資料/岩崎弥太郎と渋沢栄一
●NHKライバル日本史
しかしNHKはなぜこんなに温度が低いのか。
見ていて腹が立つばかりだった。藤田田と堺屋はまったくかみ合わず、構成上二人を岩崎と渋沢に見立てたからだけではなく、意気込みがなさすぎる。
番組の視点も程度が低すぎ、いい歳した大人が集まってこんな程度のものしかつくれないのかと怒る気にもなれないほどの40分。たとえ1シーン、1カットでもいいから刺激になる材料をと思って最後まで飛ばさずに見たが、げっそりさせられた。
わずかに興味を惹かれたのは、大正12年84歳の渋沢栄一が財界の集まりで講演したときの肉声がLPレコードになったもの。(コロンビアレーベル)。貴重ではあるがその話し方はまことになんともイヤなものだった。引用の箇所も「経済道徳同一説」というまあ官僚上がりらしいつまらないもので、その後の日本はこういう思想が席捲したことで今日の惨状を迎えたのだと思わせられる内容。弥太郎の奔放に対する渋沢の官的発想という対立をムリにでっちあげている感じもあり、全体に下品さに満ちていた。

後半の「共同-三菱」の競争をまとめた短い部分のみなんとか参考できそう。

ペケ資料