2006 01/10 05:40
Category : 日記
風呂に入り、ふり返る。
とりたてて変化なし。
消却の朝がある種の到達の朝というのも
なんとも皮肉なものでは、あるが。
それにしても東京の冬は
ずいぶん乾ききっていたのだと、あらためて。
わずかな雪の湿り気がノドを癒してくれるのを
はっきりと感じられる。
窓の外を走るクルマが水音をたてるのを
ずいぶんひさしぶりに聴く。
それにしても
あれはバブルの名残なのだろうか。
バブルに間にあわなかったことの焦りなのか。
どの時代にも、ありえることなのか。
輪郭が、哀しかった。
造型の、どの部分もつまらなかった。
質感が、貧しかった。
細部に至るほど、寂れていった。
代償だったのだ。
さほど切迫していないにもかかわらず
まぎれもなく、代償としてのめっていった。
とちゅうで気づきながら、とどめられなかった。
そのことを年の瀬に思い至った。
変えたのか、と問われた直後に、いや瞬間に気づいた。
一年前からなのか二年前からなのか三年前からなのか。
その丈を知らず。ただ迷いだけを知っていた。
瞬間的な交差だけは気づいていた。
気づきながら、捨てていた。
捨てながら、渇望していた。
知りながら知ろうとしなかった。
いや、信じようとしていなかった。
おびえていた。おそれていた。
逃げていた、のだ。
と、迷ってみても
しょせん、ではあるが。
せん無きこと、ではあるのだが。
無かったこと。気づかなかったこと。気づけなかったこと
にするほかはなし。
と、書いておく。
知りたくはなし。知るほかはなし、と書いたのは真崎だったか。
死春記だったか。もう30年以上前のこと。すべては朧である。
とりたてて変化なし。
消却の朝がある種の到達の朝というのも
なんとも皮肉なものでは、あるが。
それにしても東京の冬は
ずいぶん乾ききっていたのだと、あらためて。
わずかな雪の湿り気がノドを癒してくれるのを
はっきりと感じられる。
窓の外を走るクルマが水音をたてるのを
ずいぶんひさしぶりに聴く。
それにしても
あれはバブルの名残なのだろうか。
バブルに間にあわなかったことの焦りなのか。
どの時代にも、ありえることなのか。
輪郭が、哀しかった。
造型の、どの部分もつまらなかった。
質感が、貧しかった。
細部に至るほど、寂れていった。
代償だったのだ。
さほど切迫していないにもかかわらず
まぎれもなく、代償としてのめっていった。
とちゅうで気づきながら、とどめられなかった。
そのことを年の瀬に思い至った。
変えたのか、と問われた直後に、いや瞬間に気づいた。
一年前からなのか二年前からなのか三年前からなのか。
その丈を知らず。ただ迷いだけを知っていた。
瞬間的な交差だけは気づいていた。
気づきながら、捨てていた。
捨てながら、渇望していた。
知りながら知ろうとしなかった。
いや、信じようとしていなかった。
おびえていた。おそれていた。
逃げていた、のだ。
と、迷ってみても
しょせん、ではあるが。
せん無きこと、ではあるのだが。
無かったこと。気づかなかったこと。気づけなかったこと
にするほかはなし。
と、書いておく。
知りたくはなし。知るほかはなし、と書いたのは真崎だったか。
死春記だったか。もう30年以上前のこと。すべては朧である。