[japanesque:00033] 八月の夜想曲
件名: [japanesque:00033] 八月の夜想曲
送信日時: 2004年 8月 22日 日曜日 3:03 AM
差出人: Toru Mashiko
宛先:東京星菫派

3年前の夏、
福島の森の奥で鎌のように細い三日月を眺めながら
「ともすれば月澄む空にあくがるる心の涯を知るよしもがな」
という古い歌を思い浮かべたことがありました。

この歌は、三菱電機の3本目の冒頭に据えようとして
あちこちから反対されて三好達治の
「だから空は真っ青でだから海は真っ青だ」という
フレーズに変えたものでした。

2本目の臼田の電波望遠鏡前で菊池さん+石塚さんの
月光仮面パフォーマンスを撮ったときに
雪晴れの夜空に昇った月からはじまり
翌年トロントタワーから眺めた真っ赤な満月に至る間に
すこしずつ芽生えていった月光への憧憬のいわば原点。

石川カメラマンの月光浴をムービーでと考えたのも
ちょうどこの頃だった。倉持さん、長岡さんとは
だから14年越しの月光シリーズになるのかな。

19日に若草山で撮ってもらった三日月は
ぼくが思い描いていた鎌のような月のイメージに
限りなく近いものでした。
場所も正統なら映像も正統で
三日月についてはもう打ち止めでいいな、と思います。
金色から銀へと移ろう月の色が

暮れなずむ晩夏の空にあざやかに映えている。
近いうちにHDで編集すると
そのたたずまいのすべてを味わえることになります。


とりあえず東京星菫派音楽顧問の菊池さんの曲を仮あてしました。
コロムビアの「色の日本」シリーズのときのものです。
http://homepage.mac.com/y_natsu/Serenade/iMovieTheater253.html
八月の夜想曲と名付け、残暑見舞いとします。



月に関しては
次は東京湾の月の出を狙いたいと考えています。
撮影ポイントは海蛍。
夕日とセットで狙いましょう。