祖師の「同行二人」 「往きぱなしに非ず、ただちに立ち返り百重千重囲繞してよろこびまもる」240813
 祖師の「同行二人」 「往きぱなしに非ず、ただちに立ち返り百重千重囲繞してよろこびまもる」240813

 西国八十八ヶ所霊場。巡拝する人が被る菅笠(すげがさ)には「同行二人」の一語が書かれる。
 「四国巡礼」者は<弘法大師と一緒という意味>とされる。

 親鸞は『臨末の書』に、次の一節を記載したとされる。
 「一人居て喜ばは二人と思うべし、二人居て喜ばは三人と思うべし、その一人は親鸞なり」。
 弘法大師=空海のと同様、浄土に往生を説く師にも「同行二人 どうぎょうににん」の思想。

 「和尚 仏のはなし―仏教を知りたいと思うひとに書きました」の第117話。
 「同行二人(どうぎょうににん)」の話。 2017-04-16 20:50:39では、以下のように示す。
 「(同行二人とは)弘法大師(こうぼうだいし)や日蓮聖人(にちれんしょうにん)や親鸞聖人(しんらんしょうにん)や伝教大師(でんぎょうたいし)だけではなく」
 「自分の親が亡くなったので、親の供養の為にお遍路(聖地巡礼)をした人も多くいました」。

 延暦寺の根本中堂にならぶ師たちは、それぞれに「同行二人」の思想をもつや。
 祖師の多くが言葉にした「同行二人」 「往きぱなしに非ず、ただちに立ち返り百重千重囲繞してよろこびまもりたもうなり」=故に「二人 ににん」と。

 身内を喪ったとき生ずる喪失感。はからずも遺族に転じた家族に臣入れる一言。「同行二人 どうぎょうににん」。
 比較文化論06「宗教と世界観」 看護専門学校授業で示させてもらっている。