2009 10/07 22:52
Category : 日記
折原一著/文芸春秋刊
書き下ろし。折原ならではとしか言いようがないのだけど、折原は一作ごとにスタイルが異なるので妥当かどうか。よく知られた事件をフックにしてはいるが、そんなことは途中から吹っ飛んでしまい、ひりひりするようなシンクロ感を味わいながらページをめくらされ、そりゃあねーだろうというような、仕掛けへと落着。そりゃあないだろうと歎じつつも、意外な透明感の中に展開していく物語の終着のしかたは、さすがと言うほかにない。後味の良し悪しはともかく、コクのある物語だった。
書き下ろし。折原ならではとしか言いようがないのだけど、折原は一作ごとにスタイルが異なるので妥当かどうか。よく知られた事件をフックにしてはいるが、そんなことは途中から吹っ飛んでしまい、ひりひりするようなシンクロ感を味わいながらページをめくらされ、そりゃあねーだろうというような、仕掛けへと落着。そりゃあないだろうと歎じつつも、意外な透明感の中に展開していく物語の終着のしかたは、さすがと言うほかにない。後味の良し悪しはともかく、コクのある物語だった。