悲しき恋歌全20話★★★★★!
「悲しき恋歌」を最後まで観てしまった。
いままで観た韓流のなかでは群を抜いていると思った。
最後の巻は、途中から予測したとおりに展開したけど
予測通りに関わらず、涙があふれてとまらなかった。
ストーリーの予測をはるかに役者の演技が越えていったから。
ステージを見守りながら死んでいくあの演技は
しかしほんとうに素晴らしかったとしかいいようがない。
救いはないけど、こうなる他に20話に渡った
徹底した愛と友情の物語に幕は降ろせないよな
そう感じながら泣いていた。

暗転し、ああ終わったな、と思った直後に
さらにラストシーンが待っていた。

あの湖の母と息子のラストだ。
これはまったく予想外。

これは陳腐ではない。
救い、というのは
きっとこういうことなのだと思えた。
それでもなお悲しみを満面にたたえたパクヘイン。

なんといえばいいのか
ことばが、ない。

せつなく無念ではあるが
「これでいいんだ」と思ったよ。

これほど全編に渡って涙を流す男の演技を観たことがない。
これほど説得力のある涙の物語を観たこともない。

韓流「悲しき恋歌」。脱帽である。
このストレートな真情の表出に、ニッポンははるかにおよばない。
およばないのは半導体と液晶だけではなかった。
文化の根底を支える民族のパトスが、まったく別物である。
深く絶望し、敬意を払うべきである。
学ぶべきである。  おそれいりました。