1年前の今日。落葉の庭。
こんなメモを書いていた。
あれから一年。
彼が倒れたという日から3日間
パジャマのままで過ぎた。
発熱もなく不調の底にいた。
知人から「妖しい月が出ています」
というメールをもらったのが
今夜9時30分。
パジャマの上にコートをはおって外に出たが
見つけられず。
あいつからの伝言だと思うことにし
タバコ1本吸う間、夜空を見上げていた。
あの日、横江や日比野と
彼がよくタバコを吸っていたという
ベンチに座り
音立てて落ちる枯れ葉を眺めていたことが
昨日のようだ。
この数日は、喪に服した。
そんな気がしている。
献杯。辻に。

2007 12/04 01:57
Z…佳作座。人形の家

ほんとうかどうか確かめる気にもなれないが、ラストカットがフェードインすると同時に闇の中に「Z…ギリシア語で彼は生きている。」と字幕が浮かんだ。1969年フランス=アルジェリア合作。監督・脚本/コンスタンチン・コスタ=ガヴラス。その後にガブラスがつくった戒厳令三部作の残りをつば吐く気分で観たおれたちが、このときはひどく魅入られた。音楽はミキス・テオドラキス。この音楽とラストの「彼は生きている」というスーパーを今もあざやかに覚えている。神楽坂の人形の家の隣にあった佳作座でのこと。