2005 08/20 04:55
Category : 日記
> みごとな月だよ。みてごらん
> ほんとですね
十八日夜。十四夜の月を眺めながら浮世離れしたこんなメールをやり取りした。それから体調がくずれ、夏の名残の熱が出た。一昼夜。30時間。熱はひかず、このまま夏カゼとなりそうな気配。仮眠のつもりで横になったら8時間が過ぎていた。時間の感覚が一昨日から消えている。わずか30時間とはいいながら、はじめて体験することになる長さともなる。だから昨夜の満月が顔を出したのかどうかはわからない。夏の熱のまどろみのなかでただ過ぎてしまったのだから。行くのか、とどまるのか。そういう時期になっていたのだと思う。思い描いていたわけでもないが、それはもっと先の秋のさなかの頃のことだとタカをくくってもいた。焦熱がすべてを狂わせた。いや気温のままに感じ取れる暮らしをしていればなんのこともなかったはず。35℃の昼と夜に23℃のスタジオに籠らざるを得なかったことが因なのだ。南の男のように熱い陽射しをさけ木かげでハアハア息を吐いていれば、こんな混迷に落ちることもなかった。はず。ムリに醒されていたことが、フォーカスを絞り込ませた。絞ったフォーカスをゆるめることを許さなかった。気がつけば、みんな手遅れ。吹きざらし、とは言わないが。ま、そんなものだ。隠しようもない混乱の中にある。発熱のせいだと思えればいいのだが、自分で自分を誤魔化しようがない。真夜中に熱にうかされ起き出して冷や飯に水かけ、涙を塩味に喰いながら、ため息を殺している。わずか400kmに満たないはずの地図ではなく、同じ空間に肩ならべ温もりを感じながら36億kmの距離を隔てる感覚。絶対孤独地獄。カラダをつかまえられるようにこころをつかまえられたらいいのにな。こころにカタチががあって、手にとることができたらと、10代のころのように思う。息を吐くたびに熱帯夜の空気より湿度の高いこもった熱を感じる。つらくはないが、どうにもせつなく、これ以上、蓋しておくと暴発しそうで怖いのだ。そして、この状態こそが、求めていたものだ。わかってはいても身を切るような思いあり…。
> ほんとですね
十八日夜。十四夜の月を眺めながら浮世離れしたこんなメールをやり取りした。それから体調がくずれ、夏の名残の熱が出た。一昼夜。30時間。熱はひかず、このまま夏カゼとなりそうな気配。仮眠のつもりで横になったら8時間が過ぎていた。時間の感覚が一昨日から消えている。わずか30時間とはいいながら、はじめて体験することになる長さともなる。だから昨夜の満月が顔を出したのかどうかはわからない。夏の熱のまどろみのなかでただ過ぎてしまったのだから。行くのか、とどまるのか。そういう時期になっていたのだと思う。思い描いていたわけでもないが、それはもっと先の秋のさなかの頃のことだとタカをくくってもいた。焦熱がすべてを狂わせた。いや気温のままに感じ取れる暮らしをしていればなんのこともなかったはず。35℃の昼と夜に23℃のスタジオに籠らざるを得なかったことが因なのだ。南の男のように熱い陽射しをさけ木かげでハアハア息を吐いていれば、こんな混迷に落ちることもなかった。はず。ムリに醒されていたことが、フォーカスを絞り込ませた。絞ったフォーカスをゆるめることを許さなかった。気がつけば、みんな手遅れ。吹きざらし、とは言わないが。ま、そんなものだ。隠しようもない混乱の中にある。発熱のせいだと思えればいいのだが、自分で自分を誤魔化しようがない。真夜中に熱にうかされ起き出して冷や飯に水かけ、涙を塩味に喰いながら、ため息を殺している。わずか400kmに満たないはずの地図ではなく、同じ空間に肩ならべ温もりを感じながら36億kmの距離を隔てる感覚。絶対孤独地獄。カラダをつかまえられるようにこころをつかまえられたらいいのにな。こころにカタチががあって、手にとることができたらと、10代のころのように思う。息を吐くたびに熱帯夜の空気より湿度の高いこもった熱を感じる。つらくはないが、どうにもせつなく、これ以上、蓋しておくと暴発しそうで怖いのだ。そして、この状態こそが、求めていたものだ。わかってはいても身を切るような思いあり…。