あなたは憂いを身につけて…
♪立ち去る者だけが美しい
残されてとまどう者たちは
追いかけて焦がれて泣き狂う

さて、浮かれ町とやらは何処にありや。
めんどうくせえから、
みんなまとめて別れちまおうか。
捨てちまおうか。

道は未知。
倒れたのは道ではなく、“未知”なのだ。
3歳のときにすりこまれた処し方と言うが
ソプラノズのセラピストじゃあるまいし。

Re:がずいぶん返ってきた。辻と春郎さんの二通が胸にひびいた。
辻からはひとこと「益子よ、泣くな!」と。
春郎さんからは長い長い返信。
“でも、あえて言わせてもらう。まだ年頭だしいいでしょ?
う〜とっ、
「ロマンティック」を創るのはイージー。
木々や風やらも、使っては駄目。
もちろん水も空も駄目だとすると、
あっ色も色々使っては駄目です。
ナレーション無し音楽なしです。
ヤッパ無理か!?・。・
福島には伺っていませんが、伺います。でも、「予兆」がしますよ”

見てるヤツはいるのだな、と粛然。
春さんは、しかし辞めてしまったらどんどん透んでいく。
返事の書きようがないメールをもらってばかりだ。
歩いても行けるような距離に住んでいるのに…

おれは結局、あのひとが怖いんだろうと思う。
めくっていけば空っぽになっていることを見透かされている。
映像は、ほんとうに身が竦む。
何を撮ってもどうつないでも
見えてくる者は“現在”。
そのいまが、空虚なのだとしたら
あらがいようもない。
わかれうた歌うしかねえだろう。
こらっ、春っ。
でかい図体して日和見してんじゃねえよ。
どうせ死ぬんだ。誰でも。
乙に構えてねえで、おれと遊べよ。
何やっていいのか、わからねえんだよもう。
出てこい!バカやロー。
どうすりゃいいのか教えてみろよ。


ブラジル、やりたかったね春さん。
あれ勝ってれば、もっと素直に会えたのにね。
くやしいなあ。

辻とも、しばらく会っていない。

妻子など捨てて、また遊ばないか
と誘いたい気もするが。


♪いつも目覚めればひとりぃ