2003 04/29 17:43
Category : 日記
紀和鏡著/集英社刊
たっぷり時間をかけた。
濃密で豊饒な物語に断続的にひたりながら
堪能。
池宮の《平家》を上中巻と終わった後で読んだせいか
池宮版《平家》のコクの無さが目立った。
政治と寝てしまえる小説家の限界だろう。
それにしても中巻の帯に名の上がった推薦人を眺めていると
いくら日経連載とはいえ、情けない。
媒体向きに書き分ける才能など
広告屋のような仕事をしているから
小泉あたりと底の浅い政治談義をして
名を落とすことになる。
比べてみるのもどうかとは思うが
紀和の《夢熊野》には、
語ろうとするものの志があふれている。
歴史物はつまらないが、
語るべき書き手を得れば玉になる。
熊野という土地の奥深さを紀和の一冊は
みごとにとらえた。
ほんとうに堪能させられた。
今日は4.28。
若い頃は、ヨンニッパと読んだ。
《夢熊野》の終章は、壇ノ浦を経て
奥州の闇に義経主従が消えていくところで幕を閉じる。
白旗を掲げた義経は、その白旗によって討たれた。
血染めの旗色は、鮮烈な紅色となったはず。
たっぷり時間をかけた。
濃密で豊饒な物語に断続的にひたりながら
堪能。
池宮の《平家》を上中巻と終わった後で読んだせいか
池宮版《平家》のコクの無さが目立った。
政治と寝てしまえる小説家の限界だろう。
それにしても中巻の帯に名の上がった推薦人を眺めていると
いくら日経連載とはいえ、情けない。
媒体向きに書き分ける才能など
広告屋のような仕事をしているから
小泉あたりと底の浅い政治談義をして
名を落とすことになる。
比べてみるのもどうかとは思うが
紀和の《夢熊野》には、
語ろうとするものの志があふれている。
歴史物はつまらないが、
語るべき書き手を得れば玉になる。
熊野という土地の奥深さを紀和の一冊は
みごとにとらえた。
ほんとうに堪能させられた。
今日は4.28。
若い頃は、ヨンニッパと読んだ。
《夢熊野》の終章は、壇ノ浦を経て
奥州の闇に義経主従が消えていくところで幕を閉じる。
白旗を掲げた義経は、その白旗によって討たれた。
血染めの旗色は、鮮烈な紅色となったはず。