今様浦島
二ヶ月余り、手に取っても読めなかった日経産業新聞をやっと読めるようになった。
記事のディテールをきちんと追いながら頭の中にスクラップできた。
ウェブでニュースを追っても、別に何の問題もなくジャンプできた。
少なくとも日常生活は取り戻せたようだ。
これで仕事相手とも会えるだろう。

そういえば四日前に久しぶりに横江とも会っていたのだ。

どこか浦島太郎のような気分でもある。

浦島物語と異なるのは、すべてが超リアルであったこと。いや、ありつづけていること。

これからはこの超リアルな世界と毎日のリアルワールドとをうまく折り合いをつけながらしのいでいけるだろう。

5時間、汗をかきながら熟睡。
熱いシャワーの後で窓を開けたら、晩秋のような風が入ってきた。

ゆっくりと腰をあげるのだ。