15時間眠りつづけあいまに《綿の国星》を夢がわりに読んだ。
時計を見ると午前7時。まだ眠い。

夕方、ひとねむりのつもりでベッドにもぐってから15時間寝た。
飯も食わずに。
ただし深夜にいちどめざめマンガを読んだ形跡あり。あいまいだが。

大島弓子の「綿の国星」を取り出して読んだようなのだ。いや読んだ。
320ページA版の総集編をぜんぶ読んで
さらに深い眠りに導かれた、そんなところ。だろう。
なぜ大島を取り出したのかわからない。
しかもどうして「綿の国星」だったのか。

ひとつだけ寝ぼけた頭の中に刻まれたイメージが残っている。
あの頃は息抜きのファンタジーだと思いながら、大島の中では気晴らしのような作品だなと流していた。
あらためて読んで感じたのは、
大島はこんなにきつい仕事をしていたのか、という愕然とした気分。

この深さは
小説では届かない。そう思った。

これはそう思ったという記憶。だが。
ベッド脇に転がっていた分厚いマンガ本を
机まで持ってきて横目でその背文字を眺めながら
思い出した気分だ。

全集を読み返そうか、とも思ったが
あの小人サイズを思い浮べると、つらい。