12日観測の地震雲の結果 カムチャツカ半島と台湾でそれぞれM5級発生!
09/19 03:33 36.3N 140.0E 70k M3.7 茨城県南部 
09/19 06:04 32.9N 131.0E 10k M2.6 熊本県阿蘇地方 
09/19 11:07 33.1N 140.1E 120k M4.4 八丈島近海 


 19日、猫魚氏からは勤務中の目撃情報ということで、目測でおおよそ方位角280〜290度(西北西)付近に指向を持つ大規模な波状雲、及び方位角10度(北)前後に指向を持つ大きな龍状の雲を見たとのこと。岡山市みっふぃさんの19日朝観測の地震雲も規模が大きい可能性がある。北東−南西ラインならば、道東方面−日向灘〜台湾方面か? それから、ぶっちん氏も19日の朝に漣打つ見事な帯雲を撮影している。
 私も求職活動の一環で苫小牧市へと出向いた際、結構、インパクトのある白帯雲を観測した。日中常時、地震性の反応が見られたが、地震の規模は把握困難。それから12日観測の地震雲の結果は下記の通り、カムチャツカ半島と台湾の双方を取り上げた。

 各サイトや掲示板を拝観していて、時折りホントに見事な地震雲画像と出会うことがあるが、残念なことはいつも提示されている方位があまりにいい加減なものだったり、曖昧過ぎるため、閲覧する側としては震源方位を知ることができない。結局は、ただ「凄い雲だったな〜」というだけで終わってしまう、実に惜しいものが多い。当サイトではこれまで何度も繰り返し述べている通り、どんな凄い地震雲を見事プロ級に撮影しても、震源方位も読めない雲などに意味はない。出現と目撃の証しにはなっても、それはただの雲写真のアルバムでしかない。
 地震雲によって震災を予知できる可能性を真面目に信じて観測している方は、どうかオイル・コンパス(方位磁石)くらいは購入して、雲からの震源方位の見方くらいはちゃんと憶えて欲しい。「西空に在った」では何の意味もない。「北北東〜南西」といった方位提示では震源方位は判らない。方位が読めない情報では、震災レベル、たとえM7超級の地震雲を見て画像に納めたところで、殆ど役に立たないことをどうか理解して欲しい。

◆◆9月19日(水)昼、胆振支庁・早来町より観測◆◆
 
 苫小牧市に向かう途中、早来町から昼頃に撮影したもの。気象雲から覗く、東北東−西南西(60−240度)ラインの帯雲。択捉水道〜アリューシャン列島・アッツ島方面−道南・熊石町〜奥尻島方面ラインで、疑わしいのは地震雲の明瞭さと進行方位から東北東60度の千島列島近郊震源。気象雲が邪魔をして全貌が見えないが、推定規模は大凡、M4.2〜5.5程度と幅を見たい。帯雲中の細かい鱗状の粒子からは震源震度3以上か?発生は72H以内と早いかも知れない。 

■■9月12日(水)夕方観測の該当地震が発生 !!■■
▲09/17 20:13:02 53.00N 159.59E 41.1 5.2M A カムチャッカ半島(日本時間)
▲09/18 07:44:43 23.28N 120.71E 10.0 5.0M A 台湾(日本時間)
 『低気圧と化した台風15号が千島列島方面へと過ぎ去った夕方、まだ分厚く覆う雨雲の空が10日KS氏撮影の画像と似たような強烈な黄金色へと輝いた。午後5時半過ぎ、地震性を疑う二分割状的宏観が出現。断層ラインは北東−南西(45−225度)で、疑わしい北東45度はカムチャツカ半島のウスチ・カムチャツク方面。逆方位の南西225度の場合には、奥尻島〜佐賀県・佐世保市〜台湾〜マレーシア半島〜スマトラ島方面。
 山並みに隠れて断層部分の全貌が見えないために、推定規模についてはM5以上としかいえないが、印象からはM6超も十分有り得るレベルなので注意が必要。発生は直前型の恐れもあるが、一応、9月19日以内まで。』
(2001 09/13 12:45 更新)
――結果考察――
 観測した地震雲の測定ライン上、カムチャツカ半島及び反対側方位の台湾で共に該当らしき地震が発生した。これまでの観測において、これほど明確に両方位側双方に該当らしき地震が確認されたのはちょっと記憶にない。私の判断としては、台湾側の震源方位の方が225度に対して2度程度の誤差しかないようだが、カムチャツカ側と比べてもどちらとも判別がつけられない。まだ双方共に同一地震雲の結果であるのかどうかは、ここではまだ答えは出せない。
 正直、宏観印象としてはもっと大きな地震を疑ったが、山並みから覗く雲の断層部分が僅かであったために明確な判断は不可だった。結果、M5以上の予測に対しては十分納得いくもの。