むじなの消息、もうひとつ
ウォーレン・ビーティの《レッズ》が急に観たくなり、探してもらうがDVD化されておらず、近所のレンタル屋にはビデオの在庫なし。とりよせればLDならあるという。いまさらLDもなあ。明日、編集の直しが六本木であるので帰りに渋谷辺りで入手してもらうよう渡辺に頼む。

アテンダントのディレクターの一人坂本君からメールあり。報告書をまとめているらしく、3ヶ月のアテンダントたちの日録からの抜粋の一部を添付してくれた。
まとめながらセンチメンタルになったようだった。
まだまだ、と思い、火をつけるような返信を出した。

夕方からオフィスに来たが、
むじながらみの消息が二つつづいたせいか
何も手につかず、胡弓を繰り返し聴いていた。
秋の冷たいような夕風に胡弓の音色がよく似合う。まだいちども行ったことはないが、乾いた風の吹く大草原にこの身を置いてみたいものだ。
地平線に昇り沈む太陽や月というのを、この目で見たいものだ。

世が世なら
馬賊に身を落とすなどという生き方もあったよな。
そして浮世の義理とやらでアフガン向けて長駆し、世界連邦の特殊部隊のスーパーウェポンであっさり討伐されちゃう。
遺骸はからからに乾いて砂塵にまぎれて吹き散らされ、塵となって大草原に帰っていく。
何の意味もなくとも、清々しい人生だろうな。

それにしても正義の《特殊部隊》というのは、どうなのかね、形容矛盾にはならねえのかな。文法はともかく、言葉にも感情はねえのだろーか。アルファベットのみなさんは。

秋は、しかし血が騒ぐ。
秋と書いて《とき》と読んだ頃もあったしな。

さて、遊びに出かけて、夜の狼の遠吠えでも聴いてくるか。ひさしぶりに博打をしたくなった。あぶない空気が恋しくなった。