003 迫る!巨大地震 〜解読せよ!Xデー戦慄の兆候』を、皆さんは見ただろうか?
やはりTV映像の威力とは凄いもので、普段からこうしてネットで地震(予知)関連の情報を見、自己サイトにて更新活動をしている自分も、背筋が凍って怖〜くなってしまった。普段は活字の世界ばかり見ているだけだから、大地震の記録、実写VTRの映像を見ると改めて驚異を感じる。今更だが・・・ホント、今更のように恐ろしいと思った。東海、東南海、南海大地震、そして霊峰富士の大噴火・・・。これらが連鎖的に、或いはセットで襲ってくる。東京大地震の日も近いだろう。しかし、このXデーの悲劇は余りに途方もない規模なので、その驚異の力と戦慄の被害についてをどうにも私の乏しい脳味噌では想像することができない。しかし、確実にその日はやって来る・・・。
阪神淡路大震災から丸8年が経過したが、喉元過ぎれば熱さも忘れるが如く、すでに国民の大地震に対する危機意識が随分と薄れていることが毎年の調査で明らかだ。今回は、とても良い番組をやってくれた。
番組中では、四国の後世へのメッセージを記した石碑について紹介していた。これはホント、初めて知った・・・。大地震の前触れ“潮狂い”は「異常潮位」のことであると思うが、潮位の異常は地殻変動だけが原因するものでもなく、その見極めは微妙に難しいだろう。ネット予知研究者の中には潮位データから地震を予知する試みをしている人もいるようだが、潮位の日々の変化でM4級程度の定例解放地震を予測することは、かなり困難だろうと思う。ただし、大地震の寸前というのは、もっと大規模な異常潮位が観測されるか、或いは地震が迫るにつれて異常の頻度が増すことで、それが明らかとなるものかも知れない。潮位の変化と地震の関係についての研究が深まるよう、是非とも観測者の方には頑張って欲しいものと思う。
続いて番組では「深海魚」が登場。実際に、これまで見たこともない珍魚(深海魚)が打ち上げられているのを目撃し、その後ほどなく大地震に襲われた経験を繰り返した結果として、深海魚=大地震の前兆という話が今日も伝わっているわけだから、マジで馬鹿にはできない。
水深何百メートルという深海に棲息する彼らこそが、最も震源に近いところに住んでいる生物とも見ることができる。大地震の生物前兆として最も早くに反応が現れるのが恐らく彼らだろう。
深海魚浮上の原因については、地殻の岩盤崩壊に伴うアコースティック・エミション(超低周波音波)に拠るか、海底火山の噴火マグマによる化学毒(サイト「関西ナマズ予知研」が詳しい)なのかは確認できないが、やはり最も有力視して良いと思われるのは、番組にも登場した大阪大の池谷教授によって、数々の動物・水棲生物実験においても実際に異常行動の確認が取れている、岩盤から発する電磁波だろう。この刺激から逃れようとした結果、または正常な感覚が狂わされた結果として、彼らは深海から浮上してきたのではないかということ。
その他の地殻異常に拠らない原因というのは、私的には少し考え難いように見ている。悪天候によるシケの影響は、彼らの棲息する深海域ではさほど問題ないように思われるのだが、実際はどうなのだろう。また外敵からの逃避といっても、彼ら深海に住む生物にとっては、浮上そのものが死を意味する行為に違いない。船釣りで深いタナ層の魚を釣り上げると、目玉が飛び出していることから、水圧の変化の恐ろしさが分かるというもの。
ということで、私は海底火山も含めて地殻での異変(地震の前触れ)を深海魚浮上の主たる原因だと思っている。ただ、地震というのは最終結果でしかないので、すぐに発生を見るものとは限らない。また、規模の大きな地震ほどに前兆のスパーンは長い筈で、数週間〜数ヶ月に及ぶ。M8級の巨大地震ともなれば、恐らく数年間にもまたがるだろう。
そしてなんと、この11日に、福井県美浜町の海岸及び日向沖にて、深海魚リュウグウノツカイが3匹も発見されたというから驚きだ。
中国の宏観現象研究の大家、地球物理学者・北京科学院研究員/呂 大炯氏は97年に来日し、千葉の地震雲学者/鹿島氏と会談した折りに、こんなことを言っていたという。
「日本は四方を海に囲まれ、発生する地震の大半は、その震源を海洋としている。だから、地震の発生に先立って、海の魚は必ずその異常を教えてくれている筈だ。その異常を見落とすことのないように」
1月17日という日を迎えたが、あの惨劇を風化させてはならない。自然が教えるサインに気付いていくことが、6433人の意志に応えることになるものと思う。
更新の最後に、深海魚の捕獲地点から割りと近しい場所で殆ど数日後、もしくは1〜2週間程度で関連を疑うような地震が発生した事例を紹介しているので、参考にして頂きたい。
『【リュウグウノツカイ 美浜で3匹発見】 (●1月13日午前10時00分)
