東京和寒。
そういえば小深田さんと会うのも2年ぶりくらいになるのかもしれない。
別れてから桑田さんと会うために築地に向かいながらそのことにあらためて気づいた。
噛み合うことと噛み合わないことがその時間のぶんだけふえたような感触が残った。

自分がやろうとすることしたいと考えていることが
あるいはあの頃とずいぶん隔たってきてしまっているのかもしれない。

そういう思いが、凍えるような風の吹く夜の街の底に残った。

東京はここ二日ほど、真冬である。
和寒の町のようである。