2002 05/02 03:01
Category : 日記
『森のひと』 安藤栄作
ある時、宇宙の神様が命の笛を吹いた。
神様はその音が大好きで、とても幸せな気持ちになった。
その響きは虹色に輝き、ゆっくりと宇宙に広がっていった。
大河の流れのように、大海原をいく波のうねりのように、
その音はゆったりと、ゆらいで、真暗な世界に幾筋もの光を引いた。
ずいぶんと遠くまで旅を続けた青い色の音が、
宇宙のかたすみで青く光る星になった。
そして、その星には青い魂を持った精霊たちが生まれた。
空は澄んだ心のように青く、吹く風は、
子にふれる母親の手のように草原を渡った。
鳥は光の子のように羽ばたき、魚は天の川のように泳いだ。
大地は精霊たちの祝福の歌で揺れていた。
その中に物を造ることが大好きな精霊がいた。
それはとても楽しくて、来る日も来る日も新しい物を造った。
ある時顔を上げると、大地が彼の造った物でうまっていた。
他の精霊たちは居場所がなくなり、少しずつ姿を消していった。
みんながいなくなることが寂しかった。
再び帰ってきてほしかった。
目をとじて、ずっと昔の事を想ってみた。
彼の魂がまだ青い音だった頃、
みんなと宇宙をゆっくり旅していた頃のこと。
すると、忘れかけていたあの音色が心に響いた。
神様が吹く、命の笛の音は虹色に輝きながら今も私たちを包んでいる。
ある時、宇宙の神様が命の笛を吹いた。
神様はその音が大好きで、とても幸せな気持ちになった。
その響きは虹色に輝き、ゆっくりと宇宙に広がっていった。
大河の流れのように、大海原をいく波のうねりのように、
その音はゆったりと、ゆらいで、真暗な世界に幾筋もの光を引いた。
ずいぶんと遠くまで旅を続けた青い色の音が、
宇宙のかたすみで青く光る星になった。
そして、その星には青い魂を持った精霊たちが生まれた。
空は澄んだ心のように青く、吹く風は、
子にふれる母親の手のように草原を渡った。
鳥は光の子のように羽ばたき、魚は天の川のように泳いだ。
大地は精霊たちの祝福の歌で揺れていた。
その中に物を造ることが大好きな精霊がいた。
それはとても楽しくて、来る日も来る日も新しい物を造った。
ある時顔を上げると、大地が彼の造った物でうまっていた。
他の精霊たちは居場所がなくなり、少しずつ姿を消していった。
みんながいなくなることが寂しかった。
再び帰ってきてほしかった。
目をとじて、ずっと昔の事を想ってみた。
彼の魂がまだ青い音だった頃、
みんなと宇宙をゆっくり旅していた頃のこと。
すると、忘れかけていたあの音色が心に響いた。
神様が吹く、命の笛の音は虹色に輝きながら今も私たちを包んでいる。