人魚のルーツともいわれる珍しい深海魚「リュウグウノツカイ」が十一日、美浜町内で三匹見つかった。分布や生態が明らかになっていないなぞの魚で、三国町の越前松島水族館が解剖し調べている。同水族館は「同じ地域で三匹一度に見つかるのは全国的にも例がない」と注目し、二匹を十三日まで館内に展示している。
一匹は十一日午前十一時半ごろ、同町久々子の海岸で釣りをしていた近くの橋本司郎さん(61)が岩場に打ち上げられているのを発見。約一時間後に息絶えたという。その細長い体は全長約二八○センチ。頭部から赤い背びれが約八十センチ伸びていた。橋本さんは「タチウオにしては大きすぎる」と首をひねるばかりだった。
残り二匹は同日早朝、久々子から約一・五キロ離れた日向沖の定置網に入っていた。しばらく日向漁協のいけすで生きていたが、連絡を受けた同水族館員が駆けつけた午後には死んだ。体長は二九二センチと二六五センチ。解剖の結果、二匹ともメスで、胃には小魚やイカなどが残っていたという。
同水族館によると、リュウグウノツカイはアカマンボウ目に属する深海魚。赤いたてがみのような背びれや長い胸びれが特徴で、大きいものは八メートルにもなる。巨体を蛇行させて泳ぐため「海の大蛇」とも呼ばれ、天変地異の前に姿を現すという不吉な言い伝えも。一方、ひれの鮮やかなピンク色からか、人魚のモデルとしては日本最古との説もある。
県内では二○○一年一月、芦原町の海岸で一匹見つかって以来。同水族館は、内臓などを標本にし、生態解明につながるヒントがないか詳しく調べていくという。』[福井新聞]
http://www.fukuishimbun.co.jp/topics.php?code=928
【深海魚捕獲と疑わしい地震の事例】
……やや古い事例……
・リュウグウノツカイ
1995年01月17日 阪神淡路大震災(兵庫県南部地震) M7.3
《地震の4日前、三重県度会郡南島町で大敷網にて捕獲(2.32m) 》
・テングノタチ
1996年12月22日 北海道西方沖地震 M6.5
《新潟県佐渡島相川町沖の日本海、地震発生の5日前に捕獲》
・ホシセミホウボウ
1997年2月1日 東海道沖地震 M4.4
《1月31日、神奈川県小田原沖の相模湾で捕獲》
・イガグリガニ
1997年4月9日 八丈島近海地震 M5.2
《伊勢湾口付近で、2月3日から3月19日にかけて捕獲されていた》
・シャチブリ
1997年6月11日 伊豆半島東方沖地震 M4.6 M3.5
《地震の5日前の6月4日、小田原市国府津沖の相模湾で捕獲された珍魚》
・サケガシラ
1997年11月29日 三河湾地震 M3.1
《11月24日に三河湾の三重県南志摩沖で捕獲》
・リュウグウノツカイ
1997年12月13日 岩手県沖地震 M5.1
《岩手県釜石市唐丹湾、地震当日捕獲》
……記憶に新しい最近の事例……
・テンガイハタ
2000 10/31 01:43 34.2N 136.4E 40k M5.5 三重県南部(最大震度5弱)
《2000年10月12日 渥美半島沖で捕獲》
「やっぱり大地震の前兆? 深海魚“テンガイハタ”捕獲される!」
[碧南マリンドリーム]
・リュウグウノツカイ
2001 01/12 08:00 35.5N 134.5E 10k M5.4 兵庫県北部(震度4)
《2001年1月10日 芦原町の波松海岸で捕獲》
[日刊県民福井ニュース/日刊スポーツ新聞]
・ナガユメタチモドキ
20日から再び活発化した震度3の群発や能登半島地震
2001/01/20 05:20:00 兵庫県北部 M4.6 浅い
2001/01/20 05:27:00 兵庫県北部 M4.5 10km
2001/01/20 06:25:00 兵庫県北部 M4.3 10km
2001/01/20 07:05:00 兵庫県北部 M4.0 10km
2001/01/20 07:24:00 兵庫県北部 M4.7 10km
2001/01/22 09:43:00 石川県能登地方 M3.7 浅い
《2001年1月13日 美浜町日向沖で捕獲》[福井新聞]
・チョウチンアンコウ
2001 02/04 20:51 38.3N 140.6E 10k M3.2 宮城県南部(震度2)
2001 02/05 04:17 37.4N 140.9E 80k M4.6 福島県東部(震度2)
2001 02/11 12:52 39.1N 142.4E 60k M4.5 岩手県沖(震度2)
《2001年1月30日 岩手県三陸町の吉浜湾で捕獲》不明
・リュウグウノツカイ
2001 11/17 05:34 34.6N 137.0E 30k M4.0 遠州灘/愛知県南端(震度2)
《2001年11月16日 静岡県沼津市で捕獲》[朝日新聞/静岡]
参考サイト:
東北大学/三陸沿岸・沖を中心とした異常現象情報ページー深海魚情報ー