雑感
《ショコラ》レンタルビデオで途中まで見て飽きる。DVDを買わなくて良かった。予告編のうまさと本編とにギャップがありすぎ。腹立たしいほどつまらなかった。こういうの「おしゃれ」と思えちゃうと辛い毎日を送っていくことになるんだろうな。



外に出た。星空だった。東京で台風の後でもないのに星があんなに見えるのも珍しい。数えると数十はあった。潮時というコトバがふと浮かぶ。まさかな、と否定する。焦熱が消えている。いやくすぶりでとどまっていることに気づく。知ろうとして知ったら負けると気がついて知りたくはなし知るほかはなしと書いたのは真崎守の《死春記》だったか。神秘さ。わからなさ。底のない感じが消滅していくと何が残るのだろうか。冷えていく感覚。覚めていく感覚。コトバで飾ることの不毛さ。ここではないどこか。という幻想。疲れたか。バカげた宛のない堂々めぐりにつかまったようだ。





沙羅源氏物語の《記》を読んでいてふと感じたのだが、沙羅という人への案じ方が切迫の度を深めているように思えた。あの明るさの裏にどんな闇が潜んでいるのか。今夜は妙に気にかかる。