《ドリーム・キャッチャー》第1巻、第2巻★★★★★
S.キング著/白石朗訳/新潮社刊

4分冊とはまたセコイ出版のスタイルである。
しかも1と2の2巻だけ先に刊行。
昨日買って、読み出して読了。
この欲求不満をどーすりゃいいのか。

熱は乱高下を繰り返し、咳は深い。
ウィスパーだかなんだかで体をくるみたいくらいの
ひどい汗がとまらない。

さすがに映像を続けてみる気力が維持できないので
ベッドの中で小説を読む。
で、ピークで放り出される。
キングをいきなり文庫でという見識もどうかと思うが、
次の3巻と4巻を3月に刊行というのは
ゴールデンウィーク公開の映画とのタイアップが見え見えで、
しみじみ情けない。

キングの映画化は成功作ゼロなのだから
文芸春秋、新潮社くらいはせめてこんな売り方ではなく
まともな小説の体裁をこころがけるべきではないのか。
「グリーンマイル」の分冊とは意味が違うだろう。

下がった熱がまたぶりかえす。


それはともかく。
「ドリームキャッチャー」スゴイ。
交通事故をきっかけに断筆の噂の流れたキングだけど
2001年に出版されたこの長編を途中まで読んだかぎり
健在もいいところである。

渡辺の九州土産の辛子明太子で茶漬けを食いながら
悪夢のようなシーンを読んだので、吐きそうになって困った。

それにしても新潮社、セコイ。こすい。