二分割状地震雲の疑い !? 駿河湾方面〜バンダ海方面のM5前後
2002 05/06 01:22

04/27 13:49 32.3N 137.6E 400k 4.4M B 中部の遠南沖(世界版)
04/29 15:59 39.8N 141.7E 70k M3.5 岩手県沿岸北部
04/29 18:25 38.8N 141.0E 10k M2.5 宮城県北部 
04/29 23:47 35.7N 140.7E 50k M4.0 千葉県北東部
04/30 02:28 32.2N 130.5E 10k M2.7 熊本県天草芦北地方
04/30 21:42 35.6N 139.5E 30k M3.5 神奈川県東部
05/01 14:56 43.4N 140.0E 194k 4.5M B 北海道西沖
05/01 21:16 32.3N 130.5E 10k M3.0 熊本県天草芦北地方 
05/02 06:17 22.8N 143.1E 96k 4.7M B 小笠原南端
05/03 14:56 32.6N 131.8E 10k M3.1 宮崎県日向灘
05/04 03:43 35.3N 136.9E 10k M2.7 愛知県西部
05/04 08:24 39.8N 140.9E 10k M3.5 岩手県内陸北部
05/04 09:19 34.3N 139.2E 浅い M2.6 新島・神津島近海
05/04 20:35 35.5N 140.5E 40k M4.8 千葉県東方沖/震度4 
05/04 23:29 35.9N 140.1E 70k M4.0 茨城県南部
05/05 04:11 34.2N 139.3E 20k M3.1 新島・神津島近海
05/05 05:46 34.1N 139.4E 10k M2.9 三宅島近海
05/05 14:17 35.5N 140.5E 30k M3.0 千葉県東方沖 
05/06 01:13 35.5N 140.5E 40k M3.2 千葉県東方沖
 ・・・下記データの全て日本時間・・・
05/01 03:24:27 54.16N 169.78E 33.0 4.3M B カムチャッカ半島の東 
05/02 18:06:01 49.34N 156.19E 33.0 4.3M B 千島列島 
05/03 12:04:20 52.48N 160.47E 63.1 4.8M A カムチャッカ半島東沖 


▲05/04 20:35 35.5N 140.5E 40k M4.8 千葉県東方沖
[震度が観測された観測点]
震度4
 東金市東新宿
―――――――――[地震加速度情報の画像ページ]より転載

◆◆5月5日(日)夕方、空知支庁・岩見沢市より観測◆◆
 
 午後6時頃、西空の一部に二分割状的形態を確認。気象性の偶発の場合も有り得るが、たぶんに印象からはピークを過ぎた二分割状地震雲の疑いが高いと思われる。断層ラインの方位は方位角196−16度、震源は196度側の駿河湾付近方面の可能性。地震雲発現のピークを過ぎた崩れかけの形態からは推定規模も判断し難いが、M5.0±0.5程度か。更に遠方の場合にはセラム島〜バンダ海方面。逆方位はサハリン東部。
 発生は48H内の直前の場合もあるが、やはり一週間程度は様子を見る必要がある。一応、次の新月/惑星集合トリガーの15日以内まで。


 天象では、4日12:42に水星が東方最大離角に達し、16:16ピーク時間に下弦半月。ちょうど千葉県東方沖M4.8/震度4が発生している。この後、8日04:00に月の距離が最遠。 

 某掲示板では私の観測報告を例に取り、地震雲の震源方位の特定というこの観測法を無意味とする投稿があった。私は決して「四方八方」などはしていないが、地震雲から震央方位を特定測定し、その一ラインの延長線上に発震を推測するというこの方法は基本中の基本原則であると認識。
 投稿者は、特に北海道からの遠方震源の地震雲報告ということに納得がいかない様子だが、この地震雲の全地球性という特性は、かなり以前から地震雲の世界ではよく知られている。中国から観測した地震雲によるアリューシャン列島の地震、日々の東海アマ岩瀬氏による観測など、超遠方観測の事例に不足はない。「1 全地球性―――空間特性 ・・・その地域自身が孕震区である条件下では、地震雲は近地地震にも、遠方地震にも対応し得る。すなわち、地震雲前兆も、全地球性を持っているといえる。」(地球物理学者/呂 大炯著『雲と地震予知の話』より)
 尚、私自身は、十分な説明ができないながらも、地殻からの電磁波が地震雲発現と何かしら関係しているものとみている。電磁波の強さは“距離の2乗に反比例する”が、マグニチュード(M)の規模が大きいほど地震前兆エネルギーは当然、遠方地の大気にまで作用して地震雲を発現するものと考える。規模がM6以上ならば然りだが、最近は方位測定の精度が上がると同時に、M5以上からでもどの程度の距離まで可能か観測を続けているところ。   

 ひまわり観測は震源域上空の大気変化(それは地熱の影響という推測も有り得るかも知れないが)を捕らえる実に効果的な方法だと私も認めるが、しかし多くの場合において地表から観測する地震雲とは必ずしも同一ではない。遠方震源を示す通常の地震雲を地熱理論では説明は困難。四国や中国地方震源の前兆雲が愛知県上空に出現するといった現象を、震源の地熱変化だけでは説明はとても難しいと思う。ましてや海域震源での地熱の関係などに至っては更に疑問。

 ひまわり観測による震源のピンポイント予想は確かに素晴らしいが、だからといって地震雲観測の震源方位測定を無意味扱いするのは、果たしてどうか? 
 パソコンを持たない者も空を見ることでその場で前兆を捕らえ、誰にでも震源方位と地震の程度を判断できるこの伝統の存在意義は極めて重要だと私は思うが。
   

※ 訂正! 
2002 04/29 13:34 更新から訂正があります。
 ×誤 「田んぼがこれほどの野鳥の薬園であったとは」
 ○正 「田んぼがこれほどの野鳥の楽園であったとは」