♯1結婚一時間前の恋★★★★★
恋人よDVDはみごとな装丁の観音開き4枚組で届いた。
迷いつつ丁寧に封を切る。
パケージの上に小さな文字で
“野沢尚が愛した”不朽の秀作が蘇る-
と、一行。

ここでまず泣けた。

迷いながらDISK4を再生。
特別付録部分を見始める。
単なる番宣が一本ある他は
CXのみのドラマを中心にしたフィルモグラフィー2ページ。

これだけ。
唖然かつぼう然。
野沢がなめられているのか
制作部にはすでになんの権限も無いからなのか
信じられないようなチープさである。
喜多麗子も光野道夫も永山耕三もこれで
ほんとうに納得できているのだろうか。

ま、お台場らしい商売ではあるが。

気を取り直し一話だけ見ることに。
記憶通りに、一話は外れだった。
いかにもCXじゃねーか、と思わせる軽薄さで推移しながら
しかしさりげなくこのドラマが備える破天荒さを垣間見せてはいるのだ。
初回の演出は光野。おどろくほど凡庸である。
そののちの展開を知らなければ、たぶんここでやめたと思う。

オンエア中、おれは大森の小さな外科医院に入院し
切断され損なった足を撫でながら
このドラマをたいした期待もせずに
消灯後のベッドの上で見始めたのだ。

1995年の初秋。
“馬と祭り”の千葉ロケの途中、耐えられなくなって
渡辺に東京に送ってもらった。そしてそのまま即入院。
“馬と祭り”は演出を交代し、“ある秋の夏休み”は
車イスで六本木ロケに立ち会い、編集とMAに病院から通って仕上げた。
そんなことを思い出しながら第1話を見た。

展開は次回からだとわかっているので
もったいないので一話だけで今夜はやめておくことに。